プロフィール

香菜

Author:香菜
大槻ケンヂ先生、narasakiなっきー、ルーク篁さま、ANGEL-TAKAさん(肉眼で確認できる唯一の天使)、クラオカユウスケさん、点々さんが大好きです。

好きなバンドはCANTA、宇宙戦隊NOIZ、えんそく、My BACTERIA HEAT IsLAND、特撮、筋肉少女帯、coaltar of the deepers、INO HEAD PARK、eversetなど。

ライブという空間が生きがい。
しかし対社会スキルが異様に低いので人が多い場所ではキョドります。すみっこで生きてます。
脳内ダダ漏れチラシの裏blogです。
生まれてすみません。
Twitterでは「ザジ」という名前です。
どちらでも呼びやすい方で呼んでくださいませ。

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ザジ、あんまり殺しちゃだめだよ。
2017-11-12 ラッコ 大阪 アメリカ村CLAPPER
ラッコの3回目のワンマンツアーが始まった。

1年前の、始動してまもなくの1stワンマンツアーも、スタートは大阪だった。

思えば、バンドは生き物なんだと肌で感じるような一年だった。

キャリアがあるメンバーさんが多くて、演奏技術もすこぶる高く、デモンストレーションライブからずっと、ハイクオリティなパフォーマンスをされてきたラッコのみなさんだけれど、
それでもこの一年の進化はめざましかった。

個人的には「そつなくまとまっている、ショーケースのような作品」と感じていた最初の音源から、
ラッコらしさを確立しつつ、ジャンル分けが難しいほどに「ラッコの音楽」を突きつけてきた、最新音源の『弱肉教職』へと。

「ラッコらしさ」の模索が続いていく中で、やはりフロントマンの平一洋さんの色が、世界観が強く反映されるようになったと思う。

私から見て平一洋さんは、常人とはかけ離れた鋭い感性と発想力をお持ちの方で。
新しいコンセプトが発表される度に、ああ今回も私の理解が追いつかないことをしてくださった、と安堵するという特殊な存在です。

今回は1st FULL ALBUM『弱肉教職』を掲げてのツアーとなるわけだけれど、このアルバム発売を起点に、ラッコはドロップAチューニングを止めて、全曲レギュラーチューニングに変わった。

つまり既存曲もすべて生まれ変わるわけで、ライブでもほぼ新曲のような状態での演奏になるのだから、大きな決断だったと思う。

アルバム制作にあたり、SANさんは新曲の作曲を、milkさんは既存曲のリアレンジを、と分担することに決めて進めていかれたとインストアのトークでうかがったけれど、
お二人とも本当に、素晴らしいギタリストであり、作曲編曲のセンスも卓越していらっしゃると思う。
アルバムに収録されている既存曲も新曲もどれも素晴らしいので、沢山の人の耳に届きますように。

前置きが長くなったけれど、ライブの記憶を少しだけ書き残す。
私の脳が記憶していることだけなので、確かなことはひとつもないです。

<2017-11-12 ラッコ 大阪 アメリカ村CLAPPER 感想・覚書。>


セットリスト。

1.教育
2.火花散らしたら
3.終焉詐欺
4.ほろ苦ィ。

MC
5.白昼夢
6.Googly eyes
7.溝鼠讃歌

MC
8.本当の自分の物にナッテイナイ物
9.幽囚谷のバッタ

MC
10.PM5:00
11.サニーサイドアップ


en
1.本当の自分の物にナッテイナイ物
2.白昼夢
3.溝鼠讃歌


まず最初に感じたのは動員の多さ。
比べるものでもないけど、体感としては1年前の1stワンマンツアーの3倍は人数がいたように思うし、
事実、CLAPPERは満員に近かったのではないかな。
大阪という土地で、ラッコがこんなに求められているんだな、というのをひしひしと感じて、開演前からそわそわするような気持ちだった。

登場はSEがあってメンバーさん1人ずつ登場する流れ。
あの曲、テンポが緩やかになったり早くなったりするから、手拍子しようとしてもずれるので、私はぼんやり聴いているけど、やはりカスタネッター(ラッコファンの呼称)としてはカスタネット叩くところなのだろうか。

最後に登場された平一洋さんを見て、あら、もう新衣装をフルで着るのはやめたのね。と思った。
黒いファーのジャケットは着てらしたけど、あとは白シャツに細いネクタイ、黒いパンツで、どちらかというと1周年記念公演無料の部の衣装に近いのでは。
とはいえこの日も本当に美しくて。まだ薄暗いステージに浮かび上がるシルエットに息が止まりそうだった。

そして始まった1曲目が「教育」で。
アルバム弱肉教職の1曲目でもあり、このアルバムのコンセプト、方向性を位置付けた曲。
ミドルテンポで、少しシニカルで気怠い雰囲気もあるこの曲を、マイクスタンドに両手をかけて、時に吐き捨てるようにして歌う平さんはとても妖艶だった。

1曲だけ歌ったら、平さんはもうファージャケットを脱ぎ捨てていたような気がする。

「火花散らしたら」は既存曲のリアレンジでかつ弱肉教職に収録されているので、耳馴染みはあるけれども、
やはり1年間聴いてきた感じとはまた違うので新鮮さがあった。
この曲のmilkさんのギターソロが前のバージョンでも好きだったのだけど、
リアレンジでさらに技巧的でわくわくするようなフレーズになっていて、ライブで聴いても本当にかっこよかった。

「終焉詐欺」は弱肉教職には収録されていない既存曲リアレンジで、それでも11月3日の一周年記念公演で披露されていたので、レギュラーチューニングでライブで聴くのは2回目だった。
勘違いかもしれないのだけど、この日のギターソロ、milkさんが弾いていたような?以前はSANさんのソロだと思っていた。

そして終盤のテンポが遅くなるところで、平さんがこの日も音程を探るような歌い方をされていたので、BLAZEの時と同じだなあと思うなどした。
平さん、本当に大人になったというか、そういう時に以前なら歌うことを諦めたりしたんじゃないかなーなんて失礼な想像をして、ほんの3年しか見てない私みたいなファンでも、進化をこうやって感じられることがきっと尊い、と考えた。

「ほろ苦ィ。」はギターソロがSANさんお一人だったのがmilkさんも加わってソロ回しになったとツイートで知り、
(BLAZEの時に私は一体何を見ていたのでしょう。覚えてない)
この日は見落とすまいとギターのお二人を凝視していましたが、ソロ回しすごくよかった。かっこよかった。


最初のMCは何をおっしゃっていただろう。
「3回目のワンマンツアー大阪、来てくれてありがとうございます」
とかそんなお話はされていた。
ラメさんが2回目のワンマンツアーだと言っていたそうで、3回のはずだよな?と思ってたけど合ってるよね?とか。
3回目ですよ、始動の時のはじめての着水ツアーと、2回目は春のシドヴィシャスツアーで、
そして今回の武者修行だから。


「白昼夢」のBメロがジャンプだったかな。
確か、「帰れない気がしてるだろ?奇遇だね僕もなんだ」の後半部分を言わずに、
「足使うぞ!」とジャンプを促されたような記憶がある。
この曲すごくライブ映えするのがよくわかったので、今後どんな風に育っていくのか楽しみだなあと思っている。

「Googly eyes」は、曲自体にそんなに思い入れがないので逆ダイしてる光景をぼんやり見てしまうのだけど、
ラッコは、平さんは会場の熱を上げて、傍観者を当事者に変えていくことにかけて凄まじい才能を発揮していて本当にすごいと思った。

この日の大阪のフロアの熱気は本当にすごいものがあったと思う。
アルバムが出たばかりで新曲がこなれていないのは当然として、既存曲すらすべてリアレンジで。
ツアー初日だし、もっとお互いに手探りの雰囲気になってもおかしくないのに、求め合うというか待っているだけじゃなくてぶつかって行くような熱さがあった。

平さんがよく「演奏止めるくらいやってみろよ!」とか「ステージ上がって来たかったら上がって来いよ!」
とおっしゃるけど、うん、それはちょっと難しいかな。

フロアを左右にわけてWODしてたのはたぶん「溝鼠讃歌」だと思うけれど、私はSANさん見るのに忙しいのでそれどころではない。
そしてなぜSANさんを見ているかというとこの曲はワウペダル多用されるからなのだが。大阪ではあまり使っていなかったようなー。


このタイミングのMCかな?私にとっては衝撃的なことを平さんがおっしゃった。

平さん「ラッコを1年間やってみてわかったことがあって・・・バンドって勢いだけでやってたら駄目なんだなって。ちゃんと歌わないと、とか。だから新曲やるのが怖かったりするんだよね。・・・でも、今日の大阪なら大丈夫!ありがとー笑」

ちゃんとしないといけないというところから、とても遠くにいた人だと思っているので(ど失礼)
あらためて言葉で言われると、お、おう・・・と目が泳いでしまいそうになりつつ、
でもやっぱりそうなんだなって、平さんすごくそういうところが大人になられたんだなって、折に触れて感じるような一年間だったから。
そう思ったら胸にずしんと響くものがあって、受け止めるのに必死だった。


「本当の自分の物にナッテイナイ物」この曲はこの長いタイトルで読み方は「借り物」と4文字なのだけど、
この曲の時に横揺れなリズムに合わせてカスタネットを叩くように促され、やってみるとまあ曲に合っているよねえと思うなどした。
(私はカスタネット苦手なので頑なに自分では叩かないんだけど、この曲には合っていると思った)
少し大人っぽい気怠さもある曲で、SANさんのギターソロもとても渋くてよかったな。

それと、曲の最後の「ゴミ同然の種浮遊」とフェードアウトしていくような歌詞の部分で、
平さんが体を真横に下手側に向けて、口元にたんぽぽの種子を寄せて息でふっと吹くような仕草をされたのが、背筋がぞくっとするほどかっこよかった。
本当に、仕草ひとつ指先の傾け方ひとつで絵になってしまう人だし、何をしてもこれが正解だ、ってなるのがすごい。


「幽囚谷のバッタ」はリアレンジが弱肉教職に収録されている既存曲で、より洗練された印象がある。
milkさんのフレーズがより際立つようになった気がする。


このタイミングのMCで、残り2曲しかないです、ということと、アンコールやらないから出し切って帰ってくださいというようなことを平さんがおっしゃっていたと思うのだけど、急に話したいことを思い出したご様子で

平さん「ちょっと、小話していい?」

小話って。漫談か。

平さん「みるみるが昨日誕生日で・・・昨日じゃないわ、一昨日だ。何かプレゼントあげたいと思ってさ。いや、もうあげたんだよ?IKEAのパーカーを。IKEAのパーカーの話は今はいいんだよ、それで昨日、みるみるにギターの弦をあげたいと思って・・・その時俺以外誰もいなくて。さんちゃんに電話しても出ない、みるみるに・・・弦何使ってるの?なんて聞いたらバレバレじゃん、ひぎりくんもびーさんも出ない。あれ?俺ハブられてる?笑」

かわいい。

平さん「そうだラメさんに聞こう!と思って電話して『今誰も電話つながらないんですよ、みるみるってギターの弦何使ってるかわかります?』て聞いたら、『わかった。みるみるー!ギターの弦何使ってるー?』あー!本人に聞いてるー!ということがありました笑」

華麗にオチがついた、ラメさんで。
というか平さん、ライブ中にその話、今必要ですか?という小話を始めてしまうことがたまにあって、
そういう時はだいたい何かのスイッチが変な方向に入っている時だと思うので、
平さんの小話があると、あ、いいライブなんだな今日・・・と思うようになっているかも。
なのでいいライブでした、初日大阪。


「PM5:00」は、語りの部分が好きなんだけど、それはやっぱりライブでは聴けないみたいだな。
それは置いておいても、私には鈍痛を与えてくれる曲だな、と思って聴いていた。美しくて、切なくて、痛みがある。

本編最後の「サニーサイドアップ」に入る前には、確か日曜にしかやらない曲をやりますという前振りがあったと思う。
私はこの曲で号泣してしまったのであまり記憶がないです。
色々思い出してしまった。また日曜に、会えたらいいね。


アンコールやらないから、は平さんはいつもおっしゃるし、いつも本当にそのつもりなのだろうと思うけど、
1曲でも多く聴きたいのがファン心理で。この日はもう無理かと思ったけど、
アンコールに応えてまず最初にhigiriさんが登場してくださった。
セプタムのピアスが、頭を振るとぶつかって痛いです。というお話をされていたと思う。

そして平さんが照れ笑いのような笑顔で登場されて、せっかくなので新曲を早く馴染ませたいからやります、というようなことをおっしゃって「本当の自分の物にナッテイナイ物(借り物)」と「白昼夢」を。
そして、まだ自分の物として歌えてないわ本当に借り物だわ、自分のもので終わらせたいからもう1曲やります、と最後に「溝鼠讃歌」だったかな。

平さん、最後の曲の雰囲気にもよるけど振り返らずに去っていかれることが多くて、
それでも確かこの日は、客席の方を少し見るようにして笑顔を向けられてから、去って行ったように思う。
今日もきっと、平さんご自身が楽しさを感じるようなライブだったんだな。と思った。


ラッコ3回目のワンマンツアー、初日大阪、これにて終演。ありがとうございました。

ちょっと時間をおいてしまったせいもあるけれど感想がとてもふわふわしている。
圧倒されていたのは確かだ。

この日はフロアが「ラッコを求めている」という圧が凄かった、うまく説明できないけど。
こんなに待ち焦がれていたんだ、ということを客席にいて肌で感じられてよかった。


私はラッコのライブでどこか当事者意識がない。外界から眺めているような気分になってしまうことの方が多い。
ラッコの平さんは、こういうライブをする人なんだな。と事象として受け止めている。

ラッコの曲もライブパフォーマンスもとても好きで、このバンドで今、平さんが歌ってくださっていることがうれしい。

それでも、平さんが時々知らない人に見えてしまうのは、私がまだ点々さんの幻影を見ているからなんだということは自覚がある。

そのことに引け目を感じてきたけれど、思い出の中の点々さんのことも、ラッコの平さんのことも同じくらい好きなままでいたいな。
思い出は色褪せずに、鮮やかなままで。

平さんが歌ってくださる限り、曲が変わっても活動が変わっても、私はずっと好きになると思ってきた。
世界で一番好きな歌声だから。
そして今は確かに、そのとおりになっている。途切れずに歌い続けてほしい。







ん?褒美?と思ったら、全曲のリリックムービーがこのあと公開だったのだ。大盤振る舞い。




フルバージョンのものも数曲あるし、ぜひ一度ラッコの音楽に触れてみてほしいと思う。
私があえて選ぶなら「冷えきった魂について」と「青年ナイフ」かな。
平さんらしい世界観で、痛みを伴う言葉に満ちていると思うから。


ラッコというバンドは本当にすごいバンドだと思う。
一人一人がプレイヤーとしてとても魅力的で、かつストイックな探求者であろうとしている人ばかりだと思うから。
そして平さんの存在感と歌声を、大切にしてくださっているのがファンの目線から見ていてもひしひしと伝わる。

BLAZEで観てからの大阪だったので、キャパシティで言えば5倍近い差があったのではないだろうか。
Ivyさんはじめとしてステージングが華やかなメンバーさん達だし、ステージがとても狭く感じた。
これから少しずつ大きな会場に挑戦していってくれるかな、と未来に期待している。


1歳になったラッコのワンマンツアー。

ファイナル12月30日の東京までに、どんな進化を見せてくれるのか、見届けるのを恐々と楽しみにしている。

この音楽が届きますように。この熱が伝わりますように。
伝わらない世界なら嫌い。早く壊してほしいな。そんなセンチメンタル。

では、また近いうちに。

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【2017/11/23 03:41】 | ラッコ | トラックバック(0) | コメント(0)
2017-11-11 CANTA 新宿BLAZE
CANTAの秋ツアーが終わると、今年もあと少しだななんて毎年思っている気がする。

今年もそこにいてくださってありがとう。

ツアーファイナルの記憶を少しだけ書き残します。

<2017-11-11 CANTA 新宿BLAZE セットリストなど>


セットリストと使用ギター。
ギターは正式名称わからないので通称での表記。

【KG-ペイズリー】
1. 1400km/h
2. 108

MC
3.Fly!
4.Fantasize

MC
【KG-FASCISTマットブラック7弦】
5.I am on my way
MC
【KG-SPELLBIND】
6.Madness
7.My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~

MC
8.Campanella
9.YEARS
10.月とチャリとGuitar

【KG-ペイズリー】
11.So Alive
12.NATURAL BORN FIGHTERS
13.Tonight3
14.EVERYBODY NEEDS SOMEBODY


encore.
【KG-ペイズリー】
1.Virginity
2.春の嵐
3.HEAVEN’S WAITING


この日特に印象的だったのは「篁さんの華麗なターン」です。
このツアー、私が見た中ではSHINEの定番のターンのタイミングでも回ってらっしゃらなかったので、
もう今年は見られないかな、と思っていただけにうれしかった。

ターンされていたの、ライブ始まってまもなくの時もあった気がするので、
1400km/hか108のどちらかかなあ。

1400km/hは本当に好きな曲で、疾走感のある曲調と、それから歌詞にとてもえぐられる。
”掴んだ光で照らすよ 君の目の前を そのために汚れたんだ”
篁さんにしか歌えない言葉だと思うし、篁さんは実際そんな風な生き方をされている人だと思うから。
生きるための営みに対して、とても誠実な人だと思う。不器用にぶつかって傷ついては、強くなっていく。

108では恒例の背面ギター演奏をされていて、伝統芸が見られた!といつも思ってしまう。
(他にもっと素敵な言い回しはないのか)

最初のMCでは、ファイナル東京にこんなに集まってくれてありがとう、ということと、
「このツアーはどの会場もすごく熱かったからなあ、東京はそれを超えられるかな?
もしもライブの終盤に俺が、東京は人数は多いけど盛り上がりはたいしたことないなあ、なんて言ったらどうする?」
なんておっしゃって、いたずらっぽく笑ったあと、
「俺もそんなことを言わずに済んで、みんなも気持ちよく帰れる方法があるよ。全力で楽しむこと。」
その言葉に反応して、客席からひときわ大きな歓声が響いた。

そして、このツアーで初めての曲をやります、という前振りで「Fly!」へ。
久しぶりに聴いた気がする。

Fantasizeで、センターお立ち台から降りた直後にくるっとターンしてらしたのは覚えている。
篁さんがターンされる度に客席がうれしそうにざわめくあの感じが好きです。待望の、という感じがする・・・

そして7弦に持ち替える篁さん。
先日発売された3枚目のベストアルバム「くらくら」に1曲だけ新曲(I am on my way)が収録されていて、というお話で
「この会場まで来てくれるようなファンの人達はもうみんな持っている曲ばかりだからベストなんていらないけど新曲が入ってるなら買わなくちゃ、と思うよね、それでも必ず満足させるから。」
1曲のために3000円、とかそんな具体的なこともおっしゃっていた気がするけど、すごく篁さんらしいなと思った・・・笑
シビアさがあるというか。お金の話に細かいというか。(褒めてます、大事なことです)

それで、新曲は7弦ギターを使う曲なので7弦のお話。
「7弦ギターを使う曲を作ろうと作り始めたんだけど、かと言っていかにも7弦らしい曲にはしたくなくて。わかりやすいことをしたくないところがあるから。というか、ある意味わかりやすいけどね。わかりやすいことはしたくないというところがわかりやすい笑」
そしてコードを弾きながらお話を続ける篁さん。
「7弦じゃないと弾けない響きを探していて・・・この音を見つけたんだよね。(7弦を使うコードを1つ弾く)ここから広げていって、30分くらいでできた。この弦を使うのは12小節しかないから、みんな気づかないんじゃないかな笑。その時だけ見せないよーって後ろ向いたりしてね!」

そんなことをおっしゃりつつも、曲中の該当箇所にくると、右手でストロークしたあとに、7弦を押さえている左手を右手で指差して、ここだよここ!と教えてくださる優しい篁さんなのでした。お茶目か。

I am on my wayが終わるとギターはKG-SPELLBINDに交換。
再びベストアルバムに触れる篁さん。
「ベストアルバムの選曲理由はいろいろあるけど、ライブで演奏頻度が高い曲、をやはり選んでいくよね。そして直前に出したアルバムの収録曲はまだ早いかな?と外すことが多いんだけど、そんな中『Love Fixxxer』の収録曲が2曲入っています。他の曲達に、お前新人のくせに生意気だぞ!とすれ違いざまに足を踏まれたりしているかもしれない笑。そんな風に肩身の狭い思いもするかもしれないけど、成長していってくれる曲だと思っています」
そんなお話の流れで、自転車レースに例えると〜選手と〜選手が・・・とお話してくださったけど、客席の大半がぽかんとしていることに気づかれて、通じない?ついてきてくれよ!と笑うお姿が、篁さんらしくて好きだった。

「My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~」をライブで聴く度に涙がとめどなく流れるのだけど、
同じような経験があるわけでもないし、それでも胸に突き刺さるのは、あまりに美しい生き様が描かれているから、だと思う。

情景が浮かぶような風景描写も、
 ”それは突然ぶり返した久しぶりの真夏日でした 冷房の効いた二階のカフェいらつく交差点を眺めた”
好意を伝えることなく秘め続ける心理描写も。
 ”君の横は僕じゃなく それでもいいと思った 膨らみ続ける想いを 言わない方を選んだ”
 ”こんなに人を好きになれるものなんだね 報われないと知っても君の笑顔が見たかった”

そして何より刺さるのがこのフレーズ。
 ”どこまでも続くような顔して 未来は突然消えたりする”

私が喪失という概念について考える時、いつも篁さんの言葉が、歌詞が胸の中にある気がする。
いつか消えていく儚くて美しいものたちに想いを馳せる。
何度繰り返し歌われようとも、色褪せることなくずっと胸に刺さり続けてくれる音楽だと思う。


そしてバラードコーナーの前のMC。
「続いてはCANTA恒例の静かな曲のコーナーです。バラードは静かだから体力使わないんじゃないか、休んでるんじゃないかと思うでしょ?バラードの方が体力使うんだよ、歌に入り込むから」
ニュアンスだけどそんなことをおっしゃって、休んでるなんて思ってないですよーと思うなどした。
静かな情熱が手に取るように伝わる。それが篁さんの、CANTAのバラードだと思う。

「今はまだ元気に見えるでしょ?3曲終わった時にはこのエレキングのシャツの模様が汗に濡れて見えなくなっているかも・・・そういう仕様にしておけばよかったかな、水に濡れると色が変わるとか。このシャツエレキングなんだけど知ってた?」
篁さんと公式にコラボしたシャツですね。

「このエレキングシャツ、このツアーでは3回くらいしか着ていないんだけど、初日の西川口と今日だけ来てる人とかは、篁いつも同じシャツ着てるなあと思われてるのかな・・・笑」
確かに私はほぼこのシャツをお召しの篁さんしか見ておりません。新横浜はどんな衣装だったか忘れちゃったけど。

「ずいぶん長いこと喋ってるなあと思うでしょ?・・・休んでるんです笑」
そんなお茶目なことを言いながら、バラードタイムに入った。


バラードタイム3曲のあとは恒例のメンバー紹介で、雷電さんとMASAKIさんがお話を。
MASAKIさんが今日はベースの日だそうで、というお話をされていたのは覚えている。
それしか覚えていない・・思い出したら追記する。


So Aliveの前はこれまた恒例のコーラス練習コーナーがあって、Green Hornツアーを思い出した。
そして本編最後のEVERYBODY NEEDS SOMEBODYに入る前に、
「東京ー!楽しかったぞー!俺達にはお前達が必要で、お前達には俺達が必要だ!」
と言ってらした。
この曲とても好きだなあ。力強いのに切なさがある。


春ツアーについて口頭で告知してくださったのはアンコールの最初だったかなあ。
日付と会場名が発表される度に会場がざわめいて歓声をあげて、
特にCANTA未踏の地だった3県が発表された時は盛大な歓声が上がった。
ツアーファイナルが奈良になるそうで、そのライブハウスは行ったことはないけれど
天井が低くて熱気がすごいという評判だけはよく聞くので、ツアーファイナルだし初奈良だし満員になってしまうなあと思った。

アンコールの最後が「HEAVEN’S WAITING」で、天国へ行こうぜ!とかそんなことをおっしゃっていた気がする。
天国が待ってる、だったかもしれない。
この曲で締めるというのが、とてもよかった。
私は曲に合わせて掌を差し伸べるのがとても好きで、手の届かない憧れに腕を差し伸べるように、光の射す方に。

”HEAVEN’S WAITING 愛しいすべて 手放す覚悟を 代わりに”
”私の命は「REAL(ここ)」にある”


篁さんは「命」という言葉をよく用いられると思う。まっすぐで傷つきやすい生命体。
生と死への向き合い方がとても真摯で、とても胸が痛いけれど、本当に美しいと思う。


ライブの感想はここまで。これがきっと今年最後のCANTA関連の記憶で記録になると思う。

ライブの細かい機微については全然書き残せなかったけれど、
CANTAのライブを構成するすべての要素に感謝している。

これからもどうか、共に生きてくれる音楽でありますように。

このblogにCANTAのことを綴るようになってからまもなく9年が経つようです。
ずっと見てくださっている方もいらっしゃるのだな、ということを折に触れて感じて、その縁にも不思議なものを感じます。

来年もきっと、私はCANTAの音楽を必要としていると思うので。
気が向いたらまた、この拙いblogのことも思い出してやってください。

春になったら、またお会いしましょう。

【2017/11/19 17:20】 | CANTAライブ感想 | トラックバック(0) | コメント(2)
2017-10-14 CANTA 新横浜NEW SIDE BEACH
私にとってはCANTA2017秋ツアー2本目だった新横浜。

西川口で最前列で観たし、新横浜はほぼ客席の一番後方で観ることにしたのだった。

私は気分が入りすぎるとたぶんずっと変な踊り(※リズム感が無いので周りに合わせられない)をしていると思うので、
後ろにいる方が世のため人のためだと思う。壁とかな。

まあそれは置いておいても、フロア全体を見渡しながら眺めるCANTA、というのも私はとても好き。
この日はたまたま、視界がクリアだったというのは大きいけれど。本当に、空間全体大好きだと思った。

ライブ中ずーっと
「好き。・・・好き!大好き・・・死ぬ・・・死なない生きる・・・」
と脳内でぐるぐるしてたくらいには篁さんのことが大好きでした。

いつもやんか。と思われるかもしれませんが、この日は心の開放度が半端なく、
全身で受け止めるぜ!というモードに入っていたためと思われます。
本当に本当に楽しくて大好きで刺さってえぐられて死にかけたけど多幸感に満ちていた。

そんなこんなでセットリストくらいしかないですが、新横浜の記憶です。

好きです。

<2017-10-14 CANTA 新横浜NEW SIDE BEACH セットリストなど>


セットリストと使用ギター。
ギターは正式名称わからないので通称というか見たままの表現。

【KG-ペイズリー】
1.SHINE
2.NATURAL BORN FIGHTERS

MC
3.Are You Ready?
4.Fantasize

MC
【KG-FASCISTマットブラック7弦】
5.I am on my way
MC
【KG-SPELLBIND】
6.Madness
7.My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~

MC
8.Bitter Sweet
9.Everyday
10.金木犀

MC、メンバー紹介
【KG-ペイズリー】
11.So Alive
12.108
13.1400km/h
14.EVERYBODY NEEDS SOMEBODY


encore.
【KG-ペイズリー】
1.Virginity
2.Adieu!

MC
3.HEAVEN’S WAITING

私は2箇所目だけど、ツアーとしては12箇所目だったので、初日とはかなりセットリストも違っていた。

そして初日は驚くほどあっさりとしか説明されなかった7弦について、この日はしっかり触れてらした。
確かベストアルバム「くらくら」に、新曲を1曲入れようということになって、
7弦を使う曲を作ろうと思ったと。なのにいかにも7弦らしい曲にはしなかったんだよね、と
”7弦らしいフレーズ”をさらっと弾いてらしたのがとてもかっこよかった。
低くて歪んでいて、端正な音だった。

でもそういうのじゃないな、とコードをいくつか弾いてみて、
この響きはいいなと思ってそこから広げていって曲にしていった、というようなお話をしてくださって。
7弦使うのはAメロのほんの一部だから、油断してると見逃すよ?えーと何小節分だ?なんておっしゃりながら、
メロディーを口ずさんで拍を数える姿はお可愛らしかった。

7弦使うのは一瞬だしみんなきっと気づかないね、という前フリで曲が始まったけれど、
そのフレーズにくると、右手でストロークしたあとで、フレットを押さえる左手を指差してては、ほら、使ってるよ!ここだよ!と教えてくださって(歌は普通に歌いながら)、
本当にもう・・・かわいいかよ・・・ってなりましたね。(死亡)

そういえばこの日は「Are You Ready?」が聴けてとてもうれしかったのだけど
(私はアルバムGreen Hornへの思い入れが強い)
篁さんが、「Are You Ready?なんていういかにも明るい言葉が続きそうなところで『目を閉じ耐えること』なんだもんなあ、暗いよなあ。普通ならロックンロールする準備はできてるかい?とかそんなだよね」
というようなことをおっしゃっていて、
わかる・・・その暗さこそが・・・好き・・・と、心のいいねボタンを連打していた。。。


Green Horn収録曲といえば、Bitter Sweetが好きで好きで仕方ないのだけど、
やはり秋という季節の記憶に結びついているなあと思うなどした。
「この目で見なければ この手汚さなければ 本当じゃない僕のものじゃないんだ」
そんな美しい生き様があるかよ。と思わず言葉遣いも荒れるレベル。
誠実で真摯で、不器用なほどにまっすぐで。


「EVERYBODY NEEDS SOMEBODY」に入る前に、これは新横浜だけでなくどの会場でもおっしゃっていたのではと思うけれど、
篁さんが「俺達にはお前達が必要だー!お前達には俺達が必要だ!!」と叫んでらしたのが、とてもぐっときた。
必要とさせてほしい。求め続けていて、必要としていることを知っていてほしい。
だからありがとうございますという気持ち。

ああ、そういえばこの日はこの曲の途中でセンターのお立ち台から降りる時かな、に篁さん転倒されてしまって。
痛そうな顔をしながらもソロを弾こうとされて、でもいつものようには弾かれなくて、スライドして音をぎゅいんと出して、速弾きするのはやめてしまわれたので、ギターのチューニングが狂ってしまったのと指が痛いのだとどちらなんだろう、とはらはらしながら見ていた。

アンコールで登場された時に、さっきは左手の爪がギターの下敷きになってしまった、とお話してくださった。
篁さん「痛くてチョーキングできないんだよね・・・でもがんばる!笑」
えええええ無理しないでください;;;
アンコール中は、時々痛いよーってお顔をされて、それでもがんばってます!という感じで演奏されていて、
痛いの顔に出てる;;尊い;;でも無理しないでほしい;;と感情が忙しかった。。。


戯言しか書いておりませんが(それはいつもだろ)

新横浜の感想はここまで。何か思い出したら追記する。

次はツアーファイナル新宿のことを!書く!!(強い意思)

【2017/11/16 02:13】 | CANTAライブ感想 | トラックバック(0) | コメント(0)
2017-09-09 CANTA 西川口Hearts
CANTA2017秋ツアー終了しましたね。

私は初日西川口と、新横浜と、ファイナル新宿のみの参加でしたが、
毎回楽しくて抉られて、自分の精神の核を確かめに行くような気持ちでしたね。

一時期に比べると参加本数も減りましたし、FCイベントはほとんど行っていないし、
ある意味で情熱が落ち着いてしまったというのは確かなのだけれども、
トチ狂う時期をすぎても、心の一番奥の暗い場所を照らしてくれる音楽であることはずっと揺るぎなくて。
やっぱり、帰りたい場所なんだなあと都合のいいことを思っています。

「絶対、死なないって言って。」
これはとあるバンドの曲の歌詞。
叶わないと知っていても、命が有限だとしても、そう願ってしまう瞬間は確実にある。

ずっとそこにいてほしい。ステージの上で奏で続けていてほしい。
そう願うことを許してほしい。


参加した3本のライブのセットリストだけでも、残しておきます。

<2017-09-09 CANTA 西川口Hearts セットリストなど>

セットリストと使用ギター。
ギターは正式名称わからないので通称というか見たままの表現だけれど。

【KG-ペイズリー】
1.1400km/h
2.SHINE

MC
3.Happy End
4.108

MC
【KG-FASCISTマットブラック7弦】
5.I am on my way
MC
【KG-SPELLBIND】
6.Madness
7.My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~

MC
8.あなたに
9.YEARS
10.金木犀

MC、メンバー紹介
【KG-ペイズリー】
11.NATURAL BORN FIGHTERS
12.Adieu!
13.Tonight3

MC
14.EVERYBODY NEEDS SOMEBODY

encore.
【KG-ペイズリー】
1.Virginity
2.春の嵐

MC
3.HEAVEN’S WAITING


細かいことはそんなに覚えていないのだけど、いくつか書き残しておく。

まずこの日、私はCANTAでは何年振りかわからない最前列だったのです。
番号も一桁だったし。
FCのアコースティックライブでは2回くらい、篁さん目の前の最前列にいたことがあるのだけど
通常ライブでは一番の近さだった。8年くらい通っている中で。

いつもならライブ中半分は泣いていることでおなじみの(おなじみじゃない)私ですが、
あまりの近さとあまりの美しさに、魅入られてしまって、目を開いているだけで精一杯で、
「My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~」までは泣かなかった気がする。

フレットを押さえる指先とか。足元のエフェクタースイッチを踏む所作とか。
客席に微笑みかける目元も、歌詞に合わせてくるくると動く表情も。
好きだなあ大好きだなあと思いながらずっと眺めていた。
美しいひと。篁さんは私にとってずっと、尊くて美しいひとだ。

そしてこの日は7弦ギターのお披露目でもあった。
しれっと、もう驚くほどしれっとギター交換で7弦に持ち替えられて、
特に説明されないままにこやかにベストアルバムに1曲だけ新曲が入っていてねえ、
次はその曲を聴いてもらうんだけれど・・・みたいにMC始められたので、
一人であわあわしてしまった。

あ、見覚えのないギターだ!新しい篁さんモデルかな!?えっ・・・弦が7本ある・・・?!ええええええ!!!
ってなるじゃないですか・・・

結局この日は、7弦ギターについてどれくらい触れられたんだっけな?さほど触れていなかった気がする。。。
私は篁さんが7弦をお使いのところは初めて目の当たりにしたので、ぴゃー!ぴゃーーー!!と大変な騒ぎになっていましたよ・・・。


MCのことも少しだけ。

篁さんが客席への感謝を伝えてくださったときに、
「なんて言うんだろう・・・恋人のようなカミさんのような。はたまたお母さんかお父さんか?笑 そんな感覚で見守ってくれているよね」
とお話されていて。
恋人という単語に一瞬色めきたちつつも、そうだよねお母さんだよね。と鎮火される感じ、すごく良かったです。
それでこそ篁さんや。
私は来世で篁さんにはお母さんになってほしいというか篁さんちの子供になりたいのだけど、
でも客席がお母さんな気持ちで見守ってるっていうのもすごくわかる・・・。


恒例のメンバー紹介コーナー、この日は「太陽フレア」が話題になっていたのだけど
(過ぎ去ると忘れるね、電波障害が起こるかもとかいろいろ騒がれていた)
雷電さんが「眼鏡をかけたままコンタクトを入れようとした」
MASAKIさんが「歯ブラシの柄の方にハミガキつけてしまった」
のを、太陽フレアの影響かな?とお話されていた。
☆記憶が曖昧だったところをコメントで教えていただきました!ありがとうございます!

それでMASAKIさんが、
「西川口は日曜日のイメージありますよね、今回は土曜日なんですね。それではお呼びいたしましょう、サタデーナイトフィーバー篁さんです!」
と篁さんを呼び込むという。無茶振りにもほどがある(好き)。
例のポーズをキメながら登場される篁さん。好きです。

それと、この日一番心に残ったお話。ニュアンスだけれど
篁さんが
「昔はロックといえば不良がやるものというか、見た目もちょっと怖い人達で・・・それでも歌詞を見ると、寂しい男の歌だったりして。悪ぶってる人達や犯罪者が、悪いことに手を染めてしまう理由を突き詰めると、『寂しいから』なのかなと思う。」
そんなことをおっしゃっていた。私にはすごく、すとんとくるお話だった。

ちょうどミサイルが話題になっている時期だったのだけど、
「キムもさ、寂しかったのかなって・・・いや、ダメだよ寂しいからってミサイル撃つのは。」
なんてこともおっしゃっていて、場を和ませてらした。

篁さんは、自分の直接的な痛みだけでなくて、社会の痛みというか、人間の業のようなものまで突き詰めて、ご自分の痛みとして深く抱え込んでは傷ついているような人、と私は感じている。

この日の「My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~」は本当に沁みた。
寂しいで出来ている、そんな風な感受性で、傷つきながらも顔を上げて生きているようなこの人が私は本当に好きで。

凛とした強さと、弱きものに心を寄せて一緒に泣いてくれる優しさ。

そんなところが、私が惹かれ続けて、篁さんの正しいを私の正しいにしたい、と思わせてくださるところなんだなあ。
とあらためて考えていたら胸が痛くなった。

そこからのバラードタイムで、「あなたに」「YEARS」「金木犀」が続いて、
もう本当に、大切で大切で繰り返し噛み締めている曲ばかりこんなに立て続けてに聴いていいんだろうか、という気持ちになった。

喪失、というものについてよく考える。
篁さんが歌詞を通して考えさせてくださるのは、きっと答えではなくて、それでも私には気づきだったりする。

「あなたに」は、「歩いていますとあなたに伝われ」のフレーズがとてもとても刺さったし、
「金木犀」は、「看取られずに死に逝く子も」で思い浮かぶ光景があって、一生忘れないだろうと思う。

音楽や言葉が与えてくれる鮮烈な印象とか、記憶とか。
大切なものをたくさん受け取ってきた、と強く思う。
これからもたくさん受け止めさせてほしい。


ライブの感想というには手短な内容になりましたが、忘れがたいツアー初日でした。


そうだ、この日は久しぶりに物販を購入して、かつ握手会が当たったので握手させていただいたのですが、
篁さんに対してつんのめって質問したら若干引きながら笑顔で対応してくださったの、最高でした・・・。

私「あの!7弦!びっくりしました!!FASCISTですか?!?!」
篁さん「あ、そ、そうだねFASCISTだね(苦笑)」
私「ふぁーーー!そうですか!!!かっこよかったですありがとうございました!!!」

好きしかねえ。好きしかねえよ。。。(泣きながら)



新横浜と新宿も近々セットリストだけでも投稿します。

CANTA好きでよかった。CANTAがいてくれてよかった。
ライブ行くたびにそう思わせてくださって、本当にありがとうございます。

遠くない未来に、また。
【2017/11/14 22:23】 | CANTAライブ感想 | トラックバック(0) | コメント(2)
2017-11-03 ラッコ 1周年記念単独公演 新宿BLAZE
ラッコさん、1歳のお誕生日おめでとうございます。

これからも共に生きてくれる音楽でありますように。

2016年9月15日に情報解禁、2016年11月3日に初めてのライブを行ったラッコが、始動から1年を迎えた。

私はライブに通っている頻度から言えばさほど熱心なファンとは言えないけれども、
最愛のボーカリストてんてんさんのバンドとして、静かに情熱を傾けて応援してきた。

なお、てんてんさんは2017年10月10日にご本名の平一洋さん表記になったので、
これ以降はなるべく平さんと記載しようと思う。

私は2014年7月のMy BACTERIA HEAT IsLAND正式始動以降の平さんしか知らないので、
ようやく3年のファン歴しかなく、その中で活動が続いているままで1周年を迎えるのは初の経験だった。
(MBHIは1年間活動し、1年経過とほぼ同時に活動休止したので)

私にとっては世界で一番かっこいいボーカリストで、MBHIもRe:MBHIも心底好きだった。
素晴らしい音楽を作られていたと思うので、世界の涯てまで届かずに途切れたことが、ずっと苦い記憶で。

だからラッコの音楽は届いてほしくて、届くまで続いてほしいと思っている。
1周年記念公演の2日前、11月1日に発売された1st FULL ALBUM「弱肉教職」は凄まじい名盤なので、少しでも多くの人に伝わりますように。

弱肉教職の発売に先駆けて公開されていた「PM5:00」のMVはこちら。

どちらかというと難解とも思えるこの美しい曲を、リード曲として選んで、MVを作ることにしたそのセンスが好きだと思った。

前置きが長くなりましたが1周年記念単独公演のことを、セットリスト以外には何も正確なことはありませんが、
覚えておきたいので記録しておきます。

<2017-11-03 大盤振舞い!!ラッコ1周年記念単独公演 at 新宿BLAZE 感想覚書>
20171103_20171106004757695.jpeg

この公演は特殊な形式で行われた。
まず前半の無料公演。そして後半の有料公演を観たいと思った人はそのまま会場に残って、退場時に代金を支払うというルール。

つまりライブ自体も二部構成だったので、まずは無料編のことから書いていく。

<ラッコ1周年記念公演(前半無料の部)セットリスト>
1.色彩皆無
2.溝鼠讃歌
3.数の原理
MC
4.液体
5.人間博覧会
6.Googly eyes
7.終焉詐欺


開演前、BLAZEの大きなステージを見上げるだけで胸が高鳴るものがあった。

ステージ後方には、六角的のロゴと「LACK-CO.」の文字が描かれた大きなバックドロップ。
この日に向けて作られたものだと思う。

開演時に客席の照明が落ちると、流れてきたのは「怪しい眼鏡屋さん」のSEだった。
始動時期のワンマンツアーなどで使われていた登場SEだ。

懐かしいという感覚と同時に胸が痛んだ。
私がラッコのことを、ラッコのてんてんさんを受け入れがたいと感じていた時期にずっと聴いていた音だったから。

最初にステージに登場したのはhigiriさん。
SEが流れた時点で想像はしていたものの、衣装も始動時期に着用されていたものだったので、
そうか、前後編できっと衣装も違うんだろう、と考えた。

続いて登場したIvyさん、SANさん、milkさん。
milkさんのギターが久しぶりに拝見する深緑色のストラトで、SANさんは使用頻度の高い青い7弦ギターだった。

ということは、前半は今までどおりのドロップAのダウンチューニングなのかな、と予測できた。

ラッコはこの日からレギュラーチューニングに変更するという(アルバム収録曲はレギュラーチューニング)ことがあらかじめ公表されていたからだ。

きっと後半はmilkさんは牛柄のギター、SANさんは赤いテレキャスターをお使いになるんだ、と思った。

最後にステージに登場された平一洋さんは、ファージャケットだけは眼鏡屋さんの頃の衣装だったけれど、その他は私服だったのではと思う。

白いシャツ、細いネクタイ、黒い細身のサルエルパンツ、サスペンダー。
黒い丸型レンズのサングラスをしてらしたのは、「眼鏡屋さん」意識なのかな、と考えたりした。


1.色彩皆無

平さんが登場されてすぐにこの曲のイントロが始まった。
ラッコの情報が解禁されて、最初にMVが公開された曲で、シングルではないけれど最初のリード曲と言える曲だ。
この曲からラッコが始まったのだと思うし、1周年の節目に、この曲を1曲目に選ばれるのはとても理にかなっている、と思った。

1年前、この曲のことがとても苦手だった。理由は単純で、てんてんさんの新しい活動を素直に受け止められなかったからだ。

ライブで演奏されるのを一年間聴いてきて、徐々に受け入れられるようになったし、何より曲に罪はない。ごめんねという気持ちでいるよ。

記憶が確かなら、この日は音源どおりの歌詞で歌われていた気がする。
(ライブだと「僕」を「俺」に変えて歌われることがよくあるので)

そして、ラッコはやっぱり、大きなステージが、天井の高い会場が似合うバンドだと思った。
平さんは私にとっては世界一かっこよくて、自ら光を放つような人だし、Ivyさんはじめステージングが派手で華やかなメンバーさんばかりだから。

小さなステージには収まりきらないものがあると思っている。

そんなことを考えながら、客席のほぼ最後列から、BLAZEの光景を俯瞰していた。

1曲目が終わると、平さんはファージャケットを脱ぎ捨てるようにして左後方に放った。
そのあたたかそうな上着をライブが始まって早々に脱いでしまうのも1年前と変わらないな、と思ったりした。


2.溝鼠讃歌

このタイミングか定かではないが、曲と曲のつなぎで平さんが客席を煽りながら、
「死んでんのか?お前ら。声聞かせろよ!」とおっしゃったのを覚えている。

私はこの煽りがあまり好きではないので、
(客席をむかつかせて声を出させようという試みは成功しているということになります)
平さんに向けて心の中指を立てるなどしていた。まあそれはよい。


そして会場を左右に分けて、平さんがフロアに降りてきて煽る。

平さん「日本の法律で・・・ライブハウスには柵があるんだけど・・・」

はい??法律って言いました・・・?

平さん「柵も場所も気にすんな、俺が全部許すから・・・!すごい光景にしようぜ!」

平さんらしいなあ。

溝鼠讃歌はとても好きな曲で、何が好きかというとイントロのmilkさんのリフとか、
SANさんがワウペダル多用されるところとか。

平さんが、場所関係ねえぞ、混ざれ!とか煽っていたのはこの曲だったろうか。
本当に記憶が薄いしどのタイミングでサングラスを外されたのかも覚えていないのだった。

ダウンチューニングでこの曲を聴くのはきっと最後になるんだ、と思って音に耳を澄ましていた。

溝鼠讃歌の発売時に、これは相当下げてる気がするなあと思ってインストアの質問用紙で質問したら、
ラッコはずっとドロップAだと答えていただいて、レギュラーチューニングではないだろうくらいに
(ドロップDとかそれくらいかなあと)思っていた私はとても驚いた。

そしてこの日から変わったことのひとつにhigiriさんのドラムセットがあって、
なんとフロアタムが2つになっていた。なかなかそういうセッティングの人はお目にかかれない気がする。

曲中だったか、もしくは次の曲への繋ぎのアドリブだったのか定かではないのだけれど、
左手と右手でそれぞれ2つのフロアタムを同時に叩いている場面を目にして、かっこいい・・・!と思った記憶がある。

フロアタムの音が好きなのだけど、そんなに曲中で多用するものでもないし、今後はどのタイミングでフロアを使われているかちゃんと把握しよう・・・と思うなどした。


3.数の原理

溝鼠讃歌からの数の原理・・・!疾走感あふれる曲が続くな、と内心浮き足立っていた。

隠れた名曲というには隠れていないけれど、会場限定シングルで、確かオフィシャルYoutubeなどにも試聴音源はないはずなので、ライブに来ている人しか知らない曲なはずだ。

新しい音源が出る度にラッコのことが好きになっていった1年間だった。

この曲も確実に、私の心を掴んでくれた曲で。もう、何に思いを馳せても胸が痛んだ。

この曲は特にドラムのリズムというかパターンが、どのフレーズを取ってもかっこよくて、
歌詞も相まって焦燥感にかられながら聴いてしまう。

higiriさんはとても正確なドラムを叩かれる方という印象なのだけれど、
こういった勢いある曲での気迫のこもり方も凄まじいものがある。

そして私はこの曲の時くらいにようやく、平さんがお立ち台として使用されているのが、白いWEEDのスピーカー(キャビネットというのかもしれない)であることに気づいた。

春のワンマンツアーでもお使いだったけれど、ここ最近の小さめの会場のワンマンでは使われていなかったように思う。

その台の上にぺたんと座り込むようにされながらマイクに覆いかぶさるようにして歌う姿とか、足をかけて身を乗り出すような仕草ひとつひとつが、本当に絵になるボーカリスト様だ、とあらためて考えていた。

「数の原理」が好きな理由のひとつは、歌詞にある。

平さんは歌う曲が変わっても活動が変わっても一貫して、歌いたい表現したいそうやって生きて死にたい、と叫び続けてきたような人だと私は思っていて、
この曲の歌詞にはそれがあまりにも痛切ににじんでいるから。
地中から地上にでていこうとする蝉になぞらえながら

”そろそろ地上にでます 逢いたくて遭いたくて 鳴き声をこの世に響かせたい”

ライブで聴く度に、突き刺さるようだと思う。全身から、歌で伝えたいという思いがあふれるようで。

”暴かれた世は灼熱地獄 僕はまだ土の中”

このパートは、楽器の音がほぼ落ちて、静寂の中で歌声が響く。

”命令されて 生きるよりも 知らず喰われるよりも 好きな事やりつづけ死ねるなら短命でいいさ”

「命令されて」部分は一瞬だけ、完全に歌だけになる。
そこからスライドのような音色で歪んだギターが入る瞬間は本当に鳥肌が立つようで。

BLAZEの広いステージで、光を浴びて立つ平さんは、自ら発光しているほどに眩しかった。

そんな風に思い入れがある好きな曲なので、
1周年のBLAZEで聴けてうれしかった。

このタイミングでMCだったのだけど、何をお話されていたのかまではほとんど覚えていない。
来てくれてありがとうございます、ということは丁寧に何度もおっしゃっていたように思う。
てんてんさんは、平さんはそういう人だ。

この場所を選んで足を運んだ人間を肯定してくださる。間違っていないと。

あとは、ラッコ1歳になりました、ということもおっしゃっていたかな。
1周年という言葉より1歳という言葉を聞いたような気がするので、ラッコという一見かわいらしい名前ゆえなのだろうかなどと思いを巡らせていた。

そう、それからこれはいつもおっしゃることだけれど、
「場所関係ねえし、ライブでは演る方も見る方も、空気読めない奴が一番空気読めてるからな!まわり気にせずに楽しもうぜ!」
とおっしゃっていたと思う。空気かー。天才的に読めないなー。じゃあ空気読めてるのか。じゃあいいか。


4.液体

ライブにおけるラッコのキラーチューンというか、掛け値なしに一番盛り上がる曲だと思う。

Ivyさんのベースソロっぽいフレーズから始まって、この曲を予感した客席の熱量が一気に上がる。

個人的には「デトックス」は合唱させないで平さんに歌ってほしい気持ちがあるものの、盛り上がるなあという気持ちで見ている。

この曲の時はリズム隊を見るのに忙しいのであまり平さんを見る余裕がないのだけれど、
(ベースとドラムの交互のソロとか、それはそれは見応えがある)

「キズモノになった君を僕がもらいましょう」とか「刃物あて裂け目チクチク血管ハイウェイノンブレイキ」とか
歌詞がぞくぞくするようなフレーズの連続なので、耳に入るだけで冷たい刃物を当てられたような気持ちになる。

まったく、平さんの言語感覚は常人離れしている。

SANさんとmilkさんの交互のギターソロも圧巻だし、毎回BLAZEくらいの広さで観たいな、とまた思った。
本当に華がある人たちだ。


5.人間博覧会

イントロで、平さんが客席の声と拳を煽る。

私はこの曲はそういう感じじゃなくてただ聴いていたいなあと思ってしまうんだよなあなんて思いながらぼんやり観てしまって、本当にラッコの客としての才能がないなと思うのだった。
うっかり前列に入った時はちゃんとするから。後ろで観ているときはそういう客であっても許してほしい・・・。

バラードではなくて激しく力強い曲だけれど、切なさが何よりも強い曲だと思う。

”何が足りない?そんなのわかるはずだろう 悲しいニュースも君の噂話も煩くて僕は聞こえてないフリし続けたよ”
”頼むから生きること諦めないで”

俯いて、膝をつくようにして叫ぶその声は、泣いているようで胸に刺さった。

”ショーウインドウに並べられた高値の人形のように古びていく”

人形、と歌いながら腕を横に伸ばして肘を直角に曲げてだらりと下げる。
その操り人形のような仕草は、私にとってはMBHIのREAPER MIMICを彷彿とさせる。

そうだった。私はこの美しい人が、ステージで歌い続けてくださるなら、他に何もいらないと願ったんだ。そんなことをふと、思い出していた。
MBHIが止まって、Re:MBHIが発表されるまでの、表舞台にいらっしゃらなかったほんの半年ほどの期間の記憶を、
私は生涯忘れないと思う。
「早めにおかえりって言わせるから」と勇気付けてくださったことも、
ステージの上で「ただいま」と叫ばれた日のことも。
今はこうして、ラッコの平一洋さんとして存在感を高めていかれているのを。私はずっと見ていたいな。



6.Googly eyes

確か、曲に入る前に「残り2曲です」と告げられていたように思う。
私はこの曲のことは走って逆ダイする曲、と認識していて思い入れがあまりないのだけれど(穿った見方)
ちゃんと聴くと曲調はかっこいいし平さんの英詞のシャウトある曲も他にそんなにないし、ごめん、これからはちゃんと聴く。と思うなどした。

この日特徴的だったのは、逆ダイパートの”Out of sight, out of mind”を歌う際に、WEEDのお立ち台の上にマイクを置いて、両手は台の上について、つまり手離しでマイクに向かって叫んでらしたこと。

言葉にすると説明が難しいけれども、客席まったく見ないで、叩きつけるように叫ぶ姿はかっこよかった。

そしてhigiriさんに合図して少し止めて、客席を煽る。

「さっきも言ったけどこの曲入れて残り2曲です。ここで暴れないでいつ暴れるんだよ!」
「3歩前に来てください。いーち、にー、さーん。お前らが詰めてこないと俺が飛べないだろ?俺をダイブさせてくれよ!」

というような煽りをして逆ダイループに戻る。
とは言えこの日は尺がなかったのか、3回程度で終わりだったと思う。

広い会場で人が多いのもあって、後ろから見ていると逆ダイに参加する人がどんどん増えていくのがわかったし、
確かにこれは演者も気持ちが良いものかもしれない。と思いを馳せていた。


7.終焉詐欺

曲の冒頭で平さんが「はーしーれ。」とおっしゃる。横モッシュというよりは横ダッシュではないかというほどのスピードでフロアが大移動する。

その光景を見て、にやりと口角をあげて笑う平さんは、やはり常人離れした神の立ち位置にいるようだった。

私はそんなお姿を遠くから、外界から眺めるようにして見ているのが好きで。
行列に並べない子供のような気持ちになることがよくある。

平さんはきっと会場を一体化したい。私は、私の宇宙で1人きりで、ラッコの音楽と向き合っていたい。
だから平行線のように相容れないんだろう。そんな風な葛藤ばかりし続けた、この1年間だった。

それでも、平さんが以前と違って、悲壮感や孤独感は影を潜めて、楽しそうにライブをこなされているのを、
素直に受け取れるようにはなってきた、と自分では思っている。きっとまだまだ足りないけれど。
はっきりと覚えているけど、「楽しそうなてんてんさんを、素直に心から好きだと思えた」のは、
2017年9月23日のAREAだった。ZEALLINK TOUR NEXT2017のファイナル。
あの日を境に、私は少し変われたと思っている。
しなやかにしたたかに変化する平さんの表現を、そのまま受け取れるファンになりたい。今はなれていないけれど。


無料編はここまで。平さんが「帰らないで残っていてくださいよ。」なんておっしゃりながら退場されたように思う。

有料編までの転換は30分近くあっただろうか。舞台上のスクリーンには、弱肉教職収録曲のリリックムービーや、今までのMVが次々と投影されていく。




そして始まった後半有料公演。

この日ライブでは初披露となった新衣装で登場され、milkさんはやはり牛模様のギター、SANさんは赤いテレキャスターに持ち替えていらした。
ここからはきっとレギュラーチューニングに変わるんだ、と思った。

<2017-11-03 ラッコ1周年記念公演(後半有料の部)セットリスト>
1.教育
2.終焉詐欺
3.白昼夢
4.火花散らしたら
5.幽囚谷のバッタ
MC
6.PM5:00
7.ほろ苦ィ。
8.青年ナイフ



1.教育

アルバム「弱肉教職」の1曲目にあたる曲で、このアルバムのコンセプトが決定するきっかけになった曲だと聞く。
1周年の門出の、新しいラッコの始まりにふさわしい選曲だな、と思いながら聴いていた。

記憶が確かなら、この曲と青年ナイフの時は、後方スクリーンにリリックムービーが流れながらの演奏だったと思う。

シニカルな歌詞に、少し気だるいような哀愁のこもった平さんの声がよく似合う、というのが音源で聴いた時の感想だったけれど、ライブで聴くとまさに鳥肌が立つようだった。

この曲のためにこの人の声があり、この声だからこそこの曲が映えるのだと思い知らされるようだった。

誰か教育してくれ 愛され方教えてくれ 僕は馬鹿だから 音楽が辞められない”

平さんが音楽を辞められないのは「馬鹿だから」ではなくて、
歌うために生まれてきた人だからだよ。と大真面目に思っている。


2.終焉詐欺

平さんが「走りますよ?さっきと同じです」というようなことを曲に入る時におっしゃった気がする。
無料編でも聴いたこの曲を、早速レギュラーチューニングで聴けるんだなと思うと新鮮さがあった。
そしてこの曲は弱肉教職には入っていないので、ああ、本当に新曲でも再録でもない曲達も、
こうやって変わっていくんだ、と思うと少し緊張するような気持ちになった。

広いBLAZEのフロアで、横モッシュというには激しすぎる全力ダッシュで走る光景を後ろから眺めては、
きっとこれは平さんうれしいだろうなと思ってお顔を見るとやっぱり口角をあげて笑っていらっしゃるのだった。

”この世の生きとし生く者の運命”
の後で音が落ちて再び歌が入るところ、かな?
平さんが一瞬音程を見失ったように見えてはらはらしたけれど、すぐに立て直してらしたのは流石だった。


3.白昼夢

higiriさんがお好きな曲とツイートしてらした白昼夢。
私はシンバルの音の聞き分けがつかないのだけど、ハイハットだけでなくて沢山使われている気がした。
気がしただけなので、今後のライブで確認したいなと思う。

変わったリズムや大人びたメロディが多い弱肉教職の新曲の中では、比較的キャッチーな部類なのかもしれない。
歪んだギター、耳に残るリフ、要所で光るようなぐっとくるベースライン。疾走感のあるリズム。
この曲はライブ映えするだろうなと思っていたけれど、本当にかっこよかった。
本当に、ラッコというバンドはプレイヤー1人1人が放つ華というか、実力に裏打ちされた個性が強すぎる。
圧倒されるような気持ちで見てしまうことが多いのも仕方ないと思う。


4.火花散らしたら

こちらは既存曲のリアレンジ。Ivyさん作曲。
あいびさんは広いステージだと水を得た魚みたいだなとあらためて思ったし、
この曲のギターソロはmilkさんなのだけど、眼鏡屋さんの頃より一層前に出ているというか、耳に飛び込んでくるような華やかさがあってとても好き。

この曲の時はきっとずっと楽器隊の皆さんを見てたんだと思うけど、平さんの記憶があんまりないです。
とは言え、いつ視界に入っても百点満点でかっこよかったです。それだけは確かです。


5.幽囚谷のバッタ

こちらは2月に出たシングルのリード曲で、今回レギュラーチューニングにリアレンジされて収録されている。

この曲はラッコの世界観を確立した曲と私は思っているので、アルバムに入るのはうれしかった。
歌詞もひりつく感じでとてもてんてんさんらしい。焦燥感に駆られながら、胸を押さえながら聞き入っていたい。

”誰かを蹴落としても飛び越えたいと誓った そんなカルマが何処までも君を追いかけてくる”

”誰もが幽囚谷の住人 飛び越える足を持つのならさぁ蹴り上げて”

平さんは本当にもう、一分の隙も無いほどにかっこよくて、ああ、こんな風に、大人みたいに歌うんだな。なんて馬鹿なことを考えたりした。
それが私にはうれしくもあり、寂しくもあった。

ここでMC。

有料編まで残ってくれてありがとうということを言われていたはず。

日付の口上がどのタイミングだったか忘れてしまったけど、有料編だった気もする。
(2017年11月3日新宿BLAZE、来てくれてありがとうございます。というような)

平さん「ラッコ、レギュラーチューニングに変えることにしました、歌っていてちょっと音を見失ったりもしたけど、ここまできてようやく、大丈夫と思えるようになってきた・・・笑」

2曲目でピッチ見失ってましたものね!(そっとしておきなさい)

平さん「新曲は、俺もまだここモッシュなのかなヘドバンなのかな?って定まってないところもあるけど」

好きに楽しんでほしいということとか、付いてこられますかー?というようなこともおっしゃっていた気がする。

平さん「残り3曲しかないです。・・・明るいからiPhone見てもいいかな、何を話そうかメモしてきたんだよ。」

そんなことをおっしゃりながら、ドラムセットの前あたりに置いてあったご自身のiPhoneを手に取る。

平さん「あーそうだ、こういうこと言おうと思ってた。・・・ヴィジュアル系でよく、死ねー!とか殺せー!とかそんな曲があるじゃないですか。もしくは反対に、何々をしてでも生きろ、とか。次の曲は、『一生懸命生きられないなら今すぐ死ね!』という曲です。」


6.PM5:00

そういう意味の歌詞だと思って聴いていなかったので、平さんの説明に少し虚を突かれたような気持ちになった。

タイトルは夕暮れ時の意味であることや、先ほど動画を貼ったMVのストーリーは、綺麗な都会の裏ではゴミを拾う人がいることとか、過去の自分を殺して内臓を引きずり出して自ら穴を掘って埋葬するような、そんなメッセージが込められているとMCやインタビューで読んだ。

”茜色に包まれて俺のヒーローは死んだんだ 憧れを亡くして現在まで生き続けてきたよ”

”死ねない理由は 二度と見れないソレになる為”


平さんの歌詞は、アイデンティティーの揺らぎというか大都会の中で自分を見失うような描写も多くて、
私はそれにあまり共感はないのだけど(自分の存在への期待が希薄すぎるし何者かになりたいという意思がない)、
この人はそうやって向き合って生きているんだ、と感じることが尊くて美しいと思う。

MVが公開された時から、展開が複雑でどこがサビなのかの解釈も人によって違いそうなこの難解な曲を、
ライブでどうやって演奏されるのか早く見たいなと思っていたのだけど、なんだかぼんやりとステージ全体を見ていた気がする。
ゆるやかな部分も激しさも秘めた曲で、どうしてこんなにひりつくような感覚を、音楽で与えることができるんだろう。そんなことを思わざるを得ない。

ラッコのライブは走り回る曲も多いし、それもきっと醍醐味だけど、私はこんな風に胸を突かれて茫然とさせられることも望んでいるんだなあと思うなどした。

そして、このフレーズはきっとmilkさんの音、と思っていたパートを、ライブで確かにmilkさんが弾かれているのを確認できて、そのことがうれしくて、うふふってなった。


7.ほろ苦ィ。

平さんがヘドバンを煽るようなことを曲に入る前からおっしゃっていたような気がするけれど。
仰せの通りに首を振っていたので記憶がございません。
この曲のSANさんのワウペダル使いが好きだったのだけど、初期ほどは使われていない・・・ような。

客席のモッシュも激しいし、広い会場に映える曲。いい選曲だなあと思った。


そして、さきほど残り3曲とおっしゃっていたから最後の曲だな、何で終わるんだろう。と思っていたら
曲に入る前に平さんが短く言葉を発した。

平さん「ラッコらしくないかもしれないけど、最後はバラードで終わります。伝えたいことは全部、この曲に入ってます」


8.青年ナイフ

平さんの伝えたいこと。そうか、今の平さんにとってはこの曲がそうなんだ。
「伝えたいこと」という言葉を平さんはよく使われると思う。
きっと、伝えたいことがあるから音楽という手段で表現しているという気概もお持ちなんだと思う。

ほんの一時期だけれど、ステージに立たれていない期間があって、その時期に見失ってしまったものがあるんじゃないかと不安だった。
だから平さんの口からその言葉を聞いただけで、込み上げてくるものがあった。

そして私にとって、点々さんの伝えたいことはすなわちMy BACTERIA HEAT IsLANDの「無題」だった。
伝えたいことが込められすぎていて、タイトルが決められないから無題なんだ、と当時おっしゃっていたから。
世界で一番好きだった曲です。本当はまだ過去形にしたくない。

2015年7月15日に仙台ワンマンで、無題の前に点々さんがおっしゃった言葉を私はずっと胸に抱いて生きてきた。
「今日のこの時間が終わっても、この瞬間のことを胸に持って、これから先も生きていけるように。そんな想いを込めて、次の曲を。」

過去のものとしてお別れしなければいけないんだと、この時強く自覚して、涙が止まらなくなった。
とっくに、知っていたけれど。それでも私の心の奥に、ずっといてくれる曲でありますように。


「青年ナイフ」という曲も、平さんの長いキャリアの中でもひときわ輝きを放つような、深く刺さるような名曲だと思う。
Re:MBHIにナイフという曲があった。だからこその青年ナイフなのかな、と私は思っているけれどどうだろうか。
「ナイフ」は、あの時期の点々さんにしか歌えなかったし書けなかった曲だと思う。
鋭い痛みを伴うような、ひりひりするような魂の叫びに満ちていた。

その時期を超えて、「青年ナイフ」は、もっとどしんとした鈍痛を与えてくれる。
この曲にもまた、生に誠実に向き合う、純粋さゆえに傷ついていく美しい生きもの、という印象を受ける。
私にとって平さんはそういう人だ。

”機械仕掛けな街で 小さな部品に成り下がる位なら スクラップでいいから貴方に届けたい”

ああ、美しいな。美しく気高くあろうと抗う人の姿は美しい。

”道端に落ちてる汚れたネジ所詮 僕等は 誰かの胸に空いた穴にハマるような存在になり手翳すから”
”震える掌翳して”


背後からの光を浴びながら、空に向けて掌をかざす平さんの姿は神々しいほどだった。
呼応するように私も手を伸ばしていた。

そう、こうやって届かない場所に向けて手を差し伸べる行為が、私はずっと好きだった。
憧れて、焦がれて、叫んで、届かなくて、そんな風に美しいものを求める行為が。
平さんはいつも、私が憧れている景色を見せてくださる。

平さん「掌を、翳してください。」

客席で静かに手が上がっていき、とても静謐な雰囲気の中で、光を浴びながら求められる平さんの姿は美しくて。
その光景を、私はずっと覚えていたいなと思った。

この歌詞はメロディーの最後の部分なので、アウトロの残響の中で、平さんが静かに客席に背を向けて、振り返らずに去って行かれた。
私は平さんの姿が見えなくなっても、差し伸べた手をおろすことができずに、捧げるように掲げ続けていた気がする。

1周年という節目のライブを、この曲で終えることにした平さんが、ラッコというバンドが好きだと思った。


最後にメンバーさんのツイート引用など。







本当に、凄いバンドだと思った。

てんてんさんの新しい活動を素直に受け入れることができなかった自分も、曲とライブの良さに刮目して説き伏せられた感があるし、
何より、平さんの世界観をこんなに尊重してくださるメンバーさんと共に活動されているということ。
感謝、というと私は何目線なんだよという感じになってしまうしもっと適切な表現を探したいけれど、
平さんが素晴らしいメンバーさんと共に音楽を創り続けてくださることを、私は祈っています。

私が1年かけて受け入れてきた違和感のようなもの、
それは5月20日のReNYワンマンでくっきりと輪郭を伴ってしまったものだけれど、
平さんは発展の過程にあって、それが私の期待する点々さん像とは思った以上に色濃く違いがあるということだ。

今はラッコの平一洋さんが好き。それは確かなことだけれど。

きっと私達から見えないところで努力を重ねられてきたのだと思う。
以前は、ご自身を追い詰めて孤独の底に沈むようにして、泣いているみたいにして魂の叫びを吐露される方だった。
神が降りてくるようにして発現するソレは、胸を打つものがあったし、怖いくらいだった。
オーラというものが目に見えるものだと錯覚させてくれる。私のカリスマでロックスター。

今の平さんは、そんな曖昧で不確定な、奇跡の発現に頼らなくても、安定したパフォーマンスをされるようになって、
いつだって安心して見ていられる実力派のボーカリストになられた。
そして客席のことを気にかけてくださるようなそんな余裕を感じる。

1年間かけて「ラッコのボーカリスト」としての在り方を模索され続けてきた平さんが、
今後はよりご自分のために、ご自分の表現されたいことに忠実に、歌ってくださったらいいな、とぼんやりと考えている。

そういう意味でも、「弱肉教職」は凄まじい作品だと思う。
こんなに個性的で、難解とも思える表現を、説得力をもって作品に昇華させてしまうのだから、
平さんもメンバーさんも常人離れしている。

これからも、ラッコの進化を見届けられたなら、いいな。


いつもながらライブの感想というより私の禅問答になってしまいましたが、
もしも最後まで読んでくださった方がいらっしゃるならありがとうございます。
読了のしるしに拍手ボタン押していただけるとうれしいです。コメントもお名前もなくて大丈夫です。

私はキチガイだという自覚がありますし、自分から他の平さんファン、ラッコファンの方にお話かけないのは、恐怖を与えたくないから、に尽きます。
よかったらぜひ話しかけてください。カオナシのような対応をします(だめじゃん)

ああ。好きだなあ。

「弱肉教職」が本当に凄いからさ、中でも「冷えきった魂について」に精神を殺されかけたから。
この曲の歌詞の話だけで一晩語れると思うんだよね。その話はまた、いずれ。
私のジーザスクライスト・スーパースター。

この音楽が届きますように響きますようにって、ずっと、祈っています。

【2017/11/08 23:07】 | ラッコ | トラックバック(0) | コメント(0)
2017-07-20 ラッコ 池袋EDGE
てんてんさん、お誕生日おめでとうございます。

お誕生日当日のライブ、去年はなかったから、
2年ぶり、そして私にとっては2回目のてんてんさんのバースデーライブだった。

バースデーライブ、と銘打たれていたわけではなかったけれど、
平日のこの日にブッキングされたのはきっとそういう意味だろう。

とてもあたたかくて、愛にあふれるようなライブだった。
パフォーマンスも研ぎ澄まされていて、ラッコの今を存分に知るような。

記憶が吹き飛ぶような衝撃的なことがあったのでふわっとした内容になるけれど、
てんてんさんのお誕生日の記憶を少しだけ書き残します。

<2017-07-20 ラッコ 夏の陣 一騎打ち変 対 SCAPEGOAT at池袋EDGE>


「夏の陣 一騎打ち変」と題されたツーマンシリーズの初日。
対するはSCAPEGOAT。

SCAPEGOATさんといえば、My BACTERIA HEAT IsLANDの頃も度々対バンがあったなあ・・・
ということは私は2年以上ぶりに見るのかな、と思っていたのだけど、思い出した。
去年Re:MBHIでもてんてんさんとツーマンをしてらしたのだった。
そして、そのライブは私が見たすべてのRe:MBHIの中でもベストアクトと言えるほどよかったのだった。
遅れてきた狂犬ライブ感想
自分の書いた感想を読み返して思い出した。

さて。ライブの感想の最初にいつもセットリストを書いているか引用しているのだけれど、
この日はとんでもねえサプライズが仕込まれていたので、最初には書かないことにする・・・
死ぬかと思ったというか殺せ!殺してくれ!!って感じだった・・・

先攻のSCAPEGOATさんのライブについて少し触れると、
2年位前から聴いたことのある定番の曲はやはりこなれていて耳に残ったし、
演奏の安定感もさすがだなあと思った。ギターの人のクリーントーンがすごく綺麗だった。
あとすごくよかったと思った曲があってライブ直後までは覚えていたのに今思い出せないので、
歌詞とか思い出したら調べてみようと思う。

ボーカルの春さんはてんてんさんのことが好きと以前からおっしゃっていたけれど、
この日もMCで触れられていた。
「俺はてんてんさん大好きで・・・ツーマンの話をいただいた時も、(てんてんさんに)是非俺の誕生日に、と言われてうれしかった」
「でも好きなだけじゃ意味がないと思うから超えるつもりでやります。」
「今日はラッコ狩りに来たんで!ラッコ観に来た奴らには悪いけど、協力してくれるか?!」
というような。

そして最後の曲に入る前に、
「てんてんさんが昔ライブを見てくれたことがあって、すごくいい曲だねと言ってくれた曲で終わりたいと思います。今日の終わりに、SCAPEGOATのことを思い出してください。『at that time the end of today』」
とタイトルコールを。
私は初めて聴いた曲だけれど、染み入るような春さんの唄い方と歌詞がとてもよかったし、この曲を好きだというてんてんさんが好きだと思った。

バラードでしめくくられたライブは、じんわりと心に残った。


そして後攻、ラッコ。

おそらく私は聴いたことがないSEが流れた。
リズムトラックから始まって、空間系のシンセが絡むような。

薄暗いステージに、メンバーさんが一人ずつ登場される。
私はラッコのメンバーさんが全員好きなのだけれど、てんてんさんが登場されてしまうともう釘付けになって目が届かなくなるから、登場シーンだけでも目に焼き付けようと思って眺めるような気持ちだった。

ほどなくして、最後にてんてんさんがゆらりと登場された。薄暗がりでも発光するような、気を感じた。
ステージのセンター付近で、客席に背を向け、両手を広げるようなポーズをされた時、
ある種の神々しさを感じて息を飲んだ。

私は時々てんてんさんの背中に羽根が見えるのだけれど、ちょうどそんな風だった。
そういえばその感覚も久しぶりで。
今日のてんてんさんは、神様になりたいのかなって、ふっと思った。

てんてんさんが客席側に向き直り、マイクスタンドに手をかけたあたりで曲のイントロが始まる。
一瞬呼吸が止まった。私の一番好きな曲だったから。
ライブで聴くのは5月20日以来だった。

1.滅亡のブルース

私がラッコの曲の中で一番好きな曲。
突き刺さるようなバラードは、てんてんさんの声の魅力的な部分を最大限に魅せてくれるようだといつも思う。

それにしてもこの日は、声ににじむ悲壮感とか、感情を露わにするようにして吐きつけるような唄い方をされたりとか、いつもよりさらに、てんてんさんのパフォーマンスが痛切だった。
重いものを受け取るようにして、自分の精神にずしんと響くものを感じた。

てんてんさんが神がかり的なオーラを放つことは偶にあることなので、それ自体に驚いたというよりは、
ライブの終盤などにかけて徐々に発現することが多いその凄まじさを、1曲目からにじませるようにして、
もしかしたらそのオーラを自ら欲するように、内側から殻を破るようにして必死に歌う姿に、えぐられるような気持ちになった。

全身全霊をかけるようにして歌う姿が痛々しくて美しくて、とても好きだと思った。

「目立って生きて殺される人がいる」の歌詞を、この日は「目立って生きて殺された奴がいる」と変えてらしたと思う。
少しだけメロディーもアレンジされていた。

それと、「あの頃あの瞬間だけを切り取っては 頭蓋骨の」あたりはオクターブ下げだった。
おそらく続きの「裏側に貼り付け一人迷う」から元の音程に戻してらしたかな。

最後の「君が放棄した世界 僕が壊すよ」というフレーズがとても好きで。
全身で受け止めるような気持ちで聴いているけれど、この日は本当に、声の説得力が凄まじかった。
この1曲だけで、今日この空間にいられてよかったと思った。

思い入れのありすぎる曲なのでやたらと感想書いてしまった、この先は短くなります。。。


てんてん「お手を拝借。両手あげてください」

2.色彩皆無

この日も例によって例のごとくほぼ最後列で観ていたのだけど、拳ヘドバンをするフロアの光景が、きっとてんてんさんの観たいのはこんな景色だろうなと思うほど暴れ倒していて素敵だった。

訳あってこの曲のことは未だに心から好きとは言えないけれど、メロディーのキャッチーさとか、milkさんのギターの綺麗な旋律とか、分解すれば好きなところはたくさんあるんだな、とあらためて思った。


3.火花を散らしたら

ラッコの初音源、眼鏡屋さんが出た時に、最初に好きかもと思ったのはこの曲だったなあ。
この曲のmilkさんのギターソロがすごい。
この日のライブで聴いた印象で、音源からさらにアレンジされているような気がした。
それと、ソロに入る前のSANさんとのハモりもすごい。ユニゾンかと思うほどにぴったりと、おそらく音符はほぼ同じで、音階が違う気がする。

そしてギターソロ中に白いマイクコードを持ってマイクをぐるぐる回すてんてんさん。
ソロ明けでサビに入る部分ぎりぎりまでマイクを回してらしたのではらはらしたけど、0.5秒くらい前に空中でキャッチされていたのがさすがてんてんさんだった。


言葉の内容を正確には覚えていないけれど、液体に入る前にてんてんさんが客席を熱く煽っていたような記憶がある。
ドラムのキックが響く中でてんてんさんが煽って、その煽りから流れるようにしてIvyさんのベースソロが始まった。

てんてん「見えてますかー?見えてますよねえ?聞こえねえよ。聞かせろよ!!」

4.液体

ラッコのキラーチューンだと思う。初めて聴いた人も絶対好きでしょこれは。と思う。
フルサイズのMVが公開されているので貼る。ぜひ見てほしい。


歌詞のテーマとしては痛々しい。リストカットに依存する「君」を歌う「僕」。
決して目新しいテーマではないけれど、てんてんさんの文脈で描くとこうなるんだな、というのは新鮮だったし、
寄り添うのでも突き放すでもなく、でもその傷を肯定しているとでもいうか。
裂け目いっぱいの腕を「キズモノ」と表しながらも「僕がもらいましょう」って。
なんて表現だよと思って初めて聴いた時はくらくらした。

あとMVに出てくるおさるさんがかわいいので観て。とにかく観て。
これはインストアで聞いたお話で、撮影時におさるさんがてんてんさんに懐いて、
最後にお別れする時は、離れたくないよーっててんてんさんの後ろに隠れたんだって。
このエピソード最高に好き。

そしてこの曲ライブで聴いてもめちゃくちゃかっこいいという話、ライブ感想書くたびに書いてるけどまた書く。
イントロはやはりベースソロっぽいフレーズが目立つしかっこよくて、そしてイントロの後半でSANさんがワウを使ったフレーズを。これがまたかっこいい。
Aメロに入ってもベースが際立っていてそれはもうIvyさん祭りの様相なのだけど、2回目のサビに入る前のhigiriさんのフレーズが気持ちよすぎてうっとりする。
そしてサビ後のリズム隊の掛け合い、からのギターソロ回し、で、もう見せ場しかない。
とにかくライブで観てほしい。音源で聴いてもいろいろと堪能できるけれど、ライブがとにかく良い。

てんてんさんもいつもよりさらに荒々しい感じで歌いあげてらして、背筋がぞくぞくするほどだった。


ここでMC。あまり内容覚えてないけど。

てんてん「こんばんは、ラッコです。この時間まで残ってくれてありがとうございます。」

SCAPEGOATさんと、SCAPEGOATのファンの皆さんへの感謝も口にされていたように思う。

てんてん「ラッコのライブは、1列目、2列目、3、4、5、6、7、8、9・・・?とにかく1列目から後ろまで全部、最前列だから!場所関係ねえから!楽しめますよねえ?!」

本当にここのMC思い出せないので曲の感想に戻る。

5.溝鼠讃歌

ラッコの最新音源のリード曲。ワンコインシングルのせいかオフィシャルに試聴動画などがないので、
なんだろうiTunesストアの画面とかで試聴してもらうしかないのかな・・・
すごいかっこいい曲だと思う、これもっと知られてほしい。ワンコインだろうと知らない人は買わないからさ・・・

激しい曲が多いラッコの曲の中でも特に重ためのスピードチューンで、でもその中に切なさがにじむのがラッコらしく、てんてんさんらしい。
これもインストアで聞いたお話で、ラッコのギターはドロップAだとmilkさんがおっしゃっていた。
レギュラーチューニングはEなので、かなり低いなあと思うけどラウド系だとわりとあるのかな?
メタルの人はわりとドロップDか全弦1音下げくらいの人が多いような気がする。

そして溝鼠讃歌はSANさん見ていたい。ワウペダル多用されているので。でもモッシュのタイミングだったりする・・・
まだライブでこの曲聴いたの私は3回目なので、新鮮すぎて目が追いつかない。


6.Googly eyes

サークルモッシュが曲中に数回あるのだけど、2回目の時だったか、てんてんさんが回れ回れー!ってやる時に
「どっち回りでもいいから走れ!」と叫んでらして、それはさすがに!無理でしょうが!と思った記憶。
たぶんいつも時計回りだと思う。

この曲は私にとっては回ったり逆ダイしたりするのに忙しい曲、なので曲自体への思い入れはあまりなく、
かつライブの記憶もないのであった。みんな楽しそうだなあ。と観ているのは楽しい。


7.終焉詐欺

本編最後の曲になることも多い曲だけど、持ち時間長いと中間あたりにも来るんだなあと思うなどしていた。

「喜怒哀楽を学ぶ授業課せられているのさ」あたりの静かになるところで異変が起こる。
ブレイクのあと、曲に戻るはずのところで突如歌い始めるIvyさん。

Ivy「殺してー山に埋ーめーたーいー!」

え・・・?きょとんとした戸惑いの笑顔を浮かべたてんてんさんを尻目に、楽器隊が演奏を始める。
Ivyさんが、ほら!歌って!というように促していたような気がする。
というわけでてんてんさんへのサプライズで演奏されたのはこの曲だった。

「殺して山に埋めたい」(My BACTERIA HEAT IsLAND)

Ivyさんが歌いだした時は私もきょとんとしていたものの、イントロが始まった瞬間に文字通り悲鳴をあげていた。
歓声ではなくあれは悲鳴だった・・・だってラッコでMBHIの曲を演奏されるなんて想像もしなかった。

うれしいよりも戸惑いが大きくて、でもてんてんさんが私が愛してやまないMBHIの曲を目の前で歌っているという現実。
もしかしたら、そう思いたくはないけど今日が最後で、もう一生聴けないかもしれない、なんてことまで脳内を駆け巡って、完全に混乱して座り込みそうになった。

突然のことで、ご自分の曲とは言いつつも序盤は歌詞を探りながら歌われていたてんてんさんも、徐々に感覚を取り戻していって、
ヘドバンやジャンプを煽るタイミングも当時のとおりだった。
特に懐かしかったのは間奏の時に、てんてんさんが両足で跳ねながら両手を前に出してハンドルを切るように左右に揺れる姿。
本当に、いつもそうされていたなって、体が自然にそう動くのかなって思ったら涙がでた。

「取り除けない僕は弱虫で」から始まる静かになるパート、いつのまにか全員座る風潮があったのだけど、
点々さんご自身も日によって「なんで座るの?ここ座らなくていいよ!」とおっしゃったり、「全員座れ!」とおっしゃったり安定しなかったのだけど(今にして思うとなんでだよ、理不尽・・・)
この日は「はいここ座るよー」というように誘導されていた。
そして立ち上がるタイミングを知っている人が少なかったのか、なかなか立ち上がれない感じだった。。。

そして歌詞の「憎くて憎くて」の部分を、「愛しくて愛しくて」と歌われることが度々あって私はそれが好きだったのだけど、
この日も「愛しくて」と歌われていた。

ああ、今日は愛しくてだったな、とか当時もよく思っていたなって。
何もかもが懐かしくて痛かった。

殺してほしいなって思いながらいつも観ていたから。息の根を止められたいほど好きだった。
今の、てんてんさんを好きな気持ちよりもっと痛々しい気持ちで崇拝していた。

走馬灯のように記憶が巡る。だからとても複雑だったけれど、本当にMBHIが好きだったし、
どの曲のことも大切だったから、MBHIの曲を歌うてんてんさんを観ることが叶って、うれしかった。

「愛した全ての人よ僕は 愛す為に殺め続けるよ」
という最後のフレーズを歌いきって曲が終わると、照れたような笑みを浮かべたてんてんさんが、
メンバーさん達の顔を見ながらきょろきょろして、えー?えーっ?!なんておっしゃっていて、その姿がお可愛らしかった。

てんてん「えー?これ、いつ決めたの?
milk「一昨日です。笑」
てんてん「一昨日ー?!ええーー!!笑」

そしておもむろに歌い始めるIvyさんと急いだ様子で舞台裏にはけるSANさん。

Ivy「♪Happy Birthday To You〜Happy Birthday Dearてんてん〜」

あーこれはケーキ出てくるやつや。

てんてん「もういいってーサプライズとかそういうの!笑」

本当に照れていらっしゃるのだと思うけど、にこにこしながらでも恥ずかしそうにステージうろうろしてらして、小さな子どもみたいだった。

そしてSANさんが焦った表情でステージに戻ってらして、人差し指を立てる。
最初は意味がわからなかったけど、そのままIvyさんの元へ走っていって耳元で何かお話しされてからまた急いで袖に戻られて、
Ivyさんがもう一度Happy Birthday To Youを歌い始めたので、「もう1回」の意味の人差し指だったんだなと気づいた。

てんてんさんが幕から覗き込むようにして舞台裏の様子をうかがって、

てんてん「めっちゃ急いでろうそくに火つけてる・・・笑」

そしてIvyさんが歌い終わってもまだSANさんが出ていらっしゃらないので、てんてんさん自らが歌い始める事態。

てんてん「もういいよー、もういいってー!笑・・・えー?Happy Birthday To You〜♪」

そして火のともったろうそくを4本立てたケーキを持ってSANさんが登場されるも、空調のせいか2本?はすぐに消えてしまって、
てんてんさんが「大丈夫大丈夫!」などとおっしゃりながら、ろうそくを手で持って、ろうそくを種火にして再度点火してらした。
とても手際がよかったので、火の扱いに慣れてるなあと思うなどした。
私が火が苦手だからそう思うのかも。タバコ吸う人はみんなそうなのかな?

てんてん「Happy Birthday To You〜Happy Birthday Dear てんてん〜〜〜〜・・・」

またてんてんさん自ら歌われて、最後は綺麗にためて、ろうそくを吹き消してから最後のフレーズを歌ってらした。

てんてんさんが照れながらもずっと笑顔で、見ていてとても幸せな気持ちになった。
メンバーさんに愛されてるんだなあ。

てんてん「俺、バンド始めてから結構長いんですけど・・・前のバンドの曲やるのはなかった。斬新!笑」
Ivy「いくつになられたんですか?」
てんてん「やだ、年齢は言いたくない!笑」
Ivy「てんてんさんもサプライズとかは苦手なようですしね、次は40歳になる時にやりましょう」
てんてん「40歳?10年後くらいかなー?・・・誤魔化したわ!笑」
Ivy「せっかくなのでひとりひとりお祝いの言葉を言ってもらいましょうか。」

最初はhigiriさん。
てんてんさんとは知り合って1年と少しくらいで・・・とか、
あと何かてんてんさんのことが好きなんだなあと伝わるようなことをおっしゃっていたんだけど詳細忘れてしまった。
そんな風に短くお話しされて、「あとはドラムで伝えます!」とおっしゃって終わったように思う。

milkさん。
ラッコが始まるまでは夢の中にいたのでラッコが始まって目覚めたんですけど、
夢の中でてんてんさんの以前のバンドに誘われたことがあったなあというのを思い出しました。
そして今はこうして一緒に活動ができて・・・というようなお話しだったかな。

Ivyさん。
「てんてんさんとは話すようになって1年、知り合ってからは何年でしょうねえ・・・?」
そしたらてんてんさんが、「Ivyのことは知ってたけど初めて話したのはMBHIとMoranで森羅万象ツアーを回っていた時じゃない?かっこいいやつがいる、話しかけなきゃと思った。他のどのバンドマンよりもバンギャルよりも、ヘドバンがかっこよかったんだよ」とおっしゃっていた。
そしてIvyさん「てんてんさんには・・・そうですね、サビをちゃんと歌うようになってほしいですね」
これは笑ってしまった。てんてんさん入り込むと逆に歌えなくなる時ありますよね・・・
てんてんさん「俺昔からそうなんだよね・・・ちゃんと歌えるようになります!笑」

最後にSANさん。
「てんてんさんとは1年くらいの付き合いで、でももう何年も前から知っているような・・・
ラッコが始まってからそんな話ばかりしているような気がします。短い期間で濃い活動ができているかなと。
これからも末長く、よろしくお願いします。」
SANさんらしい、生真面目で気持ちのこもった言葉だなあと思った。

てんてん「このあいだSANちゃんの家で俺の12年?14年?くらい前のDVD観てて。バンド名とか言わねえけど。今もそんなに変わってないんだけど、今よりもっと話すのも下手で。ただひたすらに求められて、崇拝されて歌ってる感じがしたんだよね。だから今日は、神様っぽく(腕をすっと前に伸ばす)歌おうと思ってたんだけど・・・もういいです!笑」

てんてん「俺、よく怖いとか言われるんだけど、これが素です!怖くないです。笑 見えてんのか?!とか場所関係ねえぞ!とかは言うけど、ガチめに怒ってはいないからね?」

んー、てんてんさん最近煽り方変わってきたなあと思うし、今の煽り方の方が好き。
怖くないし、おとなしく見てるけど楽しんでる人の気持ちは汲んでくれているのがすごくわかるようになった。

てんてん「あー・・・今日話そうと思ってたことあったんだけど・・・もういいわ!笑」

聞かせてよー。でもてんてんさんが予定通りにお話しされてるのなんてほとんど見たことない。
いつもテンパって何言ってるかわかんなくなって、そんなてんてんさんが好き。

そんな中、次の曲に行く前におっしゃっていたことがとても印象的だった。

てんてん「生きてる限り、諦めないでやってたらいつか越えられると思うから、みんなもさ・・・。だから、自分の前に越えたい壁をガン!って立てて、越えて見せるから!次の曲はそういう曲です!・・・うまく言えねえー!これじゃねーわ!!」

なんだかちょっとびっくりした。
用意されていた言葉とは違うのかもしれないけど、てんてんさんの真摯な気持ちが伝わるような内容で、かつ「諦めずに続ける」という意思がはっきり見えたので。
今までのご経歴が「諦めてきた」ものだと思っているわけでは決してないけれど、
私がラッコのてんてんさんに望んでしまっているのはまさに、「続けること」なのだよなあとか思ってしまって、思わず唸った。

そういえば、正確には覚えていないけれど、確かてんてんさんが「もう予定外のこととかないよね?」とhigiriさんに聞いて、
higiriさんが頷いて、大きな文字で「幽囚谷のバッタ(イントロあり)」だったかな?と書かれた紙をてんてんさんに見せてらしたような気がする。

8.幽囚谷のバッタ

サプライズのあとなのでまだ気持ちが落ち着かなくて、このへん記憶が薄いのだけど、
好きな曲なのでライブで聴けてうれしかった。
ラッコの一筋縄ではいかない魅力にあふれているような楽曲だと思うので、
これからラッコを聴いてみようという人には真っ先にお勧めしたい曲だ。音源でも聴いてほしいしライブで聴いてほしい。
この日の演奏も凄まじくよかった。全部が全部かっこいいの。凄いから聴いてほしい。


9.百足

バッタからの百足!これにはとても高まった。バッタよりさらに演奏頻度は低い曲だし、複雑な構成だからもしかしたら初見の人には向かないかもしれないけれど、
これもまたラッコの、他のどのバンドにも似ていない唯一無二の魅力に満ちた楽曲だと思う。
歌詞とかメロディーとか好きなポイントはたくさんあるのだけど、
何よりhigiriさんのドラムが印象的。実際難しいフレーズらしい。聴いていて胸が高鳴るような気持ち良さがある。


てんてんさん「次の曲入れて、残り2曲です。隣の人と手つないで!」

ということはあの曲・・・ですね。好きだけど。

てんてん「全員手つないだかー?!バンギャルはさ、学校でもクラスに馴染めなかったり居場所がなかったりするでしょ?でもここではさぁ・・・なんだこの話・・・笑 ひとつになろうぜ!」

うっせーな・・・ほっとけよ・・・(暴言)
協調性がないまま大人になったコミュ障なんですよ、もう病気が治らないですよ・・・。

こういう時、私は周りの様子を目を伏せたままうかがって、あくまでもつなぎたくない!という表情をされている場合は私も手を差し出さないし(後ろで見ていることが多いので他バンドの動員さんとお隣になるとそうなりがち)、
てんてんさんの言うとおりにしたいなあという空気の人の場合は自分からさっと手を差し出すようにしている。
空気は読みます。できるかぎり。
でもできれば手繋ぎヘドバンしたくない・・・私と手つながせられる子が可哀想や・・・



10.ほろ苦ィ。

あとイントロでSANさんがワウ踏んでるところ見たいのだけどヘドバンしてると見えないのでそういう宿命なのだな・・・。
この曲もとてもかっこいい、好き。
ギターソロはSANさんで、いつもセンターのお立ち台に上がられることが多いのだけど、
この日はお立ち台に立つと同時にてんてんさんの餌食になっていたSANさん。
網タイツの太ももにてんてんさんが抱きついて、網に指を入れて破く。こらこら。
そしててんてんさんが太ももにキスをするものだから、SANさんが普通にというか本気でやめてほしそうな表情でてんてんさんの頭を掴んで押しのけようとしてらした。
そういうプレイなのかな・・・私達は一体何を見せられているのだ・・・という気分になった。
頼む、曲に集中させてくれ・・・煩悩に勝てない・・・。


てんてん「さっきのMCでも話したいことあったのに話せなくて・・・でも俺は伝えたいことは全部、素直に歌詞に込めてるから。気になったらCD買って聴いてください。次の曲、気持ち込めて歌います。」

MCの内容から、きっと、偽物語だ。と思ったらそのとおりでうれしくなった。
てんてんさんはいつもそうだ。この曲を歌う前はとても真剣な、まっすぐな目をなさる。
伝えたいことがたくさんこもった曲なのだろうと思っている。


11.偽物語

てんてんさんの歌のみ、つまり無演奏の状態でワンコーラス程度歌われていたような気がする。
今までそんな風に始まったことはあったかな。私はあまり記憶にないけれど、それはとても美しかった。
そして失礼な言い方になるけれど、てんてんさんのピッチとか歌唱力が、MBHIの頃よりさらに進化されていることをあらためて気づかされた。
音程の指標になるものがない状態であんなに力強く歌い始められるんだ。そのことにとても感動した。

この曲の歌詞ににじむ決意のようなものに思いを巡らせては、てんてんさんの歌声を聴いていつも涙ぐんでしまうのだけど、
この日のEDGEで聴く偽物語はまた特別な思いがしていつにも増して涙が流れた。

私の解釈だけれど、失ったものとか叶えられなかった夢、果たせなかった約束みたいなもの。
それらを「裏切ってしまった」という強く自らを責める言葉に置き換えていることがとても痛くてえぐられるし、
その痛みのうえでの決意表明でもあって。「溺れるまで泳がせて」という言葉に込められた強い意志。

Re:MBHIのラストを見届けた、池袋EDGEで。それはとても深く刺さった。

そもそもこの曲には「葬式眼鏡 偽物語」という二つ名があって。
Re:MBHIラストの日に、自分の、MBHIの点々さんを好きだった自分の葬儀、という意志を持ってライブを見て、EDGEに骨を埋めたつもりの自分には、おあつらえ向きすぎた。


記憶が確かなら、曲終わりのタイミングで薄暗くなったところでてんてんさんが静かに口を開いた。

てんてん「2017年7月20日、池袋EDGE。ありがとうございました。」

西暦と日付、会場名をおっしゃる口上は、ライブの開始時に聞くことが多かったけれど、
今日はしめくくりにおっしゃるんだなっていうことと、偽物語でしめやかに終わるなんてずるいな、と思った。

涙をぬぐいながら、客電がついて明るくなったフロアで、アンコールを叫んだ。

ラッコは、というかてんてんさんはアンコールは基本的にやらないつもりでいらっしゃる方だと思うし、
この日も出てきてくださるかわからないなと思いながら、声の限りに叫んだ。

かなり時間がかかったような気がするけれど、最初に出てきてくださったのはてんてんさんだった。

てんてん「アンコール、ありがとうございます。」

お話の流れの詳細は忘れてしまったけど、まずSCAPEGOATの春さんを呼び込まれたんだったかな?
アンコールやらないよって言ってたのに出てきてもらってごめんねありがとう、とかそんな。

てんてん「これMCで言おうと思って紙にも書いてあったのに言わなかったんだけど、(SCAPEGOATが)バラードで始まってバラードで終わったじゃん?やられた!と思って。同じこと考えてたからさ。直前でセットリスト変えようか?とまで思った」

春さん、MCで語ってらしたてんてんさんのことが好き、というお話をご本人を前にしてもう一度してくださって、
「俺は(てんてんさんを)超えるつもりでやってますけど、そのためにはこれからもずっと憧れでいてほしいんですよ」
とおっしゃったことに感銘を受けた。

てんてんさんはやっぱり凄いボーカリストでカリスマなんだな、と思うし、それをストレートに表現できる春さんの感性も好きだと思った。


encore
1.数の原理


数の原理・・・!この曲もライブの定番になってほしいなあ。ぞくぞくするような疾走感とかっこよさがある。

Bメロの「圧倒的に数が多い働き蟻さんは」あたりのギターリフがかっこよすぎる。
ピッキングハーモニクスなのかな?高音になるところがすごく高まる。

それにしてもこの曲中、てんてんさんと春さんが恋人同士のように手をつないでお立ち台に2人並んで歌ってらして、目のやり場に困った・・・。
てんてんさんが「えへへ」とでもいうような笑みを浮かべながら春さんの方を見たり目をそらしたりしてたので余計に・・・。
お幸せに・・・。

それはそれとして、本当にかっこよかった。この曲会場限定発売だったんだよね、今も売ってるのかな?
アルバムとか出る際は収録してほしいな。もっと伝わってほしい曲だ。

曲が終わり、去り際に

てんてん「ありがとう。また遊ぼうな!」

そう叫んで、颯爽と去っていかれた。いつになく素の表情で、ほがらかな笑顔に見えた。

あたたかさに満ちたライブだったなと思う。

最後にツイート引用。






あー、愛されてるてんてんさん愛されてる。

てんてんさんが沢山の愛と優しさに包まれていますようにといつも祈っている。
そのためなら僕の体なんてひゃっぺん焼かれたって構わない。(よだかの星かよ)

自分のツイート。
お手紙渡す用に、バースデーカードを作った。私が好きになった2014年からの点々さんとてんてんさんを並べて。

(まいばくのロゴで使用されていたのと同じフォントを使っているのがポイントだよ・・・)

てんてんさん、先日発売された雑誌のインタビューではご年齢公開されていたのに、やっぱり非公表なのかな?

私はてんてんさんは40代に入られる頃に、ボーカリストとしての才能がより円熟して、開花されると信じているところがあって、だからこそ途切れずにずっと歌っていてほしいなと願っている。
20代で華やかな活躍をされた人ほど、30代で壁にぶつかるのかなというのは先人のロックスターを見ていると常々思うところなので。
そしてその壁を乗り越えた人は、より研ぎ澄まされたパフォーマンスをされている。

ファンもアーティストと共に年齢を重ねていくから、一旦離れてしまうタイミングも確実にあると思うのだけど、
40代になっても活動を続けられている人というのは、ずっと応援しているファンも新しいファンも、さらに戻ってくるファンもいるから、強いのだと思っている。という余談です。


ラッコはいいバンドだなあ、という思いが、ライブを重ねるごとに強くなっていく。

感想内に含めなかったけれど、12月30日のワンマンのことも何度か触れてらして、2017年はそこに向かって突き進んでいくんだな、ということも強く感じた。
ソールドアウトという言葉にてんてんさんはこだわっているようにも見える。

私はライブを見たい人が全員入れるくらいのキャパを選んでくださるのが理想だと思っているので、
「ソールドアウト」は客からすれば怖い単語でもあるなあと思うけれど、その景色をてんてんさんが見たいのならば、叶うといいなと思う。

ラッコではなくてMBHIの曲だけれど、「薄明光線」という名曲がある。
その中の「もう迷わない 歌うことでしか 君に届かないから」という歌詞がとてもとても好きで。

ずっと歌っていてほしい。

てんてんさんが歌うことで、叶えてくださる夢があって、一緒に見たい景色があって。

どうか届くまで、途切れずに。その音楽が響きますように。

そんな勝手な願いをかけることを許してほしい。


てんてんさんを、点々さんを好きになって丸3年経ちました。なのでお誕生日をお祝いするのは4回目で。
活動が変わっても、歌う曲が変わっても、てんてんさんはてんてんさんだから。
また初めから好きになりました。

今はラッコのてんてんさんが好きだから、ラッコとしてのぼりつめて行ってほしいです。
その先でもう一度出会わせてほしい曲も、音源化してほしい曲もあるけれど。
それは遠い未来の夢の話です。生きていたらいつか叶うのかなって、ずっと覚えていたいと思います。

てんてんさんの歌声が、世界で一番好き。

これからもてんてんさんへの憧れを曇らせることなく、好きでいられますように。

【2017/07/23 02:56】 | ラッコ | トラックバック(0) | コメント(0)
2017-05-20 ラッコ 新宿ReNY
ラッコ2回目のワンマンツアー、ツアーファイナル。

結論から言えば、ラッコというバンドの始動から半年の集大成的な成功を収めたライブだと、ファンとしては思った。

楽曲もライブパフォーマンスもメンバーさんのポテンシャルもフロアの熱気も。
何もかも素晴らしかった。高みを目指していく、のぼりつめていく未来が容易く想像できるような。


なのに、それなのに、私という面倒な人間は、圧倒的幸福と同時に多大な喪失感を得てしまったので、
数日間激しく落ち込んだ。その話は追って書きたい。揺さぶられながら考え抜いたことを書き残したい。



新宿ReNYという大きな会場をその場所に選ばれたということはきっと難しさも伴う決断だったのではないかと思う。

2月15日のラッコ主催イベントのMCで、てんてんさんが

「5月20日に新宿ReNYでワンマンやります遊びに来てください。正直埋まると思ってないです」
「埋まると思ってないけど、ここでワンマンやろう、って決めてたんで。やります。」

というようなことをおっしゃっていて、
埋まらないと思ってらっしゃるんだな、この人は本当に率直な物言いをなさるなあと胸が痛んだのを覚えている。

それでも印象としては、このワンマンは勝負ではあるけれど2017年後半に向けて通過点であって目標ではないのではないかな、と思っていた。
刻一刻と進化していくようなライブパフォーマンスをされているのを、このツアーを通して目の当たりにしていたから。


私はMy BACTERIA HEAT IsLANDとして点々さんを知ってファンになってからまもなく3年になる。
てんてんさんの長いキャリアの中の、ほんの3年しか観ていない。
だからわからないこと知らないことが沢山あって、知ったようなことは言えないのだけれど、
私のフィルターを通して見てきたてんてんさんへの想いは膨大な記憶や葛藤と共にあって。
「ただ曲が好きで」「歌声が好きで」
そんなシンプルな【好き】ではいられなくなっていた。

これはてんてんさんに限らずだけれど、私は、文脈を持ってバンドとアーティストご本人を愛していると思う。
切り離すことができない。私の記憶と思い入れを紡いで、勝手な理想を押し付けては物語にしてしまう。

そういった意味で、私がてんてんさんに紡ぐ物語のターニングポイントは、
2016年9月25日のRe:MBHIの最後のライブだった。
「点々さんを好きだった自分」のお葬式のつもりで参加したようなライブだった。

自分の崇拝を一旦葬って、ラッコのてんてんさんのことは一から好きになろうと思った。
実際、半年かけて、ラッコのてんてんさんのことを好きになった。
本当に素晴らしいバンドで、唯一無二のボーカリストだと思う。

それでもライブを見ている時の自分は、どこか「私が好きだった点々さん」の面影を探してしまっていた。

変わらないものもある。変わり行くものもある。
目の前のものをただ素直に受け取ることだけに夢中になれたらいいのに。

このツアーの仙台あたりから、「てんてんさんの変化・進化」について強く意識していたので、
ツアーファイナルの3日前のてんてんさんのツイートが深く刺さった。


とはいえ私はいつも、てんてんさんの発される言葉を正確に理解することができないので、
ふわりとした理解しかできていないのだけれど。

それでも「答え合わせ」という言葉はしっくりきた。
私がこのツアーで感じたことの答え合わせをしようと思った。

<2017-05-01 ラッコ oneman TOUR 2017 シドヴィシャスTOUR FINAL 『ナンシー』新宿ReNY>

先にセットリストを。

1.液体
2.幽囚谷のバッタ
3.火花を散らしたら
4.人間博覧会

MC
5.色彩皆無
6.百足
7.終焉詐欺
8.数の原理

MC
9.偽物語
10.溝鼠讃歌
11.幸甚に存じます
12.Googly eyes
13.ほろ苦ィ。

MC
14.滅亡のブルース

encore
1.溝鼠讃歌
2.色彩皆無


つらつらと覚えていることを書いてみたいけれど、この日の私は視覚的な記憶をほとんどできなかったように思う。
だからこの先書けることなんて自分の感情の動きくらいしかない。

ただひたすらにてんてんさんを見ていて、その他のことはほとんど見えなくて。
それなのにてんてんさんがどんなパフォーマンスをされていたのか、その機微すらふわっとしか覚えていないのは、
てんてんさんの「今」を見せつけられたからだと思う。ただ、圧倒されていた。

頭から湯気でも出そうなほどに髪を振り乱しながら、鋭い目をして歌う姿がとても美しいことに心を奪われて。
これが、今の、てんてんさんだ。鮮烈に見せつけられた。
一瞬一瞬の輝きが眩しすぎて、脳が処理できなかった。ただただ、誰よりもかっこいいボーカリストだと思った。

そして同時に、ステージで輝きを放っているのは、あの頃私が好きだった点々さんではなかった。
半年かけて理解してきたことを、思い知らされた。

外の世界から、透明な膜を通してその空間を見ているような気持ちになることがよくある。
私はそこにいてそこにいない。ただ、てんてんさんの声だけが。私をこの世界につなぐもので。
ただぼんやりと光景を見ていることしかできなかった。

この日のてんてんさんはとても「強く」あった。
もしかしたら弱さを内包したしたたかさ、であったのかもしれないけれど、私にはそう映った。

オーディエンスの目を耳を惹きつけるだけでなく、もっと力強く手を引くような、そんな強さ。

あの頃私が好きだった、周りにどんなに人がいてもまるで世界にひとりぼっちみたいに、
深く孤独の底に沈んでいくように、泣いているように歌う少年ではなく。

少年みたいな純粋さと青さを持ったまま、もしかしたら私の想像以上に大人になられたのかもしれないって、
どこか寂しいような気持ちで思った。

生き残るためには強くならざるを得なかった少年が、死に物狂いで武器の使い方を覚えるように。
この人はさらに遠くまでご自身の音楽を届かせるため、響かせるために、新しい力を得たんだ。

変わったものと、変わらないものと。それは主観の話だから、変わったのは私自身なのかもしれないけれど。
絶対に変わらないものがあるとすれば、てんてんさんの純粋さ。
てんてんさんの言葉はいつもまっすぐで。
どうしてこんなに嘘がつけなくて、不確定な約束ばかりしてくださるのだろう、と思うことがよくある。
直視できないほどに眩しい。


禅問答のような前置きはここまで。ライブの話をしたい。

開演前、会場のSEはトム・ヨークのアルバムが流れていたのだけど、これはメンバーさんではなくPAさんのセレクトだったらしい。(スタッフさんのツイートより)

定刻18時からさほど遅れることなく、ステージの幕前に白いスクリーンが降りてきて、客電が落ちた。
今日は夏のツーマンツアーの共演バンドが発表されるということ、そのほかにも何かしらの告知があることは予告済みだったので、
きっとその発表だろうと思ってどきどきしていた。
結果、本当に盛り沢山な告知内容で、2017年後半のラッコの本気というか生き急ぐような勢いを感じた。

主催ツーマンライヴ『夏の陣 一騎打ち変』の詳細発表
6月28日(水)発売『溝鼠讃歌』収録曲発表
6月28日(水)発売『溝鼠讃歌』に収録の【液体】のMV初公開
ワンマンツアー『冬の陣 単独武者修行 収穫変』発表
振舞い、弐 大盤振舞いに備え、毎週値下がり単独公演
・振舞い、参 大盤振舞い!!1周年記念単独公演
※リンク先はラッコ公式blogで、下の2つだけまだラッコ公式では更新されていないようなのでViSULOGの記事です。

発表の順番は定かではないがこんな内容で、あまりの情報量の多さにくらくらした。
ついていけるだろうか。でもこのバンドの進化の過程に、できる限り立ち会いたいな、ということを思ったりした。

それにしても、既存曲のMVを作って新作の特典的な映像にすることは珍しいと思うのだけれど、
これは英断だと思った。
「液体」はラッコでも屈指のライブチューンで、ラッコを聴いたことがない人にも刺さりやすい曲だと思うし、
この曲が収録されているマキシシングル「虫入りチョコレート」は収録曲すべてが名曲で、
全曲試聴動画などがなく拡散されづらいのが惜しかったと思っていたので。
今回のことをきっかけに広まるといいなと思う。というわけで貼る。


告知映像の流れとしては最後にこのMVが少し流れて終わり、だったかと思う。

ステージの幕が開くと、聴き慣れない登場SEが流れ、ステージ際の数カ所から垂直に白煙があがる特効。
まだ薄暗いステージに、Ivyさんとhigiriさんがつい先ほど映像で公開された、新衣装で登場され、悲鳴のような歓声があがった。
続いてSANさんとmilkさんが登場。SEに合わせて徐々に楽器の音が増えていき、
ゆるやかに、演奏が始まる1曲目につながるような音色にシフトしていったような気がする。

Ivyさんが、ベースが前面に出るようなフレーズを奏で始めたので、ここから液体に繋がるのかなと思ったらそのとおりだった。

一番最後にてんてんさんが上手袖から登場される。
まっすぐにステージセンターに進み、マイクスタンドに手をかける。


1.液体

やはり1曲目は液体だった。MVを作るような代表曲だから、この節目のライブの1曲目にはとても相応しいと思った。

<今 流行りのデトックス>

その印象的な冒頭を歌うとすぐにマイクスタンドからマイクを外す。
そこから先は、広いステージを転げ回るような勢いで動きながら歌うてんてんさんだったと思う。

てんてん「ツアーファイナル、始めようかー!」

確か1曲目の曲中でそう叫ばれていたと思う。その一声だけで、射抜かれるような気持ちになった。

ラッコのてんてんさんは、ぎらぎらとしていて時に噛み付くみたいだから、動物的なものを感じる。
野生的で獰猛な。

この曲は本当にライブ映えする曲で、ベースが一番目立つ曲だと思うし、
リズム隊の交互のソロはぞくぞくするものがある。ギターソロ回しも華やかだ。
SANさんもmilkさんも技巧派のギタリスト様だけれどそつなくおしゃれなフレーズが多い印象があって、
それがこの曲では若干攻撃的なのがまた好き。

<誰よりも私光るわ>
のあとのhigiriさんのフレーズが頭に血がのぼるほど好き。

好きしかないな。なので映像化したのはとてもうれしいしこの魅力が伝わるといいなと思う。

てんてんさんの歌詞も才気走るという表現がぴったりだ。てんてんさんの言語センスはもっと評価されてほしい。
<刃物あて裂け目チクチク 血管ハイウェイノンブレイキ>
<ステマの様にみんな歌う こんな歌嫌い>


なんだろう、この曲のシャウトするところ以外で、メロディーを歌うてんてんさんの声はほかの曲と少し違う。
少し気怠さが勝っている気がするし、それがまた歌詞を引き立たせるから、背筋がぞくっとするのかもしれない。

アウトロで演奏が高まっていく中、てんてんさんは不敵な笑みを浮かべながらマイクのコードを持ってぐるぐると振り回していて、ああ、てんてんさんらしいなと思う。
そして楽器隊が一瞬の溜めのあとに音を揃えるタイミングで、てんてんさんもぱしっとマイクを空中でキャッチする。

この人のステージングはどうしてこんなに神が宿るんだろうな、と思うことがよくある。
たとえば指先の角度、目線の流し方。
何もかもが「正解」でしかないと思う。音楽の神様に愛されすぎている。


2.幽囚谷のバッタ

イントロでこの曲だと気付いた瞬間に、序盤からとんでもないことになったなと思った。
1曲目、2曲目と、勝負曲を豪速球で投げつけられるように感じたことは覚えている。

それは主観が入りすぎだけれど、実際凄まじい曲だと思う。
テンポが曲中に切り替わって雰囲気ががらりと変わるところとか。
噛み付くようなてんてんさんのシャウトは、この日は本当に切れ味を増していた。


3.火花を散らしたら

イントロに入るとほぼ同時にてんてんさんが客席を見下ろしながら低い声で手拍子を促す。

てんてん「お手を拝借。」

率直な話、最初の音源「怪しい眼鏡屋さん」初回盤の収録曲が発売当時の私の心情と相まってほとんど好きじゃないんだけど(ライブで聴くとかっこいいなあとかは思うけど、家では今も聴かない)
最初に好きかもなあと思ったのは、「水眼鏡」が二つ名のこの曲だったな、と思い出した。Ivyさん作曲。

少し歌謡曲っぽいというかこういうのなんていうんだろう、メロディーに哀愁があるようなところと、
あとは歌詞がてんてんさんだなあいかにも、と思ったので好きだった。

<灰色になった灰の地歩く いつかの業火で枯れた胸です>

<氷菓子のようなこの世を舐めまわせ 溶けきれば泳いで行くよ 水眼鏡破裂する其処へ>


この「其処」は「底」でもあるんだろうなあとか。
ここだけ抜粋すると意味不明なのでぜひ歌詞カード読んでいただきたい。


4.人間博覧会

曲に入るまでの短い暗転の間に、てんてんさんがマイクスタンドをセットされているのが見えた。

<毎日が人間博覧会 競うように 虚像と知りながら 踊らされる君は>

の後半の部分で、腕を横に広げ、肘先をがくんと垂らす。
操り人形のように。

この曲を歌われる時にてんてんさんの醸し出される切なさが好きだ。
最近お立ち台として使用されているWEEDのスピーカーキャビネットに、座り込むようにしたり膝をついたりする姿に、胸が締め付けられる。

私にとっては、こういうところが、あの頃の点々さんというか、変わっていない部分なのかもしれないな、と思う。

てんてんさんの強さも弱さも愛せたらいいのに。

私はてんてんさんにずっと「孤独さゆえに儚くて」「消えてしまいそうな」
そんな弱さのままでいてほしかったんだろうか。残酷な話だ。

ここでMC。
内容や言い回しは正確ではないけれど。

てんてん「ラッコワンマンツアーファイナル新宿ReNY、お越し下さってありがとうございます。」

てんてん「わざわざチケット買って、ライブ会場まで足を運ぶのが面倒だなって思われる時代だけど、今日この場所を選んでくれて、ラッコのために1日使おうと思ってくれてありがとうございます。」


てんてんさん・・・。最近いつもおっしゃっている気がする。
ラッコを選んでここに来てくれてありがとう、という意味のことを。

選ぶことは生きること。選ばれないことは死ぬこと。私はこの先もてんてんさんから目を離さずにいられるだろうか。
必死になることを本能が拒むような時期を越えて、今はもっと必死になりたいと思っている。

てんてん「みんな、抱えてるものとか辛いこととかあるよな?今日はここに全部ぶつけてこいよ!そしたら俺がそれ全部、ぶっ飛ばしてやるから!!」

今日はここに、と言いながら、客席の上空あたりに向けて手をかざしてらした。
なので私は、空間に漂うもやもやとした暗いオーラを、てんてんさんが吹き飛ばしてくれるところを想像した。

最近のてんてんさんは本当にそれぐらいの強さがある。
聴いていてひりひりするような歌声なのは変わらないのだけれど、痛みの質が変わったとでも言おうか。

傷口を開くようにして歌う人だと思っていたけれど、それよりもっと、
がむしゃらに傷だらけになって立ち向かって、強く手を引いて一緒に行こうとするような。


5.色彩皆無

あー。ラッコ始動時に最初にMVが公開された曲なので、否が応でも当時のことを思い出すし、
それは私にとっては苦い記憶だ。情報解禁日から今日までの記憶が走馬灯のようにぐるぐると廻る。
そんなこんなで、この曲のことは一番苦手だし、ライブでも苦しくなりがちで。
いつか和解したいと思っている。曲に罪はないのにごめんねという気持ち。


6.百足

この日の百足、とてもよかった。higiriさんのドラムの好きなところも堪能できた。
てんてんさんの声もよく通って、歌詞を飛ばしてしまいがちな曲だと思っていたけどしっかり歌い上げてらして。
声に宿る気迫がすごかった。

てんてんさん、肺活量あげるトレーニングなさってるのかな、とツイートで見て思ったけれど
こんなに声量が上がったのだからきっと続けていらっしゃるんだと思う。

てんてんさんは私が好きになった頃からずっといい声をしてらしたし、
ご自分では「歌が下手」とおっしゃるけどそんなこと全然なくて、
いろんな歌い回しができる人でそつなく上手くて。

でも声量とか持続性は不安定なところあるかな、でもそれも味だよなーなんて思っていたのが嘘のように、
本当にボーカリストとして進化されているんだなって思い知らされる。
技術があることは説得力につながると思うから。
音楽は理屈じゃないかもしれないけど(実際、歌が上手くなくても響く人はいるし)
てんてんさんの努力が、さらにたくさんの人に歌が届くきっかけになるといいなと思った。


7.終焉詐欺

横モッシュ曲ですね。横モッシュをしていた以外の記憶がありません。
嘘です、折りたたみしていた記憶もあります。

あ、サビは横モッシュじゃなくてぐちゃぐちゃモッシュだ。
私はくるくるモッシュ出身なので(出身ってなんだよ)
腕をまっすぐあげてぽよんぽよんしてるんだけど、ラッコはもっと激しい雰囲気だろうか。


8.数の原理

会場限定シングル。ラッコの音源としては現状一番新しい。
この曲が私はとても好きで、ラッコは音源が出る度に前作を凌駕していくような勢いがあるのが本当にすごいと思う。

激しいAメロの歪んだギターの音が好き。弾かれているところをちゃんとライブで見たいと思っているんだけど、
なんで記憶がないんだろうと思ったら、きっとその部分サークルモッシュしてるわ。だからか。
リフが印象的なんだよなあ。ハーモニクスで出してるのかなみたいなキュイーンとした高音にもわくわくする。

<暴かれたこの世は灼熱地獄 僕はまだ土の中>
<命令されて 生きるよりも 知らず喰われるよりも 好きな事やりつづけ死ねるなら短命でいいさ>


ああ。てんてんさんだなあ。「短命でいいさ」のあたりが特に。
てんてんさんは早逝のカリスマにきっと憧れがあるのだろうけれど、生きる事を選んでくれたロックスターだから。

若くして死んだ人は美しいままで変わらなくて。生きている人は老いながら変わっていかざるを得ない。
生きて歌い続けて、ステージに立ち続けることは覚悟が必要なことで、尊いことだ。

私は、点々さんの儚さを愛しすぎたのだと思う。
目の前で力強く歌うてんてんさんに圧倒されながら、私が自分のフィルターを通して見ていた幻影のことを考えていた。


2回目のMC。

てんてん「・・・話すこと考えてあったんだけど、全部忘れちゃったな。えっと、本当に、今日ここに来てくれてありがとうございます。」

てんてん「頭おかしいこと言ってると思われるかもしれないけど、世の中に対して違和感感じることが色々あるじゃん?なんかおかしいな、って。え、ない?あるよね?」

てんてんさんのお話はいつも唐突だ。
そして客席に同意を求めて、反応が悪いとわかりやすくあわてるところとか、本当にてんてんさんらしい。

てんてん「その違和感、大事にしたらいいと思うんだよね。それを何年も抱え続けてたら、いつかそれがその人の個性になると思うし。・・・はい、何が言いたいかわからなくなってきたのでやめまーす!(笑)」

そういうところは本当に、全然変わらないな。
訥々と語られるのに突然、何が言いたいかわからなくなったってやめちゃうの。
私はてんてんさんの昔のことは知らないけれど、きっと昔からずっとそうに違いない。

てんてん「言いたいことは全部、曲に詰まってるってことです。次の曲、気持ち込めて歌います。・・・『偽物語』。」


9.偽物語

てんてんさんは気持ちを込めて、とかこの場にいる全員に届くように歌う、とか、そんな不器用なくらいストレートなことをよくおっしゃるけれど、それにまったく嘘がない人だ。

<似たような偽物語続いてゆく世界で>

歌詞でいうとこのあたりの変拍子、というのかな、あの変わったリズムのパートを聴くたびに、
ラッコは全員がハイプレイヤーだなあと感嘆する。ライブで聴いた時のグルーブがすごい。

<遺書として残したなら・・ 多少は信じて貰えるのかな>
<沢山の人を裏切ってしまった、これは最後の泣き言>


いつもながらこのあたりで例外なく泣いてしまう。
「怪しい眼鏡屋さん」初回盤の最終楽曲だったこの曲は、てんてんさんの決意がにじんでいて辛い。

Re:MBHIの最後のライブを、点々さんを好きだった自分の弔いにしようと思って参加した気持ちを思い出してしまう。
そうやって私はこれからも色眼鏡で、自分にしかないフィルターで、てんてんさんが私が求めている姿をしているかどうか、確認してしまうのかな。

てんてんさんが拳をあげるように煽るのを、まったくもって無視しながら、そんなことを考えていた。
頼む、泣かせてくれ。という気持ち。


10.溝鼠讃歌

6月に発売のワンコインシングルの収録曲。
この日がライブ初披露、かつ動画などの公開もなかったので、タイトル以外の事前情報はなく、
ファンへのまったく初めてのお披露目だった。

イントロの歪んだギターがぞくぞくするほどかっこよかった。
そんなことに気を取られて、また歌詞が気になって、メロディーには集中できなかった。
どぶねずみ、を漢字で書くと溝鼠になることにようやく気付く。
それはつまり、偽物語に通じる気がする・・・
ドブネズミみたいに美しくなりたい。見えない自由がほしくて見えない銃を撃ちまくる。
考えすぎかな。

しかし本当にかっこいい曲だった。
これもすごいライブチューンに育っていくんだろうな、と思いながら聴いていた。


11.幸甚に存じます

<君のせいにせず 生くと決めたからさ 運命よそこを退いてくれ>

普段よりも噛み付くような歌い方に聴こえた、そんな気がした。

<うかれた様子でいらっしゃるところ誠に恐縮ではございますが ご逝去あそばせていただければ幸甚に存じます>

吐き捨てるような地声から、「ご逝去あそばせて」あたりでなめらかに高音にあがっていくような、てんてんさんの声の表現力。

私はてんてんさんの一挙手一投足まで偏執的に目で追うタイプのファンだから、
歌いながらどんな仕草をされていたかとか上手にいたとか下手にいたとかもおおよそ覚えていたりするのだけれど、
不思議とこの日は本当に、音や歌い方の記憶はあるのに視覚の記憶が薄すぎる。
唖然としながら呆然としながら、ただただ目を見開いていたんだなあと思う。


12.Googly eyes

サークルモッシュ曲にして逆ダイ曲だ。逆ダイのループを数回やったところ、てんてんさんがひぎりさんに合図して演奏をストップする。

てんてん「平しゃべりまーす、あ、俺、平って言うんですけどちょっとしゃべります。残り3曲しかないです。今日アンコールやるつもりないんで、出し切ってください。」

てんてん「俺らのワンマンなのにこんなこと言うのもおかしいかもしれないけど、ここで暴れないでどこで暴れるんだよ!今日来てみたけどなんか違うなっていう人は今は休憩時間にしていいから。ロビーでて煙草吸っててもいいしドリンクカウンター行っててもいいし、ここで寝そべってても別にいいよ怪我しないなら。」

あー。てんてんさんだなあ。てんてんさんだよ。暴れないなら帰れよ、じゃなくて休んでたらいいよなんだもんな。

そして次の曲にいく前に、隣の奴と手つなげー!と煽る。ということは、あの曲か。


13.ほろ苦ィ。

二人組になって、という煽り方じゃなかったので、横一列に手をつなぐ形だったと思う。

冒頭でヘドバンをしなければならないのだけど、SANさんがワウペダルを踏んでおりますので、ヘドバンせずに眺めさせていただければ幸甚だな、と思いながら。
やっぱりギターソロはワウなしverだったけど。ワウ使われる曲増えますように。


てんてん「今日は本当にありがとう。静かな曲のときでも、楽しそうにしてくれててもいいし、好きに見てくれたらいい。ライブの時は、空気読めない奴ほど空気読めてると思ってるから」

てんてん「次で最後の曲です。今の世の中に一番必要な曲だと思ってます。『滅亡のブルース』」



14.滅亡のブルース

この曲で終わるんだな、と思った。それはとても美しすぎる幕引きで。

滅亡のブルースは私がラッコの曲の中で一番好きな曲で、
初めて聴いた日から、てんてんさんがこの歌を歌われる限り、私はてんてんさんのことを好きでいるだろう、と思った曲。
だから歌詞もメロディーも大切に思っている。ライブで聴ける時は全身で受け止めようとしている。

<目立って生きて 殺される人がいる うまく逃げる 我先に逃げ出したい>

殺される人がいる、の部分を音源とは違う歌い回しをされていて、それがふっと刺さった。

<あの頃あの瞬間だけを 切り取っては頭蓋骨の内側に貼りつけ 1人眺め迷う>

オクターブ下げで歌い初めて、切り取っては、のあたりで本来の音程に戻されていたと思う。
どのフレーズをとっても本当に好きで、ずっと脳内で歌詞とメロディーをなぞりながら、聴き入っていた。

<君が放棄した世界 僕が壊すよ>

この日は歌詞を変えず、音源どおりに歌われていた。

世界を放棄した「君」は、この世界にはもういないんだろうか。そう思いを馳せてはとても胸が痛くなる。

私は、私の中の17歳は、世界を壊してくれる人をずっと待っていて。
てんてんさんに限らず、世界を壊すことを歌にしてしまう人にとても弱い。

現実の私は、そんなに不幸じゃなくて、世界は壊れなくてもいいんだけど、
それでもてんてんさんの音楽が届かない響かない世界は嫌い。早くひっくり返して、壊してほしいな。
とずっと思っている。

その最後の歌詞を歌い終えると、てんてんさんは静かに上手袖に退場していかれた。
まだアウトロの残響が残る中、ステージの赤い幕が下りてきて、バックライトで照らされたメンバーさんのシルエットが浮かび上がる。
それはとても美しい演出だったと思う。私は嗚咽に近い泣き方をしていたのであまりちゃんと見ていられなかったけれど。


この曲で終わるのはとても美しいと思ったし、アンコールはやるつもりがないとおっしゃったけれど、
少しでも長く、1曲でも多く演奏してほしいと思うのもまたファンの性だ。

てんてんさんの言葉のせいか、一瞬の躊躇いのような空気があったけれど、アンコールがかかる。
てんてんさんは本当に、アンコールをしないと決めたら頑なに登場されない時もあるので、
祈るような気持ちだった。


encore

アンコールに応えて最初に登場されたのはSANさんとIvyさん。
SANさんがワウペダルを駆使したアドリブっぽいソロを弾かれて、非常に高まった。ワウが気狂いレベルで好き・・・
そしてIvyさんが、声に出さずにジェスチャーでSANさんに、ステージセンターで弾くように促すのだけど
SANさんがエフェクターボードを指して、これがあるから行けないよという仕草をする。
するとIvyさんが大丈夫大丈夫!任せて!というようにしてSANさんを送り出し、
SANさんの演奏に合わせて手でワウを操作するというなんともめずらしい場面があった。

うん、なんかよかったです、ありがとうございます・・・ワウ好きやねん・・・。

そのあとはmilkさんが登場されてロックの定番フレーズ的なものとか(あれなんだっけ、レニークラヴィッツ?←違うわ、リフ思い出したけど曲名が出てこないので音階で。ラドレファレドレーソーファーミードーレーみたいなリフ!だよ!
アドリブソロとかを披露されるんだけど、higiriさんがなかなか登場されないのを気にするようにしてわざとらしくドラムセットを何度も振り返って、「higiriー?!」と叫んでらした。

そしてhigiriさんとてんてんさんも登場。

てんてん「アンコールありがとうございます。せっかくなんでもう一回、新曲やります」


1.溝鼠讃歌

1回目の時に気づかなかったのか2回目のアドリブなのかわからないけど、SANさんが曲中でワウペダル使ってらしたのでもうそれが気になって気になって。
アドリブじゃなくてそういうフレーズなんだったらいいな・・・また見たいな・・・
ワウが好き・・・震えるほど・・・なのでそれ以外の記憶がない。


てんてん「年末のワンマン、必ずソールドアウトさせます。そして来年もしもここでやる時には、もっとパンパンにするから!!」

ああ、まただ。そうやって子供みたいに純粋な約束をしてしまう、てんてんさんはそういう人だ。
そのまっすぐさを愛するし、ひりひりするような気持ちで見守ってしまう。


てんてん「アンコールで呼んだからにはさあ、準備できてるんだよね?すごいもの見せてやるから!すごい景色作ろうぜ!」


2.色彩皆無

そうか、アンコールはこの曲で最後なんだ。やっぱりラッコの記念碑的な曲なのだろうし、節目の日の締めくくりにはふさわしいのかな。
本編最後が私の一番好きな曲で、アンコール最後は私の一番苦手な曲か。なんて考えてぼーっとした。


歌い終わると他のメンバーさんより一足早く、足早に去っていってしまうのは本編と同じだった。
客席をすっと一瞥して。思い残すことはない、というような穏やかな笑みを浮かべているようにも見えた。

メンバーさんが一人ずつ退場されていって、最後に残ったhigiriさんが、バスドラムを乗り越えてまっすぐにステージ前方に出てこられた姿が印象的だった。


ライブ感想はここまで。いくつかツイート引用。







てんてんさんもメンバーさんも好き。ラッコはいいバンドだと思う。
まだ見たことがない人にも伝わってほしいな。


全体的に、ライブの感想というよりは私の精神論みたいになってしまったけど。
もし最後まで読んでくださった方がいらしたら、ありがとうございます。

読了のしるしに拍手ボタン押していただけたらよろこびます。
あーラッコとてんてんさんをお好きな人が読んでくださったのかなって思えるので。


20日のライブを終えてから数日間を悶々と過ごして。
直後の勢いで書き終えてしまわなくてよかった。
そうしたらもっとひどいことになっていたと思うので。精神的自傷が止まない。

少し頭が冷えたので、冷静さも持って振り返ることができた。
(この内容で冷静???頭大丈夫か???と思われるかもしれませんが、大丈夫じゃないです。)

何度も、もう無理だと思った。
大好きだけれど、大好きゆえにこんな風にぶちのめされて、大好きなのに素直に受け取れないなら、
私のフィルターと物差しでしかてんてんさんを見つめられないなら、手を離すべきだと思った。

それでも私はてんてんさんの音楽が必要で。まだもう少し、支えでいてほしい。

こんな厄介なファンでいることへの罪悪感は凄くあるけれど。
血反吐を吐くようにして、のたうちまわりながらも、好きでいたいです。

まっさらな気持ちでてんてんさんのパフォーマンスを見つめられるように、なれたらいいな。


本当に本当に、ラッコはすごいバンドで、てんてんさんは唯一無二のカリスマ性を放つロックスターだから。


この人は歌うために生まれてきた人だと静かに悟ったあの日から、
その気持ちだけはずっと揺るがないです。

その音楽が、歌声が。
沢山の人に、届くべき人に、届きますように。

祈っています。


【2017/05/24 23:58】 | ラッコ | トラックバック(0) | コメント(0)
2017-05-14 CANTA 西川口Hearts
CANTA15周年春ツアーファイナル。

このツアー、結局赤坂BLITZとファイナルしか行けなかったけれど、
CANTAの楽曲やライブの自分の中での安定感をひしひしと実感するような時間でした。

都合の良い願いだとはわかっているけれど。ずっとそこにいてほしい。

私の心の奥の仄暗いところで、ずっと灯をともすようにして、私のそばにいてくれる音楽。
どうか私の「正しさ」の核にいてほしい。そう祈っています。

<2017-05-14 西川口Hearts「春CANTA'17 Kissを初めて甘いと感じた、それは15の春でした」ツアーファイナル>

看板が見当たらなかったのでチケットの写真だよ。

まずは使用ギターとセットリストを。

【KG-ペイズリー】
1.FEEL YOUR LIGHT
2.Tonight3

MC
【KG-TRIUMPH V】
3.Love Fixxxer
4.Are You Ready?
5.No Doubt, No Life!

MC
6.Campanella
7.Madness

MC
8.金木犀
9.Everyday
10.My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~

MC、メンバー紹介
【KG-ペイズリー】
11.Virginity
12.NATURAL BORN FIGHTERS
13.HEAVEN’S WAITING

MC
14.EVERYBODY NEEDS SOMEBODY

encore
【KG-ペイズリー】
1.Bound for Freedom
2.止まらない心の詩
3.春の嵐
4.ア・ソング フォー ジ アダルト


きわめて個人的なことで(というかこのblogは脳内の垂れ流し以外のことを書くことはないわけですが)
1年ぶりに最前列でCANTAを観て、かつ下手側にいたのは何年ぶりだろう、というレベルだった。
見切れそうなほど端っこだったけれど、運指もピッキングも、足元のスイッチ操作もよく見えて。
Rocktronの青色のフットコントローラー。
【BASIC】【SOLO】【CLEAN】【MUTE】などのラベルが貼られているスイッチを、
たかむらさんが曲中や曲間で操作されるのをどきどきしながら見ていた。

ギタリスト様の所作のひとつひとつにとても憧れる。
もうずっと、CANTAのライブは後ろから眺めることが多かったしそれで充分に満足だったけれど、
指先の動きひとつ、足元の操作ひとつにこんなにときめいてしまうという経験を久々にできて、
それがとてもうれしかった。

CANTAの音楽は私の精神のとても深いところに刺さっているので、ライブの度に精神世界に入ってしまうようなところがあるし、
聴きながら号泣していることがとても多いのだけど、この日は泣いている余裕すらないほど、ひたすらにたかむらさんを、ギターを弾かれる姿を見つめていた。

ブリッジミュートするときの手の甲の角度とか、ハイフレットを押さえる時のネックの傾け方とか、そんなことを。
何もかも美しいと思って眺めていられることが幸せだった。

間違いなく、私の新しい扉を開いてくださったのはたかむらさんで。
それまではギターがこんなに美しいものだと知らなかった。
だからずっと、私の心の特別な場所にいてくださる人です。

そんな視野狭窄でふわふわとした記憶しかないので、書けることと言えばMCのことくらいだけれど、
あの日のしあわせな記憶を、少し書き残します。
ライブのレポートではまったくなくて、私の感情の動きの記録みたいなものです。
続きを読む
【2017/05/20 01:19】 | CANTAライブ感想 | トラックバック(0) | コメント(0)
2017-05-06 ラッコ HOLIDAY NEXT 名古屋
シドヴィシャスツアー地方ラスト。

私にとっては3ヶ所目のこのツアー。新横浜、仙台、と熱を帯びていって、決めかねていた名古屋も結局は参加することにした。

最初に宣言しておくけれどこの日の記憶が薄すぎるので、ライブの感想というよりはポエムにしかならないです。
小さなこだわりで、このblogを始めた時からずっと、ライブの感想のことをレポートと自称したことはない。
自分の感じたことしか書けないから。そして今回は感想ですらない。中二ポエムです。


前日の5月5日もラッコは名古屋でイベント出演があったけれど、私は行かなかった。
東京で、LAID BACK OCEANのワンマンがあったからだ。
LBOのボーカルはてんてんさんが大好きなYAFUMIさんで、ピアニストは私の大好きなSYUTOさんだ。
てんてんさんがツイートで熱く語ってらしたYAFUMIさんのゼリ→時代の楽曲、「おもちゃのピストル」の演奏もあって、
とてもうれしかったし、てんてんさんにも聴かせたかったなあなんてぼんやり思った。
ジャンルも違う別の道を進まれているけれど、てんてんさんとSYUTOさんは盟友だと思っているし、
私はお二人の道を両方見続けていきたい。

胸に熱いものを抱えながらのLBOからの帰り道、てんてんさんのツイートを見て泣きそうになった。

仙台からの体調不良を引きずられているようだった。
悔しい時に悔しいと言葉に出せる真っ直ぐさこそがてんてんさんで。

だからこそ本当に、もどかしさや悔しさが推察されて苦しくなった。体調も心配だった。
そしててんてんさんが苦悩されているその日の空間に、私はまた存在できなかったんだなあと思った。

いつもそうだ。てんてんさんを呼ぶ声が少しでも多い方がよかっただろう日に私はいつもそこにいない。
世界で一番好きなボーカリストなのに、てんてんさんを最優先にして一番に選ぶことができない。

てんてんさんを好きな人は一途な人が多いのだろうと思うし、
てんてんさんもまた自分だけを見てほしいタイプのアーティストだと思っている。

私はまったくニーズに沿わない消費者であるということ。度々痛感させられる。

どこか喧騒を遠くから眺めるような立ち位置で、ステージの上で輝くあの人を見つめる。
そんな距離感が似つかわしい。私はそこにいて、そこにいない。外界から眺めているようなものだ。

その疎外感に苦痛はない。ただ、てんてんさんが作りたいであろう一体感から遠ざかっていることへの罪悪感だけはある。

そんなことをぐるぐる考えていた。

ワンマン当日になってもてんてんさんのTwitterなどに動きはなかった。
もしも、すごく体調がよろしくないのだったらどうしよう。
いや、ライブまでは体力を温存されているだけで回復されているのかもしれない。
答えの出ないことを考えすぎて精神的に具合悪くなりながらライブハウスに向かった。

<2017-05-01 ラッコ oneman TOUR 2017 『シドヴィシャス』HOLIDAY NEXT 名古屋>


冒頭にも書いたけれどライブの記憶が薄い。
ヘドバンも拳もせずただただ泣いていたからだろうか。
最後列の薄暗いところにいたので、演者からも見えないし他のお客様の迷惑にもならないだろうという甘え。

ただひたすらに、美しいものを見て泣いている日でした。そうできることがしあわせだった。
私はからっぽで何もなくて、受け止めるだけで精一杯で。その空間のすべてが愛おしかった。

開演ぎりぎりの時間に滑り込んだ私が開演まで少し待ったような記憶があるので、開演時刻は少し押したのだろう。
場内のSEはいかにもヴィジュアル系らしい曲が流れていて、もしかしてと思ったらやはり名古屋系といわれるバンドの曲で固めてあったようだった。

仙台では板付での登場だったのに対して、この日の名古屋は開演時刻になると照明が落ち無人のステージの幕が開いて、
いつも登場SEに使用されている曲が流れ出した。

最初にhigiriさんとIvyさんが同時に登場される。リズム隊コンビ。
続いてギター隊コンビのSANさんとmilkさんがほぼ同時に登場された。

楽器のセットが終わり、演奏にすぐにでも入るような緊張感の中、ゆらりとてんてんさんが登場された。
まだ薄暗いステージで発光するように。空気が色を変えるのを目の当たりにするようだった。

そう、これが、てんてんさんだ。

オーラというものが目に見えるものだと錯覚させてくれる。

この日は登場時から殺気立つような鋭さを全身から放っていて、一瞬で心臓を射抜かれたけれど、
それがもしも、てんてんさんがご自身を極限まで追い詰めて、研ぎ澄まされた時に発現するような、辛さを伴うものだったら。という想像を同時にしてしまって、背筋が冷えた。

そういう時のてんてんさんを何度か見たことがある。
とても美しくて、どこか痛々しくて、儚くて。

結論から言えば、この日のてんてんさんは私の想像よりずっと人間らしい強さを伴ってらした。
どこかプリミティブでもあったかもしれない。内なる衝動に突き動かされるように。


1.数の原理

1曲目からこの曲なんだ。会場限定発売のシングルで、ラッコの曲で一番新しい曲。

マイクスタンドに手をかけて歌い始めたてんてんさんはやはりぞっとするほど美しかった。

Aメロの英語パートでシャウトする鋭さと、サビの日本語パートのメロディアスさの対比が好きで、
ライブチューンだなと思うけれど、何よりもやはり歌詞のメッセージ性がてんてんさんらしすぎて泣けてくる。

<暴かれた世は灼熱地獄 僕はまだ土の中>

この、てんてんさんの歌と空間系の音響以外は落ちる部分というのかな、鳥肌がたった。

<命令されて 生きるよりも 知らず喰われるよりも 好きな事やり続け死ねるなら短命でいいさ>

「命令されて」の部分でふっと途切れるようにして、疾走感のあるパートに切り替わる瞬間の、
緊張感を伴うような切実さが、音源で聴いていてもとても好きなのだけど、ライブで聴くと気が遠くなりそうになった。

気が遠くなるというか、刺さりすぎてくらくらするようなことってあるんだなと実感させられるというか。
好きだった。

というかこの曲ほんとにかっこいい、てんてんさんだけじゃなくて全員もれなくかっこいい。
AメロのギターのリフとかBメロの歪みとか、最高じゃないか・・・。

曲が終わり、暗転というかスポットライトが落ちたステージで、てんてんさんが上着を脱ぎ捨てるのが見えた。
華奢な体型なのに逞しい肩を、いつも眩しいと思う。

うつむきがちに、息を整えるようにして。
曲間のほんの少しの時間に垣間見えるてんてんさんの真剣さはとても鋭利で、それを美しいと思いながら見ていた。


2.火花を散らしたら

ヘドバン曲の時のてんてんさんの表情が好きで、ヘドバンせずにぼんやりと見てしまう。
煽ったり見下ろしたり、満足そうに口角をあげて微笑んだり。

そしてライブだとこの曲のギターソロがすごいかっこよさだなと毎回思う。
milkさんの多彩なギターの中でも、この曲のソロは特に痺れるものがある。


3.幸甚に存じます

曲に入る前にてんてんさんが「名古屋ー!声出せるよな?!」とか煽ってたのこの曲だったかな。
名古屋でラッコを見るのは私は2回目で、地方で見るラッコ自体まだ新鮮なのだけれど、
いつも人も多いし声も大きいし、名古屋は熱いなあという印象。

この曲あたりで、てんてんさんの体調をひたすら心配していた私の緊張もとけてきたような気がするけれど、
元気じゃーんって安心したというよりは、具合悪そうではないな・・・と思いつつも、
いつものてんてんさんともまた違う熱を帯びているのを感じていた。
音源と違う歌い方をされている箇所も多くて、
たとえばメロディの最後がシャウトになってるとかまるで台詞をつぶやくように変えられたりとかそんな。
その度に新鮮な驚きがあったけれど全部は覚えていられなくてもったいないな。

それとてんてんさん、ラッコ以降オクターブ下げをライブで自然に多用されるようになって、私はそれが好き。
てんてんさんの声が伸びやかでしなやかで。
何より、歌うのやめてしまうことがなくなったなあと思う。歌の世界に入りすぎて途切れることはあるけれど。


4.人間博覧会

<あぁもう優劣付けてって 自分を安売りしてしまった>

この部分がとてもてんてんさんらしくて好きだな。
「安売りして汚れた体も」という、Re:MBHIのWonderlandの歌詞を思い出したりする。

この曲だったかな、1曲目以外でも前半のどこかで、マイクスタンドを少しだけ使っていた曲があった。
1曲通して使われることはてんてんさんの場合ほとんどないと思うけれど、
スタンドごと倒れこむようにして上体を折って叫ぶ姿に滲む悲痛さが好きだった。


5.百足

この曲の静かになる部分、新横浜でも仙台でも同じ箇所ですこーんと歌詞が飛んでいたのでちょっとどきどきしながら見守ってしまっていたのだけれど、
この日の百足は完璧すぎるくらい完璧で目眩がした。

<僕等は百足歩くだけの足 知らない事が正義だといいわけする>
<だって要らないもの押し付けられる様なこの日本で 何を信じ正しい選択すればいいのか 誰に解るって言うのだろう>


膝をついてぺたりと座り込むような姿勢で、泣きそうなほどに悲痛な声で歌いあげるてんてんさんはやはりとても美しくて、とても好きだった。

そういえばこの曲のhigiriさんのドラムでとても好きなパートがあって、ライブで聴けるのを毎回楽しみにしているのに、
この日はてんてんさんに気を取られすぎて気づいたら終わっていて愕然とした。
うー、higiriさん・・・。

ここでMC。

てんてん「ラッコoneman tourシドヴィシャス名古屋公演、セミファイナル。・・・セミファイナル名古屋公演・・・?に、お越しくださいましてありがとうございます。」

セミファイナル、の言い方がしっくりこなかったのか、2回おっしゃったように記憶している。

てんてん「楽しんでますかー?名古屋、昨日はイベント出演もあったんですけど、悔しい部分もあったので・・・今日はその分、ぶつけていきたいと思います。ついてこられますかー?!」

てんてんさんの口から直接「悔しい」という言葉を聞くと堪えるものがあるけれど、その素直さを本当に愛おしいと思った。

客席の怒号のような歓声を聞いて笑顔になるてんてんさん。

てんてん「ありがとう。笑・・・次の曲、気持ち込めて歌います。」


6.雨の怪虫

ラッコの曲の中で2番目に好きな曲。大好きだ。
仄暗い精神性の底を掬うようにして。
傷口をひらいて美しいものを生み出すこの人が好きなんだと、強く思わせてくれる曲。

私の印象ではここ最近のてんてんさんはひたすら「強く」あったから、切なげな曲を歌う時ですらそのメッセージ性の訴え方ゆえか強さを感じる日の方が多かったのだけれど、

この日の雨の怪虫は、久しぶりに、てんてんさんを小さな子供みたいに感じた部分があった。
痛々しくて、泣いてるみたいで、ここにいるよって叫んで。ライブで聴くと音源より切実さが増す。

途中、まだ中盤なのに最後の歌詞、「乾かないならふやけて羽化したい」を歌ってしまっていたと思う。
それすらも間違えたというよりは絞り出されるようにでてきた表現のように感じた。
その部分がこの曲の歌詞の中でももっとも好きだし、思いが集約されていると思う。


7.滅亡のブルース

雨の怪虫のからの滅亡のブルースの流れには号泣するしかなかった。
ラッコの曲の中で一番好き。

てんてんさんがこの曲を歌い続けてくださるなら、私はずっとてんてんさんを好きでいられると思う。
そう思わせてくれたから、とても大切に思っている。

ほとんど目を開けていられなかったので光景の記憶はない。

<あの頃あの瞬間だけを 切り取っては頭蓋骨の内側に貼りつけ 1人眺め迷う>

<死にたいと祈る日々 だって不思議と涙が出なかった 生きる意味必死で探した>
<生きたいと祈る日々に 不思議と涙が溢れたら 壊してくれないか? そう君にしか出来ないと信じてる>

普段より、叫ぶようにして歌われる部分が多くて、胸がひっかかれるようにちりちりと痛んだ。

「君が放棄した世界 僕が壊すよ」という最後の歌詞を、この日は「俺が壊すよ」と歌ってらした。

この曲でそう言い換えているのは私は初めて聴いたけれど、ああ、てんてんさんだなあと思った。
私が好きになったMBHIの頃から、ライブになると「僕」が「俺」になり、
その他にも、言い回し歌い回しを変える人だった。

s普段の一人称になることで、現実のてんてんさんに近くなるようにも思えるし、
それをきっと意図的に選びとられてそう歌われているのだと思う。

ライブでこの曲が聴ける度に、ひとつひとつ重いものを受け取っている気持ちになるけれど、
この日はまた特別な記憶になった。


8.幽囚谷のバッタ

瞬時に泣き止まないといけないじゃん、こんな流れ。ぐすぐすしながらも目を開けた。

この曲はなんというか好きな曲であるけれどそれ以上に、血が滾るような曲。
ラッコというバンドの凄味が詰まっている曲だと思うから。叫びだしたいような走り出したいような気持ちになる。

<captured Locust>

の前あたりの、SANさんとmilkさんの交互のフレーズとか、何もかもかっこよくて愕然とする。


ここで2回目のMC。

てんてん「シドヴィシャスツアーも残すところ、今日とファイナルの新宿ReNYのみで・・・あっという間だったねー。今までだったら、もう終わりなんだ寂しいなーとか思ってたんだけど、今回ずっと楽しくて・・・バンド長くやってるけど、もしかしたら今が一番忙しいかも、くらいに予定が詰まってて。こうやって続いていくんだなあ、と思ったら、うれしいなー、って。」

そんなことをおっしゃりながら、照れたような表情で笑うてんてんさん。

続けていくこと、がもしかしたら一番尊いのかもしれないって私は思ってるから。
届くまで、どうか途切れずにいてほしいな。

てんてん「地方によっては、まじか・・・!っていうところもあったし、沢山来てくれたところもあって・・・今日の名古屋は、みんながあったかいからかな?楽しくできてます。ありがとう」

「まじか!」の言い方が素のてんてんさんだなあと思って印象的だったのでそのまま書いたけど、動員のこと。
私も人少なくてもったいないなあこんなにいいライブだったのにな、と思ったこともなくはないけど、
最初のワンマンツアーより多くなったなあと思っているので、未来には期待しかない。

そして名古屋はとてもお客さんが多かった。名古屋の人なんだろうか。
ライブという空間を全力で楽しんでいる人が多くて、それはとてもラッコというバンドの水に合っているのだと思う。
いいなあと思いながら後ろから見ていた。

てんてん「えっと、明日10時に発表があります!・・・こういうのってだいたい『今日』だよね(笑) 色々あって明日なんだって。良い発表だよ。どっちの10時かって?んーメモした時に22時って書いてるから夜の方だと思う!9時半くらいからずっと携帯持って準備してて!すげーもやもやする発表だと思う!」

もやもや?

てんてん「違う、わくわくする発表!!」

どうしたらそこ間違えるのよ、と思ったけど、もしかしたら意図的にもやもやとおっしゃたのかもしれない、
と実際の発表(対バン相手が未発表のツーマンライブシリーズ)を見て思ったのだった・・・。

てんてん「言いたいなー・・・言いたい。言いたい!!」

Ivyさんがツカツカとてんてんさんに歩み寄り、手のひらでてんてんさんの口を塞ぐ。
両手をばたばたしながら笑顔で抵抗するてんてんさん。仲良しだなあ。
解放されたあとに、ぷはー!という感じで息をして、えへへと笑うお顔も少年のようでかわいかった。

てんてん「『言いたい言いたい』ってさ、RGみたいじゃない?(笑)」

あるある言いたい、のネタのことか。あの人ベース上手いんですよね。

てんてん「早いもので、残り4曲です。4曲しかねえんだよ!!出し切っていけるか?ぶつけてこいよ!!

煽りのコールアンドレスポンスからの終盤。

常ながらてんてんさんが残り何曲です、と宣言されてからの加速度的に熱を帯びる感じ、ラッコだなあラッコのライブだなあと思う。
そして記憶がないのでこのへんはまとめてしまうけれど、
後ろから眺めるモッシュもサークルモッシュも逆ダイも、見たことがないくらい勢いがあったので、この日のフロアは本当に熱かったなと思う。

液体はいつも通り全員がかっこよくてかっこよくて歌詞にぞくぞくして殺意を覚えて、
ほろ苦ィ。はSANさんがギターソロでワウ使わないバージョンだったので、ですよねーと思いながらもしゅんとした。

9.液体
10.ほろ苦ィ。
11.Googly eyes
12.終焉詐欺

本編ここまで。

encore

アンコールに応えて最初に登場されたのは、milkさん。白いTシャツに着替えてらしたと思う。

しばしmilkさんソロタイム。
ハイフレットを弾き倒すような速弾きとか、ビブラートを多用するようなエモーショナルなフレーズを披露されては、ぴたっと止めて、客席に向けてウインクをなさる。

milkさんってこんなお茶目なこともなさる人なんだ・・・!と、とにかく新鮮な驚きがあった。

何より、milkさんのギターの音は1音1音がとても綺麗で、心躍るようだった。
途中で何か有名な曲のリフを弾かれていた気がするのだけれど、忘れてしまったなあ。

そしてほかのメンバーさん達も登場されて、てんてんさんが口を開く。

てんてん「アンコールありがとうございます。アンコールなんだけど、ラッコでもなくV系でもない曲をカバーします、名古屋でどうしてもやりたかった曲で・・・俺に興味ない奴はなんだよって思うかもしれないけど。・・・いや、ラッコに来てるんだからそんなことないか。俺に興味あるよな?!」

俺に興味あるよな?って新横浜かどこかでも聞いた台詞だ。まったくもってかわいい。

てんてん「知らない人もいるかもしれないけど、好きにしてくれたらいいし、ステップ踏んでたら大丈夫だから!(笑)」

と、軽くツーステップのような動きをするてんてんさん。

てんてん「今日のBGM全部、名古屋バンドなの気づいた?一番好きな、名古屋バンドのカバーをします。『おもちゃのピストル』」

タイトルコールの瞬間、口の中で小さく悲鳴をあげてしまった。
やっぱり、あの曲なんだ。


1.おもちゃのピストル(cover:ゼリ→)

今はLAID BACK OCEANで活躍されているYAFUMIさんの以前のバンド、ゼリ→。
私は詳しくなくて、てんてんさんが尊敬するボーカリストの方としてお名前を知った。
ラッコ名古屋ワンマンの前日に、ちょうどLBOワンマンに参加していた私には、タイムリーすぎる選曲だった。
演奏中は興奮しすぎてまったく思いつかなかったけど、
YAFUMIさんがやってらしたように、手の指をピストルの形にして掲げたらよかったな。
せっかく好きなように見ていいとおっしゃってくれたのだから。

それにしても、てんてんさんがどうやってお願いしたのかはわからないけれど、
メンバーの皆さんも優しいなあと思った。ワンマンツアーの忙しい中、この名古屋1箇所のためだけにカバー曲の準備までしてくださって・・・
(そしてそのお話は、ライブ後のインストアイベントで少し聞けた)

てんてんさん、本当にうれしそうだった。

歌い終わると、はにかむように笑いながらお話される。

てんてん「ありがとー・・・(笑) アンコール、ラッコ以外の曲で終わるっていうのもなんだから、最後にラッコの曲やります。『偽物語』」


2.偽物語

セミファイナルのオールラストを、こうやって静かな曲で締めくくるんだな、と思うと、
特別な思い入れがあるように感じた。
静かな曲と言っても、ひりつくような痛みとともに熱さを伴う曲だと思う。

<見えない拳銃を誰もが撃ち続け きっと其れに夢中になり 僕等撃たれ続けていた>

そう、そして「おもちゃのピストル」からの、「偽物語」なんだなあって。
偽物語にも「見えない拳銃」という単語が登場する。

意味合いは異なるけれど、感情の動きというか衝動というかを、銃に見立てているところは共通している。

<好きな歌も好きな人も居なくなった 成る程そうか こんな風に奪われてく色 モノクロに飲マレテユク>

<葬儀での際は 君の涙を見たくないから この眼鏡をかけてくれないか 溺れるまで泳がせて>

偽物語の歌詞は聴く度に考え込んでしまうし、てんてんさんの感情の篭り方も凄まじいものがあるので、
わけもわからず泣いてしまうことも、突き刺さって泣いてしまうこともある。
その中でも特に上にあげたあたりの歌詞は、鈍い痛みを伴うなあと思って聴いている。

過去の後悔と、未来=葬儀のことを紡ぎあげるような歌詞は切なくもどこか不器用で、
てんてんさんという人の歩いてきた道が見えるようだ。
傷だらけになりながら突き進んでは、純粋さゆえに自分自身にも絶望しながら、一人歩む、修羅の道を。

そんな思考が波のように押し寄せるから、ライブでこの曲を聴くたびに、私はさめざめと泣いては記憶をなくしているのだった。


最後の曲が終わり。楽器隊より一足先に足早に舞台袖にはけていくてんてんさんが、
去り際に一瞬、客席を一瞥して手を伸ばしていらしたように思う。

その視線になんだかきゅっとなった。
うまく言葉にできないけれど、きっとてんてんさんにとって、この日のライブは良いものだったに違いない、と思った。


私は開演前までてんてんさんの体調が心底心配だったし、実際てんてんさんは病み上がりのような状態だったと思う。
それを感じさせないライブだったかというとそうでもないのかもしれない。

少なくとも普段どおりではなかった。闘志に燃えて噛み付くような、パンキッシュなてんてんさんだった。

終演後にふっとそんなことを思って、このパンクなツアータイトルにぴったりじゃん、と思って一人で笑った。

「シドヴィシャス」。早逝の伝説。

てんてんさんが憧れているのはどちらかといえばカート・コバーンだろうけれど、
MBHIの頃に雑誌の対談で「平成のシド・ヴィシャス」と呼称されていたてんてんさんに、ぴったりなツアータイトルだ。

生き急ぐようにして命を削っては、儚げに輝いているような、てんてんさんに。

でも私は若くして死んで伝説になるよりも、生きて年齢を重ね続けて、歌い続けてほしいとずっと思っている。

これからのご年齢でしか出せない味も出てくると思う。
だから私はこの先5年くらいで、てんてんさんがどうやって円熟しながら研ぎ澄まされていかれるのか、楽しみにしているんだ。

ライブ後のてんてんさんのツイート。

ああそうか。「好きなモノがまだ失われていない」。そうなんだ。

偽物語で、<好きな歌も好きな人も居なくなった 成る程そうか>
と喪失感を歌われていたてんてんさんが、まだ、失われていない好きなモノを、ご自身で選びとって、歌われたんだなって。
あらためて思った。

その光景を、見届けられてよかったです。

動画もあった。


冒頭に宣言したから許されると思って、全体的にポエムになってしまったけど、ライブの話はここまで。
読んでくださった人がもしいらしたらありがとうございます。
スクロールがんばったよ記念に拍手ボタン押してもらえたらうれしいです。
拍手数くらいでしか閲覧数を把握していないので。

私もてんてんさん好きだよって人、好きになったよって人がいらしたらうれしい。とても。
私は自分がとても気持ちの悪いファンだという自覚があるから、自分から他の方に話しかけないように気をつけているけれど、
話しかけていただけるのはSNSでもライブ会場でもうれしいです。
いつも挙動不審で申し訳ない。

続きに少し、当日のインストアのこととか書きます。
続きを読む
【2017/05/11 23:00】 | ラッコ | トラックバック(0) | コメント(2)
2017-05-01 ラッコ 仙台spaceZero
シドヴィシャスツアー後半戦。

ファイナルの新宿ReNYを除けば、地方は仙台と名古屋を残すのみというところで。
てんてんさんの地元である仙台のワンマンは、なんとかして参加したいと思っていた。

私はてんてんさんを仙台で見るのは2回目だった。
1回目は、MBHI最後の仙台ワンマン。
今回も平日ゆえに色々と厳しいところもあったのだけど、見届けられて本当によかった。

ステージの上のてんてんさんは、私にとってはいつだって世界一かっこよくて、唯一無二のロックスターで。
それでも同じステージは二度とないんだなって、そんな当たり前のことを毎度痛感させられる。

それは対象がてんてんさんでなくても、どなたであっても変わりはないんだけれど、
てんてんさんはなんというか、奇跡みたいなパフォーマンスをされてしまう方だからそれが顕著で。

だから目を離したくないと思ってしまう。

そして私がある意味、記憶の中の点々さんの幻影を求めてしまっていたのも事実だ。

「あの日見た奇跡みたいな」「生涯忘れられない」
この世のものではないように触れ難くて、孤独で、美しいてんてんさんを。

そうやって型にはめて愛そうとしては、噛み合わなさに苦しくなったり、自分の残酷さに気づいて血の気が引いたりを繰り返して、
今は比較的ニュートラルな状態で、「ラッコのてんてんさん」を受け入れられるようになってきた。
最初は言い聞かせるのがやっとだったけれど。

なんというか、てんてんさんご自身の変化も進化も少しずつ言語化できるレベルで感じられるようになったので、
それを文脈に落とし込んで私が理解しようとし始めた、というのが自分にとっては大きい。
本当に素直なファンじゃなくて申し訳ないと思っている。

あくまで私の受け取り方の変遷であって、てんてんさんご自身をよく知る人からすればピンとこないことばかりだろうけれど、
今の感覚を書き留めておきたいので文字にしておきます。


「傷口を開くようにして内面をさらけ出して、孤独の底で泣いているような切なさで歌う姿」
それこそが私が点々さんにもっとも惹かれてしまう理由だった。子供みたいな純粋さで。
時折、周りにこんなに人がいるのに、世界に一人ぼっちみたいにして歌う点々さんが好きだった。
誰も見えていないみたいに、小さな子供みたいに俯いて、泣きそうな声で歌う点々さんが。


ラッコのてんてんさんは、ご自身の表現を突き詰めようという姿勢はそのままに、
自分を信じて付いてきているファンへの真摯さと、
さらに一歩進んで、見ている人間に伝えようと、届けようとする強さをより強く感じるようになった。

わかる人にだけ、伝わる人にだけ伝わればいい、というのではなくて
受け取り側の感性に任せながらも、力強く手を引こうとする意思を感じるようになった。

オーディエンスがライブという非日常に求めている、日常をぶち壊すためのエネルギーのようなもの。
会場の熱を受け取って、昇華しようとしてくださっているのを、ひしひしと感じるようになった。

ある意味それもジーザスクライスト・スーパースター的であるかもしれない。
『私達のために犠牲になって、十字架に磔になって、美しいものを見せてください。』
そんな残酷な崇拝。

「Camaro69’」の歌詞にあるとおり、

<余ってたらあげるよ この命削ることくらいなんてことない>

それがてんてんさんなのかもしれない。

私はてんてんさんに、ご自身をすり減らして、人間離れして尊い、極限の表現を見せてくださることを求めてしまっているのではないかと考えては怖かったけれど、
その身を削るような表現が、今までの怖々と見守るものから、力強く支えてくれるものに変わりつつある気がする。

てんてんさんは変わりつつあると思う。少なくとも私はそう思っている。
遠回りをしつつ次のステージにのぼられたような印象がある。

ラッコのてんてんさんとして、届くまで続けてほしい。
そして私も目を見開いて、てんてんさんの変化についていきたい、と静かに決意した。

受け取り側の問題であることはよくわかっているので変わったのはてんてんさんでなく自分自身なのかもしれないけれど。
なんにせよ行間を読みすぎなのは私の病的なところだ。


前置きはここまで。不確かな記憶ですが忘れたくないと思ったことを書き留めていきます。

<2017-05-01 ラッコ oneman TOUR 2017 『シドヴィシャス』仙台spaceZero>


本編は公式のセットリストより1曲多くて、追加で2回目のほろ苦ィ。を演奏してくださった。

開演前と終演後の会場SEはてんてんさんセレクトということで、私は1曲もわからなかったのだけど、
Shazam(アプリ)で調べた結果、「Flood Of CircleのBlues Man」「the band apartの@シークレット・トラック@」「The Band ApartのFool Proof」などといったラインナップだった模様。

初めて訪れたライブハウスだったけれど、コンパクトな構造のわりにステージが高さがあって、後方からも見やすかった。
ドラム台もあって、higiriさんもよく見えた。

てんてんさんのこのツイートがあったので、どんな風にライブが始まるのかは戦々恐々と楽しみにしていて。


開演定刻から少し過ぎた頃、BGMのボリュームが上がる。普段登場SEで使っている曲ではなかったので、その時点で何か違うなという印象はあったものの、
ステージの幕が開くと、暗がりの中、メンバーさんがすでにスタンバイされていた。
いわゆる板付という状態だ。

確かにこれはいつもとは勝手が違う。普段ならお一人ずつ登場されながら客席を煽ったりされるけれど、
普段を動とすればこの日はまさに静だった。
てんてんさんはいつもはすぐ脱いでしまうジャージ上着のジップを首元まで閉めて、マイクスタンドに手をかけている。
雰囲気の違いにどきどきしていると1曲目が始まった。


1.雨の怪虫

1曲目から、この曲なんだ。鳥肌が立つようだった。
てんてんさんの吐き出すような痛切な歌声。

静かめな曲だけれど、バラードとくくってしまうには、内に秘めたどうしようもなくどろどろしたものにふさわしくない気がして躊躇いがあるような、ひたすらに聴き入ってしまうような曲。

しんと静まり返った空間で、息をひそめるようにしてじっと、てんてんさんの声に耳をすませる。
1曲目に配置されたからこそ、そんな聴き入り方ができたと思う。

歌詞の内容は「ひきこもりの芋虫の歌」だ。
てんてんさんご自身が音楽活動をできずにいた時期も投影された内容だと聞く。
私はてんてんさんの内省的な歌詞世界がとても好きなので、この曲はラッコの曲の中で2番目に好きで。
うずくまり膝を抱えて外界を遮断しながらも、いつか蝶になる日を願う芋虫。

<優しくなりたい 乾かないなら ふやけて羽化したい>

この最後のフレーズを歌う時のてんてんさんはいつも泣いているように痛々しくて。
てんてんさんが放つ感情をできる限り受け止めたいなって、歌詞の一節一節を、噛みしめるようにして聴いていた。
そんなに演奏頻度は高くない曲だから、毎回、全身で受け止めようと必死だ。

てんてんさんの歌を引き立たせるように、演奏は意図的に目立たないようにされているようにも感じるのだけれど、
ベースラインの際立つ感じとか、ギターのアルペジオとか、惹きつけられるポイントも沢山ある曲だと思う

本当に、この曲が好きすぎて1曲目でもはや気持ちがクライマックスになってしまった。


2.偽物語

続いて始まったのがこの曲だったので、確かにこれはてんてんさんらしい「裏切り」なのかもしれないと思った。

ライブの導入部で、激しい曲でも走り回る曲でもなく、ひたすらに聴かせる曲を選ばれるということ。
歌を、曲をストレートに聴かせたい、聴き入らせたいというお考えだったのかもしれないし、
ラッコの曲には、てんてんさんの歌には、そのポテンシャルが充分にあると思う。
派手なパフォーマンスも魅力的だけれど、削ぎ落としてもなお、光るものがある。

偽物語もリリース時のインタビューなどでは過去の自分の経験を遠回しに歌っているというお話をされていたので、
聴く度に胸が痛くなる曲だ。
私がてんてんさんという人物に抱いているいくつかのイメージや憧憬が輪郭を持ってあらわれているようでもあるから。

<騙してるつもりが騙される側になり 本物にいつか成れると信じた>

<遺書として残したなら・・多少は信じて貰えるのかな 沢山の人を裏切ってしまった、これは最後の泣き言>

てんてんさんは誠実な人だと思う。自分の理想に対しても、自分に憧れているファンに対しても。

理想像との乖離が耐えられずに結果を急ぐようなところがあるのではとないかと思っている。
そして約束を守りたがる人で。
子供みたいな純粋さで未来の話をするけれど、その言葉が矛盾したり遂行できなかった時に必要以上にというか常人とは違う傷つき方をされているように、見える。

そんなことが脳内を駆け巡って、1曲目、2曲目と本当に涙が止まらなかった。
ちゃんと目を開けててんてんさんの表現を受け止めたいという思いと、ひたすらに泣いていたい気持ちで感情がぐちゃぐちゃになったけれど、
もうこの2曲だけで、私は今日ここに来たことに、この場所に存在できたことに意味があったと思った。

ライブの感想から遠くなってごめんなさい、自分の感情の動きとして記録しておきたかった。


3.色彩皆無

曲に入る前だったろうか、てんてんさんがジャージ上着を脱ぎ捨てるのが見えた。
イントロ中に客席に向き直った視線の鋭さが2曲目までとはがらりと変わっていて、あ、モードが切り替わったんだな。なんて思った。

私の方はというと感情の切り替えができていなかったので心ここに在らずだったけれど、
てんてんさんが支配する空間の熱が一気に上がるのは肌で感じて、そのことにまた感極まったのを覚えている。

オルガンっぽいフレーズのあとのギターはmilkさんのパートなのだけど、穏やかな中にもセンスを感じる音で好きだなとあらためて思った。
milkさんは私の中ではまだまだ「爪を隠している鷹」属性だ。
すごく、てんてんさんの声を活かすことを大切にしてくださっているギタリストさんだと思う。
milkさんのギター好きだから、今後さらにそのテクニカルさを見せつけるようなプレイも見たいと思っている。

この日はてんてんさんが喉が痛くて調子がよくないと聞いていたので心配していたのだけど、
激しい曲でも声量が衰えることなく、むしろいきいきとされているように見えた。

高音部のパートを時折オクターブ下げをされていたけれど、それは最近多用されているというか自然に切り替えられている印象。
以前なら歌えなくなって諦めてしまうこともたまにあったけれど、それが本当になくなったなあと思っている。


4.ほろ苦ィ。

言い回しを正確に覚えていないけれど、曲に入る前にてんてんさんが「場所関係なく暴れられますか?!」というような煽りをされていたと思う。なのでGoogly eyesかほろ苦ィ。なんだろうな、と思っていた。

この曲でSANさんがワウペダル踏むのが好きで好きで仕方ないんだけど、
イントロとAメロではいつも踏んでらっしゃるものの、ギターソロでは最近はセンターで弾かれることが多いのでワウは使わないことが多くて。

仙台で久しぶりにワウ踏みながらソロ弾かれているのを拝見できて、非常に高まった・・・。良かった・・・。
ちなみにこの日2回ほろ苦ィ。あったけれど、ソロでワウ使ってらしたのは1回目だけだったので、やっぱり貴重なものを見た、という気持ち。

SANさんのワウペダルはcrybabyのはず、変わってなければ。(始動間も無くの頃インストアでうかがった)
ワウが好き・・・もう意味わからんくらい好きなのでもっと使用される曲増えますように・・・。

あとは横モッシュよりくるくるモッシュが好きなので、この曲の時は人がいない後方でひたすらくるくるできて楽しかった。

てんてんさんがマイクのコードを掴んでぐるぐる回してはマイクを空中でキャッチするのを、てんてんさんらしいなあって眩しいような気持ちで見ていた。

ここでMC。
お話された順番などはあまり覚えていないので適当です。

てんてん「こんばんはー。今日は俺の地元の仙台だってことで、限りなくオナニーな始まり方をしてみました」

自己満足では終わらないものがあったと思います。

てんてん「ツアーファイナルの新宿ReNYまであと・・・(Ivyさんに)俺の頬になんて描いてある?『2』ね。残すところ2回です。これ1つずつ減っていくんで」

てんてん「風邪か花粉かわかんないけど鼻水がすごくて・・・(higiriさんに)そこの鼻セレブ取って。」

ドラムセットの後ろに置いてあったらしいティッシュをてんてんさんに渡してあげるhigiriさん。
鼻をかんで、ティッシュを後方に放り投げるてんてんさん。

てんてん「仙台の花粉って強いの?仙台の空気大好きだから、俺が仙台の花粉全部吸って帰るから!!」

てんてん「ライブ前にラメさんがこれ飲んで!病院の薬だから!ってくれて、ライブ前だけど大丈夫かなって思った(笑)」

てんてん「くらくらしてるけど、そんな時だからこそ出せるものもあると思うから。撒き散らかしていけるか?!・・・違うな、撒き散らかすの俺だわ。受け止めていけるか?!」


5.数の原理

会場限定発売のシングル曲。
鼓笛隊みたいな独特な導入部が印象的な曲で、ラッコの一筋縄ではいかない雰囲気をよくあらわしている曲だと思う。
いろんな要素があって(グロウルもあるしサビはとてもメロディアス、展開も独特に感じる)、
SANさんは打ち込みのプログラミングもすごく長けていらっしゃるんだなと感じて、聴くたびに感嘆するポイントが増える。

ライブで聴くのは私はこの日が2回目で、とても楽しみにしていた。

<そろそろ地上にでます 逢いたくて遭いたくて 鳴き声をこの世に響かせたい>

<好きな事やりつづけ死ねるなら短命でいいさ>

またてんてんさんの言葉で脳髄をぶん殴られて、てんてんさんとは別の意味でくらくらした。
てんてんさん、歌詞を大切にされていると思うし、事象に対して研究もされて言葉を選ばれているんだなとインタビューを読むと感じるんだけれど、やはり直感の人であるという印象が一番強くて。

そして何より、伝えたいこと歌いたいことの根幹にあるものがずっと変わらない。私はそう受け取っている。

「歌いたい、死ぬまでステージに立ち続けたい」

ということ。バンドが変わっても歌う曲が変わっても。てんてんさんはずっとそうやって歌ってきたんだって。
何度も痛感させられる。
そんなことを考えていたら、疾走感のある激しめの曲調のこの曲を聴きながら、また涙があふれた。
てんてんさんの歌声はいつだって私の感情をこじあけにくる。制御できない。


6.液体

ラッコの曲の中で、一番のライブチューンだと思っている。
Ivyさんのベースソロからの始まりでぞくぞくしていたら、てんてんさんが上手側のスピーカーにつかまるようにして客席側に乗り出して、冒頭のフレーズを叫ぶ。

てんてん「『今 流行りの デトックス!!』」

2回目のサビに入る前の「私光るわ」の後、higiriさんがかっこよすぎるポイントがあるので注目してほしい・・・
好きすぎる。そこだけではなくずっと、各メンバーさんのかっこよさの応酬すぎてくらくらする。
この日のギターソロ回しもとてもとてもよかった。
milkさんもSANさんもお二人ともすごく巧い人なのでさらっと涼しい顔で演奏されていることも多いのだけど、この曲のソロの時は若干バトル風味な勢いがあってそれが好き。

「こんな歌嫌い」の歌詞で静かになるところで、

てんてん「ここ、座ってみる?」

と全員座らせる。私はこの曲で座るの初めてだったのだけど、たぶん実際初めてやったような初々しさだった。
メンバーさんの中ではSANさんがブーツのせいか座りづらそうにして時間がかかる。

てんてん「遅いよー!(笑)・・・えーとこのあとどうしよ。一斉に立つよ?」

SANさんが今度は立つために体勢を整えていると、てんてんさんが、あ、座るのも立つのも大変なんだねみたいな反応をなさっていた気がする。

曲調の激しさと演奏のかっこよさに、ライブではずっと頭に血がのぼるような気持ちで聴いてしまうのだけど、
歌詞の世界観もてんてんさんらしさが炸裂しすぎていて呼吸困難になる。
端的にはリストカットの曲なのだけど、

<泣かぬ蛍が身を焦がす 飛べずに我慢した末路赤く>

とかぞっとするような言語感覚だと思うし、

<裂け目いっぱい君の腕 キズモノになった君を僕に頂戴>

に至ってはぶん殴りたくなりました。(ぶん殴りません。)

リリース前にこの曲について「傷物になっても俺がもらってやるから心配すんなって曲」と語ってらして、
もうなんというか憤死しそうになったし死ぬほど好きだと思ったのでずっと忘れられない。
無責任なこと言ってんじゃねえよ!という気持ちと、そういうところがめちゃくちゃ好き!という気持ち。

あと羨ましい。私は精神が強靭なメンヘラだったので刃物に頼ることができないタイプの弱さをずっと抱えていたから。
てんてんさんが救いたいと思うようなタイプのファンには一生なれないんだなと自覚した曲でもある。
そんな浅い話じゃないのはわかっているけれど。という、闇が深い話でした。死にたい。

そんなことは横に置いておいても、本当にライブ映えする曲なのでライブで聴いてほしい。ぜひ。


7.百足

この曲も楽器隊の底力を感じる楽曲なのでぜひライブで聴いてほしい。鳥肌立つ。ライブ中に何度ぞくっとしてるかわからないけど、本当に凄いから。
冒頭のフラメンコギターっぽいフレーズをライブでは普通のエレキギターで再現しているのも好きだし、
Aメロあとのドラム、歌詞でいうと「百足の虫は死してたおれない」のあとのフレーズとか、私がhigiriさん本命ならそこで死ぬんじゃないかと思うほどかっこいい。

そしてこの曲の時のてんてんさんは前半でいつものめり込むように歌われるなあと思う。
途中の静かになるところの、「だって要らないもの押し付けられる様なこの日本で」のあたりで歌詞が飛んでしまうのを2回連続で見たので余計に、それまでの勢いと憑依で歌っているものが途切れるのがこのあたりなのかもしれないなあなんて邪推をしながら見ているかわいげのないファンです。

新横浜で歌詞を飛ばした時は、歌詞がすっと出て来ないことにご自分でびっくりしたみたいなきょとんとした顔をされてらしてそれが珍しいなと思ったのだけど、
仙台では普通に焦りが見えて、「あー・・・くそっ!」なんて言葉が聞こえたので、薬でくらくらしてらっしゃるのがこういうところに少し出ているのかなと思ったりして。てんてんさんがんばって・・・と脳内でそっと祈った。

正確かどうか自信はないのだけど、この曲に入る前に確か(MCとはまた別のタイミングで、というおぼろげな記憶がある)こんなことを。

てんてんさん「あらためまして・・・ラッコoneman tourシドヴィシャス仙台公演、お越しくださいましてありがとうございます。」

てんてん「こんな湿っぽいところにわざわざ来てるんだからさ。ここで暴れないでいつ暴れるんだよ!!暴れていけますか?」


8.終焉詐欺

新横浜の感想でも同じこと書いたけど、私は眼鏡屋さんの曲をまだ心から愛せていないのでどこか温度差のある聴き方をしてしまうのだけど、
ライブチューンだと思うしてんてんさんがとても映える曲だと思う。そしてV系のイベントでもきっとすごくすんなり受け入れられそうな気がする。
なのでイベントでの登場頻度が高い曲な印象。横モッシュあって折りたたみあって拳もヘドバンもできる、みたいな。

あとギターソロかっこいいなあ・・・。この曲に限らないけれど、もうソロの度に全員に咲きたくなってかなり節操がない感じなので、後ろで見ているのが自由でいいなと思ったりする。てんてんさん以外には全員に咲いてる。

そしてこれは強烈に萌えた話なので執拗に細かく書くけど、アウトロ中にてんてんさんがマイクをぐるぐる振り回していたらIvyさんにぶつけてしまって。
ゴツっと音がして客席からも悲鳴があがる。てんてんさんがめずらしく慌てた様子でIvyさんの頭をなでなでする。
Ivyさんはわざとらしくしかめっ面のような笑顔をしててんてんさんを「もー!」って見てて、
てんてんさんはごめんねごめんね、とでもいうように笑顔でIvyさんを抱き寄せて、頭をぽんぽんしてらした。

タイミング的に次がMCだったのでそういう流れで決まっていたのだろうけど、
てんてんさんとIvyさんがぎゅーっとハグしているところで照明が落ちて暗転してしまって、コントなの?みたいになってしまっていたのもまたかわいかった。
死ぬ、ていうか殺す気か。
ライブ会場だから耐えたけど自宅で同じ光景見たら(物理的にありえないから安心しろ)卒倒してると思う・・・。

ここで2回目のMC。

てんてん「あらためまして、今日は来てくれてありがとうございまーす。楽しんでますかー?俺は嘘偽りなく楽しいでーす!」

満面の笑みで叫ぶように言い放つてんてんさんを見て泣きそうになった。
てんてんさん、ライブが楽しいってよくおっしゃるようになったと思う。私の主観だけど。

私はここ3年間のてんてんさんしか知らないから浅はかなことを言っているとは思うし、
きっと昔から楽しい時は楽しいとおっしゃる人だったのだと思うけれど、
楽しさよりも、自分らしい表現ができたかどうか、とか、客席を動かすことができたかどうか、を気にしてしまうことも多かったように思うから。
焦りや怒りが顔に出てしまうことも度々感じていて、そのことに私はびくびくしたり心配したり、怒ってしまったりしていた。
ラッコになってからは、私はいつもてんてんさん楽しそうだなって思っている。ワンマンや主催を中心に観ているせいもあるかもしれないけれど。
始動当初の、メンバーさんの動きなどに対して手探りな感じはほぼなくなって、バンドとしての一体感が増していくとともに、てんてんさんはさらに自由に羽根を伸ばしているように見える。

勝手な願望を言うけれど、歌うことをお仕事だとも苦痛だとも思っていただきたくないなと思ってしまうし、
初めててんてんさんを、ラッコを見た人の心には何かしらの爪痕を残してほしい。
てんてんさんは歌うために生まれてきたような人だと思っているから。届いてほしい。
言ってること無茶苦茶だなあ。われながら。


てんてん「今日は俺の地元仙台ってことで、友達も2人来てて。〜と〜!後ろまで見えてるからな!!」

普通にご友人の本名をお呼びになるてんてんさん。

それから、少し動員の話に触れたあとで、真面目な表情で

てんてん「俺らのために1日使ってくれて、ここを選んでくれて、本当にありがとうございます。」

てんてんさん・・・。
「この場所」を選んで来ているんだということ、ステージの上に立っている方がわかっていてくださることがとても尊いし、胸が痛くなるような気持ちになる。

ステージの上の人達にとってはライブは生き様で、観客の私達にとっては端的には趣味で、でも生き方まで左右されることで。
付いていくという決意をもってここにいるということ。
生きることは選ぶこと、と常々思いながら生きている私には刺さるものがあった。
「選んでくれてありがとう。」これは私が好きな作品に出てくる台詞。

てんてん「5月20日は新宿ReNYでツアーファイナルで、大きい所でやるんですけど、その日はきっと見違えるような俺が・・・いや、見違えるようなラッコが見せられると思います。遊びに来て下さい。」

てんてんさん、告知ごとが苦手なイメージがあったんだけど(私てんてんさんに対していちいちひどすぎない?)、
ReNYのことはライブでもインストアでも必ず必ず丁寧に真剣な表情でお話されるし、
それも押し付けがましくなくて、今日が楽しかったならファイナルも来てほしいな、というニュアンスでそれでも真摯で。
聞くたびになんだか感動して涙ぐんでいる。お前はてんてんさんのなんなんだよお母さんかよ。おこがましいよ。

そして、もう後半戦で残り4曲です、と説明されてから

てんてん「次の曲は、今の時代だからこそ必要な曲だと思います。・・・心込めて歌います。『人間博覧会』」


9.人間博覧会

ああそうだ、どこかのタイミングでこの曲の歌詞にかけて、
「悲しいニュースとか聞きたくないような君の噂話とかばかり聞こえてくる世の中だけど、今日この場所では全部ぶつけてきてほしい」
というようなことをおっしゃっていた。でもこの曲の前ではなかったと思う。

SNS社会、ネット社会を皮肉りつつ、上手くやっていきたいという願望も少し含まれている曲、ということらしいけれど、
てんてんさんらしい向き合い方と傷つき方があらわれているようで、胸が締め付けられるような思いになる歌詞だ。

<毎日が人間博覧会 競うように 虚像と知りながら 踊らされる君は>

<生涯かけて探す筈の自分らしさに 値段はつかない 君は君らしくあるがままでいいのに>

ひりひりするなあ。
私はてんてんさんの歌詞にあまり共感は持っていなくて、きっと寂しさの質が似ていなさすぎるんだろうと思ったりする。
だからいつかは共感をもって泣けるようになりたいなと思う。
今はただ、その純粋さや視点の独特な鋭さに泣いてしまうことが多い。

それと、「値段はつかない」からのあたりだと思うけど、音源とライブでてんてんさんの歌うメロディが違う部分があると思う。
コーラスとして入りそうな何音か上のラインに聴こえる。


10.幽囚谷のバッタ

語彙が少ないのでこの曲の魅力を上手く言えなくてもどかしいけど、この曲やばいくらいかっこいいと思う。
milkさんは一風変わった曲というか印象に残る曲を作られることにとても長けている方なんだなというのが
2ヶ月連続リリースの音源を聴いてみての感想なんだけれど、この曲はとにかく一度通して聴いてみてほしい。

映像も滅法かっこいいし凝っている。
てんてんさんがMVで見せる、指先の動きひとつまで神が宿るようなところが本当に好き。
首の角度とか振り向く速度とか。何もかもがこれが答えでしかない、と思ってしまうような勘の良さがある。

歌詞も韻を踏んでいたりダブルミーニングだったり膝を打つようなポイントがたくさんあるので、
ぜひ歌詞カードを読みながら聴いていただきたい。読みにくいけど、歌詞カード。

<僕等胸に着いたシミがとれないでいるよ 悲シミ 苦シミ 拭えない>

この部分とか最高に好きで最初に気づいた時は震えた。

てんてんさんは、というか基本的にハッピーなことばかり歌っている人以外はそうなのかもしれないけど、
もがき苦しむようなことを歌詞として吐き出して昇華していることが多いから、読み解こうとすれば辛くもなるけれど、
この曲に描かれるような、野心というか負けの味を知っていて、それでもなお飛び越えようとする、強さというよりは情念のようなものは、ずしんとした鈍い衝撃を受けるところがあったなって。

<誰かを蹴り落としても飛び越えたいと誓った そんなカルマがどこまでも君を追いかけてくる>

であり、

<誰もが幽囚谷の住人 飛び越える足を持つのならさぁ蹴り上げて>

であり。なんとも覚悟を感じるような内容だと思う。
はいライブ感想より逸れすぎている。病的に長文書くタイプの中二病なので文字化し始めると止まらないから駄目。
もう誰かラッコの曲の世界観語るナイトしよう、私ひたすら泣く役ね。。。(会話が成立しないのでやりません)

ライブのことに話を戻すと、この曲のギターが超絶かっこいいのでSANさんにもmilkさんにも注目してほしい。
なんだこのかっこいい展開は・・・ってなる。


11.火花を散らしたら

これもライブチューンだなあ。音源で聴くよりライブが数倍かっこいいと思っている。
最初は振り付け(というほどでもない)が曲に合ってない気がしてなんかのりきれなかったけど。
左右に腕あげるのとか手バンとかそういうの。
対バンライブではみんな一緒にやってくれそうな感じなのでよいのかもしれない。

眼鏡屋さんの収録曲はやはりライブ向けというか、定番になるように想定して作られているのかもしれないなあと思うなどした。
Ivyさんがなにかとてもかっこよかった気がする。(いつもかっこいいです)


12.Googly eyes

走ったり戻ったり走ったり忙しいのであまり記憶がないよ。
走ってるときにステージ際まで行った感想としては、ここステージ高すぎて最前列の人はほぼ見上げている状態なのでは・・・でした。
でもなんだか楽しかった。意味がわからなくなるくらい楽しくて、わー!ってなってた。

曲終わり、まだ残響が残る中だったろうか、てんてんさんが口を開く。

てんてん「今日はアンコールやらないつもりだから、この曲で終わりなんだけどさ。終われねえよなあ?!」

追加してくれるのかな。1曲でも多く聴きたいしアンコールも絶対呼び戻すからなの気持ちでいると、

てんてん「隣の奴と手繋げ!!」

ということは。あの曲をもう一度聴けるんですね。


13.ほろ苦ィ。

手繋ぎヘドバン始まりバージョン、私は久々に体験した気がする・・・。
いつもヘドバン苦手なのでさぼってるんだけど、これだとしないわけにいかないから辛みある。
でも好きな曲だからもう一度聴けてうれしかった。
そしてSANさんのギターソロはワウ踏まないパターンだった、ですよねそっちが今やスタンダードですよね。
だからこそ1回目のほろ苦ィ。では貴重なものが見られたのかもしれない、とまた胸を熱くするなどしていた。

そういえば途中から私あまりてんてんさんの話してないね。歌詞の話ばかりだね。
てんてんさんのこと見てるよちゃんと見てたよ。
てんてんさん、くらくらしてるとMCでお話されていたけど、不調は感じさせることなく、
むしろいつも以上に噛み付くように前のめりで歌ってらして、胸に迫るものがあった。

曲の最後にてんてんさんが、

てんてん「辛いこととかあったら、俺がお前らの苦味になるから。また一緒に、味わいに来いよ」

とおっしゃっていたのがなんだか泣けた。

本編はここまで、軽く手をあげて歓声に応えて、客席を一瞥してから去っていく横顔を美しいなと思って見ていた。


encore

幕が閉まって、アンコールを叫ぶ声が長く続いたあと。
静かに幕が開いて、開演時と同じようにメンバーさんがすでにステージにいるのが見えた。
真剣な表情に息を飲む。そして始まった曲がなんであるかに気づいたときは崩れ落ちそうになった。


1.滅亡のブルース

私がラッコで一番好きな曲。愛してやまない。
ライブでの演奏頻度は高くないから、聴けた日は全身で受け止めたいと必死だ。

私はてんてんさんの声が世界一好きで、その中でも、こんな風に切なさを歌いあげるような曲をこそ、てんてんさんに期待してしまっていて。

ライブで初めて聴いた日のことをよく覚えている。
てんてんさんがこの曲を歌っていってくれるなら、私はラッコを好きでいられる。そう思った。
だから音源化が発表されたときは本当にうれしかった。大切な曲だ。

<異常な程優しく刷り込まれたこの世界で 何を信じたらいいのか困惑するよ>

<もし大虐殺お望みな神様がいるとしたら 何の為に僕等は産まれてきたんだろう>

フレーズのひとつひとつにてんてんさんの抱える葛藤や痛みがにじむようで。
てんてんさんが生きるうえでの寂しさや孤独が輪郭をもったような曲だと思う。

この日は「目立って生きて殺される人がいる」という歌詞を「殺される奴がいる」と、叫ぶように歌ってらしたのも印象的だった。

<君が放棄した世界 僕が壊すよ>

最後のこの歌詞だけで世界一愛せる。
私はてんてんさんだけじゃなくて世界を壊すことを歌う人に弱くて、それはつまりこのくだらない世界よりも目の前のその人のことが大切だという意思表示だと思っているからなのかもしれない。
現実の私ではなくて、私の中の17歳が、世界を壊してくれる人を必要としているんだな、と度々思う。

仙台でこの曲が聴けて本当にうれしかった。


次の曲に入るタイミングで、てんてんさんがhigiriさんの方を振り返ってあれ?と首を傾げる。
Ivyさんがセンターのお立ち台に乗って、にっこりとてんてんさんの方を向く。

てんてん「そうだよね?そこからかっこよく曲に入るはずだったよね?(higiriさんの方を向いて)こいつ話聞いてねえ!笑」

SANさんがてんてんさんにすっと近寄って何か耳打ちする。

てんてん「え?弦切れた?あ、(ギターを)交換してるのは見てた。白いのになったねーって。だから止めたの?」

メンバーさん同士で会話する時のてんてんさんは、いつもどこかうれしそうだ。
人懐っこくて、誰にでも恋人かと思うような距離感で接しているイメージがあるけれど、
ラッコでてんてんさん、メンバーさんに恵まれて本当によかったなあと思ってしまうことがよくある。
よかったですねー、と親戚のおばさんかよというくらいにこにこ見守ってしまう。


2.液体

そして2回目の液体でオールラスト。これもとても好きな曲なので2回聴けてうれしかった。
1回目の時だった気がするけれど、Bメロの手を左右に振る動きのところで、
てんてんさんが「左からだよー」と促して実際始まってから「・・・みんなから見ると右だった」とぼそっと呟いてらしたのがかわいかったです。

この曲は本当にリズム隊祭りなのでIvyさんとhigiriさんに順番に咲かざるを得ない。節操なしなので。

楽しかったな。本当に。

最後、てんてんさん何かおっしゃってたかな。覚えてないな。
満足そうな、でも少しはにかんだような笑顔だけは覚えている。
無邪気に笑う人だと思っているけれど、どこかはにかむところがまたいじらしくて好きだな。


ライブの感想はここまで。
ここまで読んでくださった方はいるのでしょうか。ありがとうございます。
読了のしるしに拍手ボタン押してくださったらうれしいですが、読んでくださっただけでうれしいです。


仙台での、てんてんさんのワンマン。
私は思い出してしまう記憶があって。
2015年7月15日のMy BACTERIA HEAT IsLAND仙台ワンマンでてんてんさんがおっしゃったこと。

「今日のこの時間が終わっても、今日のことを胸に抱いて、この先も生きていけるように。そんな思いを込めて歌います。『無題』」

そうして演奏された無題という曲が、MBHIの曲の中で私は一番好きだった。

音源化されることはなく、その5日後の2015年7月20日を最後に活動休止に入り、ほぼ幻の曲となってしまったけれど。
Re:MBHIでも何度か演奏される機会があったことは、私にとっては大きな救いだった。

てんてんさんがその言葉をもしも忘れてしまっても、というかもう覚えていらっしゃらない方が自然だと思うけれど、
私は忘れられないし、きっと再び「無題」に出会える日までは、何度も何度も反芻すると思う。

だから、仙台で見るてんてんさんは特別なんだ。


ラッコとして広く知られてほしいです。ラッコのてんてんさんが好き。

それでも遠い未来に、また「無題」に出会える日が来ることを、その望みを、私はずっと胸の奥に抱き続けます。

いつの日か届きますように。大好きです。


【2017/05/04 23:59】 | ラッコ | トラックバック(0) | コメント(0)
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