FC2ブログ
プロフィール

香菜

Author:香菜
大槻ケンヂ先生、narasakiなっきー、ルーク篁さま、ANGEL-TAKAさん(肉眼で確認できる唯一の天使)、クラオカユウスケさん、点々さんが大好きです。

好きなバンドはCANTA、宇宙戦隊NOIZ、えんそく、My BACTERIA HEAT IsLAND、特撮、筋肉少女帯、coaltar of the deepers、INO HEAD PARK、eversetなど。

ライブという空間が生きがい。
しかし対社会スキルが異様に低いので人が多い場所ではキョドります。すみっこで生きてます。
脳内ダダ漏れチラシの裏blogです。
生まれてすみません。
Twitterでは「ザジ」という名前です。
どちらでも呼びやすい方で呼んでくださいませ。

最近の記事

カテゴリー

月別アーカイブ

10 | 2017/11 | 12
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
ザジ、あんまり殺しちゃだめだよ。
2017-11-12 ラッコ 大阪 アメリカ村CLAPPER
ラッコの3回目のワンマンツアーが始まった。

1年前の、始動してまもなくの1stワンマンツアーも、スタートは大阪だった。

思えば、バンドは生き物なんだと肌で感じるような一年だった。

キャリアがあるメンバーさんが多くて、演奏技術もすこぶる高く、デモンストレーションライブからずっと、ハイクオリティなパフォーマンスをされてきたラッコのみなさんだけれど、
それでもこの一年の進化はめざましかった。

個人的には「そつなくまとまっている、ショーケースのような作品」と感じていた最初の音源から、
ラッコらしさを確立しつつ、ジャンル分けが難しいほどに「ラッコの音楽」を突きつけてきた、最新音源の『弱肉教職』へと。

「ラッコらしさ」の模索が続いていく中で、やはりフロントマンの平一洋さんの色が、世界観が強く反映されるようになったと思う。

私から見て平一洋さんは、常人とはかけ離れた鋭い感性と発想力をお持ちの方で。
新しいコンセプトが発表される度に、ああ今回も私の理解が追いつかないことをしてくださった、と安堵するという特殊な存在です。

今回は1st FULL ALBUM『弱肉教職』を掲げてのツアーとなるわけだけれど、このアルバム発売を起点に、ラッコはドロップAチューニングを止めて、全曲レギュラーチューニングに変わった。

つまり既存曲もすべて生まれ変わるわけで、ライブでもほぼ新曲のような状態での演奏になるのだから、大きな決断だったと思う。

アルバム制作にあたり、SANさんは新曲の作曲を、milkさんは既存曲のリアレンジを、と分担することに決めて進めていかれたとインストアのトークでうかがったけれど、
お二人とも本当に、素晴らしいギタリストであり、作曲編曲のセンスも卓越していらっしゃると思う。
アルバムに収録されている既存曲も新曲もどれも素晴らしいので、沢山の人の耳に届きますように。

前置きが長くなったけれど、ライブの記憶を少しだけ書き残す。
私の脳が記憶していることだけなので、確かなことはひとつもないです。

<2017-11-12 ラッコ 大阪 アメリカ村CLAPPER 感想・覚書。>


セットリスト。

1.教育
2.火花散らしたら
3.終焉詐欺
4.ほろ苦ィ。

MC
5.白昼夢
6.Googly eyes
7.溝鼠讃歌

MC
8.本当の自分の物にナッテイナイ物
9.幽囚谷のバッタ

MC
10.PM5:00
11.サニーサイドアップ


en
1.本当の自分の物にナッテイナイ物
2.白昼夢
3.溝鼠讃歌


まず最初に感じたのは動員の多さ。
比べるものでもないけど、体感としては1年前の1stワンマンツアーの3倍は人数がいたように思うし、
事実、CLAPPERは満員に近かったのではないかな。
大阪という土地で、ラッコがこんなに求められているんだな、というのをひしひしと感じて、開演前からそわそわするような気持ちだった。

登場はSEがあってメンバーさん1人ずつ登場する流れ。
あの曲、テンポが緩やかになったり早くなったりするから、手拍子しようとしてもずれるので、私はぼんやり聴いているけど、やはりカスタネッター(ラッコファンの呼称)としてはカスタネット叩くところなのだろうか。

最後に登場された平一洋さんを見て、あら、もう新衣装をフルで着るのはやめたのね。と思った。
黒いファーのジャケットは着てらしたけど、あとは白シャツに細いネクタイ、黒いパンツで、どちらかというと1周年記念公演無料の部の衣装に近いのでは。
とはいえこの日も本当に美しくて。まだ薄暗いステージに浮かび上がるシルエットに息が止まりそうだった。

そして始まった1曲目が「教育」で。
アルバム弱肉教職の1曲目でもあり、このアルバムのコンセプト、方向性を位置付けた曲。
ミドルテンポで、少しシニカルで気怠い雰囲気もあるこの曲を、マイクスタンドに両手をかけて、時に吐き捨てるようにして歌う平さんはとても妖艶だった。

1曲だけ歌ったら、平さんはもうファージャケットを脱ぎ捨てていたような気がする。

「火花散らしたら」は既存曲のリアレンジでかつ弱肉教職に収録されているので、耳馴染みはあるけれども、
やはり1年間聴いてきた感じとはまた違うので新鮮さがあった。
この曲のmilkさんのギターソロが前のバージョンでも好きだったのだけど、
リアレンジでさらに技巧的でわくわくするようなフレーズになっていて、ライブで聴いても本当にかっこよかった。

「終焉詐欺」は弱肉教職には収録されていない既存曲リアレンジで、それでも11月3日の一周年記念公演で披露されていたので、レギュラーチューニングでライブで聴くのは2回目だった。
勘違いかもしれないのだけど、この日のギターソロ、milkさんが弾いていたような?以前はSANさんのソロだと思っていた。

そして終盤のテンポが遅くなるところで、平さんがこの日も音程を探るような歌い方をされていたので、BLAZEの時と同じだなあと思うなどした。
平さん、本当に大人になったというか、そういう時に以前なら歌うことを諦めたりしたんじゃないかなーなんて失礼な想像をして、ほんの3年しか見てない私みたいなファンでも、進化をこうやって感じられることがきっと尊い、と考えた。

「ほろ苦ィ。」はギターソロがSANさんお一人だったのがmilkさんも加わってソロ回しになったとツイートで知り、
(BLAZEの時に私は一体何を見ていたのでしょう。覚えてない)
この日は見落とすまいとギターのお二人を凝視していましたが、ソロ回しすごくよかった。かっこよかった。


最初のMCは何をおっしゃっていただろう。
「3回目のワンマンツアー大阪、来てくれてありがとうございます」
とかそんなお話はされていた。
ラメさんが2回目のワンマンツアーだと言っていたそうで、3回のはずだよな?と思ってたけど合ってるよね?とか。
3回目ですよ、始動の時のはじめての着水ツアーと、2回目は春のシドヴィシャスツアーで、
そして今回の武者修行だから。


「白昼夢」のBメロがジャンプだったかな。
確か、「帰れない気がしてるだろ?奇遇だね僕もなんだ」の後半部分を言わずに、
「足使うぞ!」とジャンプを促されたような記憶がある。
この曲すごくライブ映えするのがよくわかったので、今後どんな風に育っていくのか楽しみだなあと思っている。

「Googly eyes」は、曲自体にそんなに思い入れがないので逆ダイしてる光景をぼんやり見てしまうのだけど、
ラッコは、平さんは会場の熱を上げて、傍観者を当事者に変えていくことにかけて凄まじい才能を発揮していて本当にすごいと思った。

この日の大阪のフロアの熱気は本当にすごいものがあったと思う。
アルバムが出たばかりで新曲がこなれていないのは当然として、既存曲すらすべてリアレンジで。
ツアー初日だし、もっとお互いに手探りの雰囲気になってもおかしくないのに、求め合うというか待っているだけじゃなくてぶつかって行くような熱さがあった。

平さんがよく「演奏止めるくらいやってみろよ!」とか「ステージ上がって来たかったら上がって来いよ!」
とおっしゃるけど、うん、それはちょっと難しいかな。

フロアを左右にわけてWODしてたのはたぶん「溝鼠讃歌」だと思うけれど、私はSANさん見るのに忙しいのでそれどころではない。
そしてなぜSANさんを見ているかというとこの曲はワウペダル多用されるからなのだが。大阪ではあまり使っていなかったようなー。


このタイミングのMCかな?私にとっては衝撃的なことを平さんがおっしゃった。

平さん「ラッコを1年間やってみてわかったことがあって・・・バンドって勢いだけでやってたら駄目なんだなって。ちゃんと歌わないと、とか。だから新曲やるのが怖かったりするんだよね。・・・でも、今日の大阪なら大丈夫!ありがとー笑」

ちゃんとしないといけないというところから、とても遠くにいた人だと思っているので(ど失礼)
あらためて言葉で言われると、お、おう・・・と目が泳いでしまいそうになりつつ、
でもやっぱりそうなんだなって、平さんすごくそういうところが大人になられたんだなって、折に触れて感じるような一年間だったから。
そう思ったら胸にずしんと響くものがあって、受け止めるのに必死だった。


「本当の自分の物にナッテイナイ物」この曲はこの長いタイトルで読み方は「借り物」と4文字なのだけど、
この曲の時に横揺れなリズムに合わせてカスタネットを叩くように促され、やってみるとまあ曲に合っているよねえと思うなどした。
(私はカスタネット苦手なので頑なに自分では叩かないんだけど、この曲には合っていると思った)
少し大人っぽい気怠さもある曲で、SANさんのギターソロもとても渋くてよかったな。

それと、曲の最後の「ゴミ同然の種浮遊」とフェードアウトしていくような歌詞の部分で、
平さんが体を真横に下手側に向けて、口元にたんぽぽの種子を寄せて息でふっと吹くような仕草をされたのが、背筋がぞくっとするほどかっこよかった。
本当に、仕草ひとつ指先の傾け方ひとつで絵になってしまう人だし、何をしてもこれが正解だ、ってなるのがすごい。


「幽囚谷のバッタ」はリアレンジが弱肉教職に収録されている既存曲で、より洗練された印象がある。
milkさんのフレーズがより際立つようになった気がする。


このタイミングのMCで、残り2曲しかないです、ということと、アンコールやらないから出し切って帰ってくださいというようなことを平さんがおっしゃっていたと思うのだけど、急に話したいことを思い出したご様子で

平さん「ちょっと、小話していい?」

小話って。漫談か。

平さん「みるみるが昨日誕生日で・・・昨日じゃないわ、一昨日だ。何かプレゼントあげたいと思ってさ。いや、もうあげたんだよ?IKEAのパーカーを。IKEAのパーカーの話は今はいいんだよ、それで昨日、みるみるにギターの弦をあげたいと思って・・・その時俺以外誰もいなくて。さんちゃんに電話しても出ない、みるみるに・・・弦何使ってるの?なんて聞いたらバレバレじゃん、ひぎりくんもびーさんも出ない。あれ?俺ハブられてる?笑」

かわいい。

平さん「そうだラメさんに聞こう!と思って電話して『今誰も電話つながらないんですよ、みるみるってギターの弦何使ってるかわかります?』て聞いたら、『わかった。みるみるー!ギターの弦何使ってるー?』あー!本人に聞いてるー!ということがありました笑」

華麗にオチがついた、ラメさんで。
というか平さん、ライブ中にその話、今必要ですか?という小話を始めてしまうことがたまにあって、
そういう時はだいたい何かのスイッチが変な方向に入っている時だと思うので、
平さんの小話があると、あ、いいライブなんだな今日・・・と思うようになっているかも。
なのでいいライブでした、初日大阪。


「PM5:00」は、語りの部分が好きなんだけど、それはやっぱりライブでは聴けないみたいだな。
それは置いておいても、私には鈍痛を与えてくれる曲だな、と思って聴いていた。美しくて、切なくて、痛みがある。

本編最後の「サニーサイドアップ」に入る前には、確か日曜にしかやらない曲をやりますという前振りがあったと思う。
私はこの曲で号泣してしまったのであまり記憶がないです。
色々思い出してしまった。また日曜に、会えたらいいね。


アンコールやらないから、は平さんはいつもおっしゃるし、いつも本当にそのつもりなのだろうと思うけど、
1曲でも多く聴きたいのがファン心理で。この日はもう無理かと思ったけど、
アンコールに応えてまず最初にhigiriさんが登場してくださった。
セプタムのピアスが、頭を振るとぶつかって痛いです。というお話をされていたと思う。

そして平さんが照れ笑いのような笑顔で登場されて、せっかくなので新曲を早く馴染ませたいからやります、というようなことをおっしゃって「本当の自分の物にナッテイナイ物(借り物)」と「白昼夢」を。
そして、まだ自分の物として歌えてないわ本当に借り物だわ、自分のもので終わらせたいからもう1曲やります、と最後に「溝鼠讃歌」だったかな。

平さん、最後の曲の雰囲気にもよるけど振り返らずに去っていかれることが多くて、
それでも確かこの日は、客席の方を少し見るようにして笑顔を向けられてから、去って行ったように思う。
今日もきっと、平さんご自身が楽しさを感じるようなライブだったんだな。と思った。


ラッコ3回目のワンマンツアー、初日大阪、これにて終演。ありがとうございました。

ちょっと時間をおいてしまったせいもあるけれど感想がとてもふわふわしている。
圧倒されていたのは確かだ。

この日はフロアが「ラッコを求めている」という圧が凄かった、うまく説明できないけど。
こんなに待ち焦がれていたんだ、ということを客席にいて肌で感じられてよかった。


私はラッコのライブでどこか当事者意識がない。外界から眺めているような気分になってしまうことの方が多い。
ラッコの平さんは、こういうライブをする人なんだな。と事象として受け止めている。

ラッコの曲もライブパフォーマンスもとても好きで、このバンドで今、平さんが歌ってくださっていることがうれしい。

それでも、平さんが時々知らない人に見えてしまうのは、私がまだ点々さんの幻影を見ているからなんだということは自覚がある。

そのことに引け目を感じてきたけれど、思い出の中の点々さんのことも、ラッコの平さんのことも同じくらい好きなままでいたいな。
思い出は色褪せずに、鮮やかなままで。

平さんが歌ってくださる限り、曲が変わっても活動が変わっても、私はずっと好きになると思ってきた。
世界で一番好きな歌声だから。
そして今は確かに、そのとおりになっている。途切れずに歌い続けてほしい。







ん?褒美?と思ったら、全曲のリリックムービーがこのあと公開だったのだ。大盤振る舞い。




フルバージョンのものも数曲あるし、ぜひ一度ラッコの音楽に触れてみてほしいと思う。
私があえて選ぶなら「冷えきった魂について」と「青年ナイフ」かな。
平さんらしい世界観で、痛みを伴う言葉に満ちていると思うから。


ラッコというバンドは本当にすごいバンドだと思う。
一人一人がプレイヤーとしてとても魅力的で、かつストイックな探求者であろうとしている人ばかりだと思うから。
そして平さんの存在感と歌声を、大切にしてくださっているのがファンの目線から見ていてもひしひしと伝わる。

BLAZEで観てからの大阪だったので、キャパシティで言えば5倍近い差があったのではないだろうか。
Ivyさんはじめとしてステージングが華やかなメンバーさん達だし、ステージがとても狭く感じた。
これから少しずつ大きな会場に挑戦していってくれるかな、と未来に期待している。


1歳になったラッコのワンマンツアー。

ファイナル12月30日の東京までに、どんな進化を見せてくれるのか、見届けるのを恐々と楽しみにしている。

この音楽が届きますように。この熱が伝わりますように。
伝わらない世界なら嫌い。早く壊してほしいな。そんなセンチメンタル。

では、また近いうちに。

【2017/11/23 03:41】 | ラッコ | トラックバック(0) | コメント(0)
2017-11-11 CANTA 新宿BLAZE
CANTAの秋ツアーが終わると、今年もあと少しだななんて毎年思っている気がする。

今年もそこにいてくださってありがとう。

ツアーファイナルの記憶を少しだけ書き残します。

<2017-11-11 CANTA 新宿BLAZE セットリストなど>


セットリストと使用ギター。
ギターは正式名称わからないので通称での表記。

【KG-ペイズリー】
1. 1400km/h
2. 108

MC
3.Fly!
4.Fantasize

MC
【KG-FASCISTマットブラック7弦】
5.I am on my way
MC
【KG-SPELLBIND】
6.Madness
7.My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~

MC
8.Campanella
9.YEARS
10.月とチャリとGuitar

【KG-ペイズリー】
11.So Alive
12.NATURAL BORN FIGHTERS
13.Tonight3
14.EVERYBODY NEEDS SOMEBODY


encore.
【KG-ペイズリー】
1.Virginity
2.春の嵐
3.HEAVEN’S WAITING


この日特に印象的だったのは「篁さんの華麗なターン」です。
このツアー、私が見た中ではSHINEの定番のターンのタイミングでも回ってらっしゃらなかったので、
もう今年は見られないかな、と思っていただけにうれしかった。

ターンされていたの、ライブ始まってまもなくの時もあった気がするので、
1400km/hか108のどちらかかなあ。

1400km/hは本当に好きな曲で、疾走感のある曲調と、それから歌詞にとてもえぐられる。
”掴んだ光で照らすよ 君の目の前を そのために汚れたんだ”
篁さんにしか歌えない言葉だと思うし、篁さんは実際そんな風な生き方をされている人だと思うから。
生きるための営みに対して、とても誠実な人だと思う。不器用にぶつかって傷ついては、強くなっていく。

108では恒例の背面ギター演奏をされていて、伝統芸が見られた!といつも思ってしまう。
(他にもっと素敵な言い回しはないのか)

最初のMCでは、ファイナル東京にこんなに集まってくれてありがとう、ということと、
「このツアーはどの会場もすごく熱かったからなあ、東京はそれを超えられるかな?
もしもライブの終盤に俺が、東京は人数は多いけど盛り上がりはたいしたことないなあ、なんて言ったらどうする?」
なんておっしゃって、いたずらっぽく笑ったあと、
「俺もそんなことを言わずに済んで、みんなも気持ちよく帰れる方法があるよ。全力で楽しむこと。」
その言葉に反応して、客席からひときわ大きな歓声が響いた。

そして、このツアーで初めての曲をやります、という前振りで「Fly!」へ。
久しぶりに聴いた気がする。

Fantasizeで、センターお立ち台から降りた直後にくるっとターンしてらしたのは覚えている。
篁さんがターンされる度に客席がうれしそうにざわめくあの感じが好きです。待望の、という感じがする・・・

そして7弦に持ち替える篁さん。
先日発売された3枚目のベストアルバム「くらくら」に1曲だけ新曲(I am on my way)が収録されていて、というお話で
「この会場まで来てくれるようなファンの人達はもうみんな持っている曲ばかりだからベストなんていらないけど新曲が入ってるなら買わなくちゃ、と思うよね、それでも必ず満足させるから。」
1曲のために3000円、とかそんな具体的なこともおっしゃっていた気がするけど、すごく篁さんらしいなと思った・・・笑
シビアさがあるというか。お金の話に細かいというか。(褒めてます、大事なことです)

それで、新曲は7弦ギターを使う曲なので7弦のお話。
「7弦ギターを使う曲を作ろうと作り始めたんだけど、かと言っていかにも7弦らしい曲にはしたくなくて。わかりやすいことをしたくないところがあるから。というか、ある意味わかりやすいけどね。わかりやすいことはしたくないというところがわかりやすい笑」
そしてコードを弾きながらお話を続ける篁さん。
「7弦じゃないと弾けない響きを探していて・・・この音を見つけたんだよね。(7弦を使うコードを1つ弾く)ここから広げていって、30分くらいでできた。この弦を使うのは12小節しかないから、みんな気づかないんじゃないかな笑。その時だけ見せないよーって後ろ向いたりしてね!」

そんなことをおっしゃりつつも、曲中の該当箇所にくると、右手でストロークしたあとに、7弦を押さえている左手を右手で指差して、ここだよここ!と教えてくださる優しい篁さんなのでした。お茶目か。

I am on my wayが終わるとギターはKG-SPELLBINDに交換。
再びベストアルバムに触れる篁さん。
「ベストアルバムの選曲理由はいろいろあるけど、ライブで演奏頻度が高い曲、をやはり選んでいくよね。そして直前に出したアルバムの収録曲はまだ早いかな?と外すことが多いんだけど、そんな中『Love Fixxxer』の収録曲が2曲入っています。他の曲達に、お前新人のくせに生意気だぞ!とすれ違いざまに足を踏まれたりしているかもしれない笑。そんな風に肩身の狭い思いもするかもしれないけど、成長していってくれる曲だと思っています」
そんなお話の流れで、自転車レースに例えると〜選手と〜選手が・・・とお話してくださったけど、客席の大半がぽかんとしていることに気づかれて、通じない?ついてきてくれよ!と笑うお姿が、篁さんらしくて好きだった。

「My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~」をライブで聴く度に涙がとめどなく流れるのだけど、
同じような経験があるわけでもないし、それでも胸に突き刺さるのは、あまりに美しい生き様が描かれているから、だと思う。

情景が浮かぶような風景描写も、
 ”それは突然ぶり返した久しぶりの真夏日でした 冷房の効いた二階のカフェいらつく交差点を眺めた”
好意を伝えることなく秘め続ける心理描写も。
 ”君の横は僕じゃなく それでもいいと思った 膨らみ続ける想いを 言わない方を選んだ”
 ”こんなに人を好きになれるものなんだね 報われないと知っても君の笑顔が見たかった”

そして何より刺さるのがこのフレーズ。
 ”どこまでも続くような顔して 未来は突然消えたりする”

私が喪失という概念について考える時、いつも篁さんの言葉が、歌詞が胸の中にある気がする。
いつか消えていく儚くて美しいものたちに想いを馳せる。
何度繰り返し歌われようとも、色褪せることなくずっと胸に刺さり続けてくれる音楽だと思う。


そしてバラードコーナーの前のMC。
「続いてはCANTA恒例の静かな曲のコーナーです。バラードは静かだから体力使わないんじゃないか、休んでるんじゃないかと思うでしょ?バラードの方が体力使うんだよ、歌に入り込むから」
ニュアンスだけどそんなことをおっしゃって、休んでるなんて思ってないですよーと思うなどした。
静かな情熱が手に取るように伝わる。それが篁さんの、CANTAのバラードだと思う。

「今はまだ元気に見えるでしょ?3曲終わった時にはこのエレキングのシャツの模様が汗に濡れて見えなくなっているかも・・・そういう仕様にしておけばよかったかな、水に濡れると色が変わるとか。このシャツエレキングなんだけど知ってた?」
篁さんと公式にコラボしたシャツですね。

「このエレキングシャツ、このツアーでは3回くらいしか着ていないんだけど、初日の西川口と今日だけ来てる人とかは、篁いつも同じシャツ着てるなあと思われてるのかな・・・笑」
確かに私はほぼこのシャツをお召しの篁さんしか見ておりません。新横浜はどんな衣装だったか忘れちゃったけど。

「ずいぶん長いこと喋ってるなあと思うでしょ?・・・休んでるんです笑」
そんなお茶目なことを言いながら、バラードタイムに入った。


バラードタイム3曲のあとは恒例のメンバー紹介で、雷電さんとMASAKIさんがお話を。
MASAKIさんが今日はベースの日だそうで、というお話をされていたのは覚えている。
それしか覚えていない・・思い出したら追記する。


So Aliveの前はこれまた恒例のコーラス練習コーナーがあって、Green Hornツアーを思い出した。
そして本編最後のEVERYBODY NEEDS SOMEBODYに入る前に、
「東京ー!楽しかったぞー!俺達にはお前達が必要で、お前達には俺達が必要だ!」
と言ってらした。
この曲とても好きだなあ。力強いのに切なさがある。


春ツアーについて口頭で告知してくださったのはアンコールの最初だったかなあ。
日付と会場名が発表される度に会場がざわめいて歓声をあげて、
特にCANTA未踏の地だった3県が発表された時は盛大な歓声が上がった。
ツアーファイナルが奈良になるそうで、そのライブハウスは行ったことはないけれど
天井が低くて熱気がすごいという評判だけはよく聞くので、ツアーファイナルだし初奈良だし満員になってしまうなあと思った。

アンコールの最後が「HEAVEN’S WAITING」で、天国へ行こうぜ!とかそんなことをおっしゃっていた気がする。
天国が待ってる、だったかもしれない。
この曲で締めるというのが、とてもよかった。
私は曲に合わせて掌を差し伸べるのがとても好きで、手の届かない憧れに腕を差し伸べるように、光の射す方に。

”HEAVEN’S WAITING 愛しいすべて 手放す覚悟を 代わりに”
”私の命は「REAL(ここ)」にある”


篁さんは「命」という言葉をよく用いられると思う。まっすぐで傷つきやすい生命体。
生と死への向き合い方がとても真摯で、とても胸が痛いけれど、本当に美しいと思う。


ライブの感想はここまで。これがきっと今年最後のCANTA関連の記憶で記録になると思う。

ライブの細かい機微については全然書き残せなかったけれど、
CANTAのライブを構成するすべての要素に感謝している。

これからもどうか、共に生きてくれる音楽でありますように。

このblogにCANTAのことを綴るようになってからまもなく9年が経つようです。
ずっと見てくださっている方もいらっしゃるのだな、ということを折に触れて感じて、その縁にも不思議なものを感じます。

来年もきっと、私はCANTAの音楽を必要としていると思うので。
気が向いたらまた、この拙いblogのことも思い出してやってください。

春になったら、またお会いしましょう。

【2017/11/19 17:20】 | CANTAライブ感想 | トラックバック(0) | コメント(2)
2017-10-14 CANTA 新横浜NEW SIDE BEACH
私にとってはCANTA2017秋ツアー2本目だった新横浜。

西川口で最前列で観たし、新横浜はほぼ客席の一番後方で観ることにしたのだった。

私は気分が入りすぎるとたぶんずっと変な踊り(※リズム感が無いので周りに合わせられない)をしていると思うので、
後ろにいる方が世のため人のためだと思う。壁とかな。

まあそれは置いておいても、フロア全体を見渡しながら眺めるCANTA、というのも私はとても好き。
この日はたまたま、視界がクリアだったというのは大きいけれど。本当に、空間全体大好きだと思った。

ライブ中ずーっと
「好き。・・・好き!大好き・・・死ぬ・・・死なない生きる・・・」
と脳内でぐるぐるしてたくらいには篁さんのことが大好きでした。

いつもやんか。と思われるかもしれませんが、この日は心の開放度が半端なく、
全身で受け止めるぜ!というモードに入っていたためと思われます。
本当に本当に楽しくて大好きで刺さってえぐられて死にかけたけど多幸感に満ちていた。

そんなこんなでセットリストくらいしかないですが、新横浜の記憶です。

好きです。

<2017-10-14 CANTA 新横浜NEW SIDE BEACH セットリストなど>


セットリストと使用ギター。
ギターは正式名称わからないので通称というか見たままの表現。

【KG-ペイズリー】
1.SHINE
2.NATURAL BORN FIGHTERS

MC
3.Are You Ready?
4.Fantasize

MC
【KG-FASCISTマットブラック7弦】
5.I am on my way
MC
【KG-SPELLBIND】
6.Madness
7.My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~

MC
8.Bitter Sweet
9.Everyday
10.金木犀

MC、メンバー紹介
【KG-ペイズリー】
11.So Alive
12.108
13.1400km/h
14.EVERYBODY NEEDS SOMEBODY


encore.
【KG-ペイズリー】
1.Virginity
2.Adieu!

MC
3.HEAVEN’S WAITING

私は2箇所目だけど、ツアーとしては12箇所目だったので、初日とはかなりセットリストも違っていた。

そして初日は驚くほどあっさりとしか説明されなかった7弦について、この日はしっかり触れてらした。
確かベストアルバム「くらくら」に、新曲を1曲入れようということになって、
7弦を使う曲を作ろうと思ったと。なのにいかにも7弦らしい曲にはしなかったんだよね、と
”7弦らしいフレーズ”をさらっと弾いてらしたのがとてもかっこよかった。
低くて歪んでいて、端正な音だった。

でもそういうのじゃないな、とコードをいくつか弾いてみて、
この響きはいいなと思ってそこから広げていって曲にしていった、というようなお話をしてくださって。
7弦使うのはAメロのほんの一部だから、油断してると見逃すよ?えーと何小節分だ?なんておっしゃりながら、
メロディーを口ずさんで拍を数える姿はお可愛らしかった。

7弦使うのは一瞬だしみんなきっと気づかないね、という前フリで曲が始まったけれど、
そのフレーズにくると、右手でストロークしたあとで、フレットを押さえる左手を指差してては、ほら、使ってるよ!ここだよ!と教えてくださって(歌は普通に歌いながら)、
本当にもう・・・かわいいかよ・・・ってなりましたね。(死亡)

そういえばこの日は「Are You Ready?」が聴けてとてもうれしかったのだけど
(私はアルバムGreen Hornへの思い入れが強い)
篁さんが、「Are You Ready?なんていういかにも明るい言葉が続きそうなところで『目を閉じ耐えること』なんだもんなあ、暗いよなあ。普通ならロックンロールする準備はできてるかい?とかそんなだよね」
というようなことをおっしゃっていて、
わかる・・・その暗さこそが・・・好き・・・と、心のいいねボタンを連打していた。。。


Green Horn収録曲といえば、Bitter Sweetが好きで好きで仕方ないのだけど、
やはり秋という季節の記憶に結びついているなあと思うなどした。
「この目で見なければ この手汚さなければ 本当じゃない僕のものじゃないんだ」
そんな美しい生き様があるかよ。と思わず言葉遣いも荒れるレベル。
誠実で真摯で、不器用なほどにまっすぐで。


「EVERYBODY NEEDS SOMEBODY」に入る前に、これは新横浜だけでなくどの会場でもおっしゃっていたのではと思うけれど、
篁さんが「俺達にはお前達が必要だー!お前達には俺達が必要だ!!」と叫んでらしたのが、とてもぐっときた。
必要とさせてほしい。求め続けていて、必要としていることを知っていてほしい。
だからありがとうございますという気持ち。

ああ、そういえばこの日はこの曲の途中でセンターのお立ち台から降りる時かな、に篁さん転倒されてしまって。
痛そうな顔をしながらもソロを弾こうとされて、でもいつものようには弾かれなくて、スライドして音をぎゅいんと出して、速弾きするのはやめてしまわれたので、ギターのチューニングが狂ってしまったのと指が痛いのだとどちらなんだろう、とはらはらしながら見ていた。

アンコールで登場された時に、さっきは左手の爪がギターの下敷きになってしまった、とお話してくださった。
篁さん「痛くてチョーキングできないんだよね・・・でもがんばる!笑」
えええええ無理しないでください;;;
アンコール中は、時々痛いよーってお顔をされて、それでもがんばってます!という感じで演奏されていて、
痛いの顔に出てる;;尊い;;でも無理しないでほしい;;と感情が忙しかった。。。


戯言しか書いておりませんが(それはいつもだろ)

新横浜の感想はここまで。何か思い出したら追記する。

次はツアーファイナル新宿のことを!書く!!(強い意思)

【2017/11/16 02:13】 | CANTAライブ感想 | トラックバック(0) | コメント(0)
2017-09-09 CANTA 西川口Hearts
CANTA2017秋ツアー終了しましたね。

私は初日西川口と、新横浜と、ファイナル新宿のみの参加でしたが、
毎回楽しくて抉られて、自分の精神の核を確かめに行くような気持ちでしたね。

一時期に比べると参加本数も減りましたし、FCイベントはほとんど行っていないし、
ある意味で情熱が落ち着いてしまったというのは確かなのだけれども、
トチ狂う時期をすぎても、心の一番奥の暗い場所を照らしてくれる音楽であることはずっと揺るぎなくて。
やっぱり、帰りたい場所なんだなあと都合のいいことを思っています。

「絶対、死なないって言って。」
これはとあるバンドの曲の歌詞。
叶わないと知っていても、命が有限だとしても、そう願ってしまう瞬間は確実にある。

ずっとそこにいてほしい。ステージの上で奏で続けていてほしい。
そう願うことを許してほしい。


参加した3本のライブのセットリストだけでも、残しておきます。

<2017-09-09 CANTA 西川口Hearts セットリストなど>

セットリストと使用ギター。
ギターは正式名称わからないので通称というか見たままの表現だけれど。

【KG-ペイズリー】
1.1400km/h
2.SHINE

MC
3.Happy End
4.108

MC
【KG-FASCISTマットブラック7弦】
5.I am on my way
MC
【KG-SPELLBIND】
6.Madness
7.My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~

MC
8.あなたに
9.YEARS
10.金木犀

MC、メンバー紹介
【KG-ペイズリー】
11.NATURAL BORN FIGHTERS
12.Adieu!
13.Tonight3

MC
14.EVERYBODY NEEDS SOMEBODY

encore.
【KG-ペイズリー】
1.Virginity
2.春の嵐

MC
3.HEAVEN’S WAITING


細かいことはそんなに覚えていないのだけど、いくつか書き残しておく。

まずこの日、私はCANTAでは何年振りかわからない最前列だったのです。
番号も一桁だったし。
FCのアコースティックライブでは2回くらい、篁さん目の前の最前列にいたことがあるのだけど
通常ライブでは一番の近さだった。8年くらい通っている中で。

いつもならライブ中半分は泣いていることでおなじみの(おなじみじゃない)私ですが、
あまりの近さとあまりの美しさに、魅入られてしまって、目を開いているだけで精一杯で、
「My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~」までは泣かなかった気がする。

フレットを押さえる指先とか。足元のエフェクタースイッチを踏む所作とか。
客席に微笑みかける目元も、歌詞に合わせてくるくると動く表情も。
好きだなあ大好きだなあと思いながらずっと眺めていた。
美しいひと。篁さんは私にとってずっと、尊くて美しいひとだ。

そしてこの日は7弦ギターのお披露目でもあった。
しれっと、もう驚くほどしれっとギター交換で7弦に持ち替えられて、
特に説明されないままにこやかにベストアルバムに1曲だけ新曲が入っていてねえ、
次はその曲を聴いてもらうんだけれど・・・みたいにMC始められたので、
一人であわあわしてしまった。

あ、見覚えのないギターだ!新しい篁さんモデルかな!?えっ・・・弦が7本ある・・・?!ええええええ!!!
ってなるじゃないですか・・・

結局この日は、7弦ギターについてどれくらい触れられたんだっけな?さほど触れていなかった気がする。。。
私は篁さんが7弦をお使いのところは初めて目の当たりにしたので、ぴゃー!ぴゃーーー!!と大変な騒ぎになっていましたよ・・・。


MCのことも少しだけ。

篁さんが客席への感謝を伝えてくださったときに、
「なんて言うんだろう・・・恋人のようなカミさんのような。はたまたお母さんかお父さんか?笑 そんな感覚で見守ってくれているよね」
とお話されていて。
恋人という単語に一瞬色めきたちつつも、そうだよねお母さんだよね。と鎮火される感じ、すごく良かったです。
それでこそ篁さんや。
私は来世で篁さんにはお母さんになってほしいというか篁さんちの子供になりたいのだけど、
でも客席がお母さんな気持ちで見守ってるっていうのもすごくわかる・・・。


恒例のメンバー紹介コーナー、この日は「太陽フレア」が話題になっていたのだけど
(過ぎ去ると忘れるね、電波障害が起こるかもとかいろいろ騒がれていた)
雷電さんが「眼鏡をかけたままコンタクトを入れようとした」
MASAKIさんが「歯ブラシの柄の方にハミガキつけてしまった」
のを、太陽フレアの影響かな?とお話されていた。
☆記憶が曖昧だったところをコメントで教えていただきました!ありがとうございます!

それでMASAKIさんが、
「西川口は日曜日のイメージありますよね、今回は土曜日なんですね。それではお呼びいたしましょう、サタデーナイトフィーバー篁さんです!」
と篁さんを呼び込むという。無茶振りにもほどがある(好き)。
例のポーズをキメながら登場される篁さん。好きです。

それと、この日一番心に残ったお話。ニュアンスだけれど
篁さんが
「昔はロックといえば不良がやるものというか、見た目もちょっと怖い人達で・・・それでも歌詞を見ると、寂しい男の歌だったりして。悪ぶってる人達や犯罪者が、悪いことに手を染めてしまう理由を突き詰めると、『寂しいから』なのかなと思う。」
そんなことをおっしゃっていた。私にはすごく、すとんとくるお話だった。

ちょうどミサイルが話題になっている時期だったのだけど、
「キムもさ、寂しかったのかなって・・・いや、ダメだよ寂しいからってミサイル撃つのは。」
なんてこともおっしゃっていて、場を和ませてらした。

篁さんは、自分の直接的な痛みだけでなくて、社会の痛みというか、人間の業のようなものまで突き詰めて、ご自分の痛みとして深く抱え込んでは傷ついているような人、と私は感じている。

この日の「My Dear Friend ~世界は寂しいで出来ている~」は本当に沁みた。
寂しいで出来ている、そんな風な感受性で、傷つきながらも顔を上げて生きているようなこの人が私は本当に好きで。

凛とした強さと、弱きものに心を寄せて一緒に泣いてくれる優しさ。

そんなところが、私が惹かれ続けて、篁さんの正しいを私の正しいにしたい、と思わせてくださるところなんだなあ。
とあらためて考えていたら胸が痛くなった。

そこからのバラードタイムで、「あなたに」「YEARS」「金木犀」が続いて、
もう本当に、大切で大切で繰り返し噛み締めている曲ばかりこんなに立て続けてに聴いていいんだろうか、という気持ちになった。

喪失、というものについてよく考える。
篁さんが歌詞を通して考えさせてくださるのは、きっと答えではなくて、それでも私には気づきだったりする。

「あなたに」は、「歩いていますとあなたに伝われ」のフレーズがとてもとても刺さったし、
「金木犀」は、「看取られずに死に逝く子も」で思い浮かぶ光景があって、一生忘れないだろうと思う。

音楽や言葉が与えてくれる鮮烈な印象とか、記憶とか。
大切なものをたくさん受け取ってきた、と強く思う。
これからもたくさん受け止めさせてほしい。


ライブの感想というには手短な内容になりましたが、忘れがたいツアー初日でした。


そうだ、この日は久しぶりに物販を購入して、かつ握手会が当たったので握手させていただいたのですが、
篁さんに対してつんのめって質問したら若干引きながら笑顔で対応してくださったの、最高でした・・・。

私「あの!7弦!びっくりしました!!FASCISTですか?!?!」
篁さん「あ、そ、そうだねFASCISTだね(苦笑)」
私「ふぁーーー!そうですか!!!かっこよかったですありがとうございました!!!」

好きしかねえ。好きしかねえよ。。。(泣きながら)



新横浜と新宿も近々セットリストだけでも投稿します。

CANTA好きでよかった。CANTAがいてくれてよかった。
ライブ行くたびにそう思わせてくださって、本当にありがとうございます。

遠くない未来に、また。
【2017/11/14 22:23】 | CANTAライブ感想 | トラックバック(0) | コメント(2)
2017-11-03 ラッコ 1周年記念単独公演 新宿BLAZE
ラッコさん、1歳のお誕生日おめでとうございます。

これからも共に生きてくれる音楽でありますように。

2016年9月15日に情報解禁、2016年11月3日に初めてのライブを行ったラッコが、始動から1年を迎えた。

私はライブに通っている頻度から言えばさほど熱心なファンとは言えないけれども、
最愛のボーカリストてんてんさんのバンドとして、静かに情熱を傾けて応援してきた。

なお、てんてんさんは2017年10月10日にご本名の平一洋さん表記になったので、
これ以降はなるべく平さんと記載しようと思う。

私は2014年7月のMy BACTERIA HEAT IsLAND正式始動以降の平さんしか知らないので、
ようやく3年のファン歴しかなく、その中で活動が続いているままで1周年を迎えるのは初の経験だった。
(MBHIは1年間活動し、1年経過とほぼ同時に活動休止したので)

私にとっては世界で一番かっこいいボーカリストで、MBHIもRe:MBHIも心底好きだった。
素晴らしい音楽を作られていたと思うので、世界の涯てまで届かずに途切れたことが、ずっと苦い記憶で。

だからラッコの音楽は届いてほしくて、届くまで続いてほしいと思っている。
1周年記念公演の2日前、11月1日に発売された1st FULL ALBUM「弱肉教職」は凄まじい名盤なので、少しでも多くの人に伝わりますように。

弱肉教職の発売に先駆けて公開されていた「PM5:00」のMVはこちら。

どちらかというと難解とも思えるこの美しい曲を、リード曲として選んで、MVを作ることにしたそのセンスが好きだと思った。

前置きが長くなりましたが1周年記念単独公演のことを、セットリスト以外には何も正確なことはありませんが、
覚えておきたいので記録しておきます。

<2017-11-03 大盤振舞い!!ラッコ1周年記念単独公演 at 新宿BLAZE 感想覚書>
20171103_20171106004757695.jpeg

この公演は特殊な形式で行われた。
まず前半の無料公演。そして後半の有料公演を観たいと思った人はそのまま会場に残って、退場時に代金を支払うというルール。

つまりライブ自体も二部構成だったので、まずは無料編のことから書いていく。

<ラッコ1周年記念公演(前半無料の部)セットリスト>
1.色彩皆無
2.溝鼠讃歌
3.数の原理
MC
4.液体
5.人間博覧会
6.Googly eyes
7.終焉詐欺


開演前、BLAZEの大きなステージを見上げるだけで胸が高鳴るものがあった。

ステージ後方には、六角的のロゴと「LACK-CO.」の文字が描かれた大きなバックドロップ。
この日に向けて作られたものだと思う。

開演時に客席の照明が落ちると、流れてきたのは「怪しい眼鏡屋さん」のSEだった。
始動時期のワンマンツアーなどで使われていた登場SEだ。

懐かしいという感覚と同時に胸が痛んだ。
私がラッコのことを、ラッコのてんてんさんを受け入れがたいと感じていた時期にずっと聴いていた音だったから。

最初にステージに登場したのはhigiriさん。
SEが流れた時点で想像はしていたものの、衣装も始動時期に着用されていたものだったので、
そうか、前後編できっと衣装も違うんだろう、と考えた。

続いて登場したIvyさん、SANさん、milkさん。
milkさんのギターが久しぶりに拝見する深緑色のストラトで、SANさんは使用頻度の高い青い7弦ギターだった。

ということは、前半は今までどおりのドロップAのダウンチューニングなのかな、と予測できた。

ラッコはこの日からレギュラーチューニングに変更するという(アルバム収録曲はレギュラーチューニング)ことがあらかじめ公表されていたからだ。

きっと後半はmilkさんは牛柄のギター、SANさんは赤いテレキャスターをお使いになるんだ、と思った。

最後にステージに登場された平一洋さんは、ファージャケットだけは眼鏡屋さんの頃の衣装だったけれど、その他は私服だったのではと思う。

白いシャツ、細いネクタイ、黒い細身のサルエルパンツ、サスペンダー。
黒い丸型レンズのサングラスをしてらしたのは、「眼鏡屋さん」意識なのかな、と考えたりした。


1.色彩皆無

平さんが登場されてすぐにこの曲のイントロが始まった。
ラッコの情報が解禁されて、最初にMVが公開された曲で、シングルではないけれど最初のリード曲と言える曲だ。
この曲からラッコが始まったのだと思うし、1周年の節目に、この曲を1曲目に選ばれるのはとても理にかなっている、と思った。

1年前、この曲のことがとても苦手だった。理由は単純で、てんてんさんの新しい活動を素直に受け止められなかったからだ。

ライブで演奏されるのを一年間聴いてきて、徐々に受け入れられるようになったし、何より曲に罪はない。ごめんねという気持ちでいるよ。

記憶が確かなら、この日は音源どおりの歌詞で歌われていた気がする。
(ライブだと「僕」を「俺」に変えて歌われることがよくあるので)

そして、ラッコはやっぱり、大きなステージが、天井の高い会場が似合うバンドだと思った。
平さんは私にとっては世界一かっこよくて、自ら光を放つような人だし、Ivyさんはじめステージングが派手で華やかなメンバーさんばかりだから。

小さなステージには収まりきらないものがあると思っている。

そんなことを考えながら、客席のほぼ最後列から、BLAZEの光景を俯瞰していた。

1曲目が終わると、平さんはファージャケットを脱ぎ捨てるようにして左後方に放った。
そのあたたかそうな上着をライブが始まって早々に脱いでしまうのも1年前と変わらないな、と思ったりした。


2.溝鼠讃歌

このタイミングか定かではないが、曲と曲のつなぎで平さんが客席を煽りながら、
「死んでんのか?お前ら。声聞かせろよ!」とおっしゃったのを覚えている。

私はこの煽りがあまり好きではないので、
(客席をむかつかせて声を出させようという試みは成功しているということになります)
平さんに向けて心の中指を立てるなどしていた。まあそれはよい。


そして会場を左右に分けて、平さんがフロアに降りてきて煽る。

平さん「日本の法律で・・・ライブハウスには柵があるんだけど・・・」

はい??法律って言いました・・・?

平さん「柵も場所も気にすんな、俺が全部許すから・・・!すごい光景にしようぜ!」

平さんらしいなあ。

溝鼠讃歌はとても好きな曲で、何が好きかというとイントロのmilkさんのリフとか、
SANさんがワウペダル多用されるところとか。

平さんが、場所関係ねえぞ、混ざれ!とか煽っていたのはこの曲だったろうか。
本当に記憶が薄いしどのタイミングでサングラスを外されたのかも覚えていないのだった。

ダウンチューニングでこの曲を聴くのはきっと最後になるんだ、と思って音に耳を澄ましていた。

溝鼠讃歌の発売時に、これは相当下げてる気がするなあと思ってインストアの質問用紙で質問したら、
ラッコはずっとドロップAだと答えていただいて、レギュラーチューニングではないだろうくらいに
(ドロップDとかそれくらいかなあと)思っていた私はとても驚いた。

そしてこの日から変わったことのひとつにhigiriさんのドラムセットがあって、
なんとフロアタムが2つになっていた。なかなかそういうセッティングの人はお目にかかれない気がする。

曲中だったか、もしくは次の曲への繋ぎのアドリブだったのか定かではないのだけれど、
左手と右手でそれぞれ2つのフロアタムを同時に叩いている場面を目にして、かっこいい・・・!と思った記憶がある。

フロアタムの音が好きなのだけど、そんなに曲中で多用するものでもないし、今後はどのタイミングでフロアを使われているかちゃんと把握しよう・・・と思うなどした。


3.数の原理

溝鼠讃歌からの数の原理・・・!疾走感あふれる曲が続くな、と内心浮き足立っていた。

隠れた名曲というには隠れていないけれど、会場限定シングルで、確かオフィシャルYoutubeなどにも試聴音源はないはずなので、ライブに来ている人しか知らない曲なはずだ。

新しい音源が出る度にラッコのことが好きになっていった1年間だった。

この曲も確実に、私の心を掴んでくれた曲で。もう、何に思いを馳せても胸が痛んだ。

この曲は特にドラムのリズムというかパターンが、どのフレーズを取ってもかっこよくて、
歌詞も相まって焦燥感にかられながら聴いてしまう。

higiriさんはとても正確なドラムを叩かれる方という印象なのだけれど、
こういった勢いある曲での気迫のこもり方も凄まじいものがある。

そして私はこの曲の時くらいにようやく、平さんがお立ち台として使用されているのが、白いWEEDのスピーカー(キャビネットというのかもしれない)であることに気づいた。

春のワンマンツアーでもお使いだったけれど、ここ最近の小さめの会場のワンマンでは使われていなかったように思う。

その台の上にぺたんと座り込むようにされながらマイクに覆いかぶさるようにして歌う姿とか、足をかけて身を乗り出すような仕草ひとつひとつが、本当に絵になるボーカリスト様だ、とあらためて考えていた。

「数の原理」が好きな理由のひとつは、歌詞にある。

平さんは歌う曲が変わっても活動が変わっても一貫して、歌いたい表現したいそうやって生きて死にたい、と叫び続けてきたような人だと私は思っていて、
この曲の歌詞にはそれがあまりにも痛切ににじんでいるから。
地中から地上にでていこうとする蝉になぞらえながら

”そろそろ地上にでます 逢いたくて遭いたくて 鳴き声をこの世に響かせたい”

ライブで聴く度に、突き刺さるようだと思う。全身から、歌で伝えたいという思いがあふれるようで。

”暴かれた世は灼熱地獄 僕はまだ土の中”

このパートは、楽器の音がほぼ落ちて、静寂の中で歌声が響く。

”命令されて 生きるよりも 知らず喰われるよりも 好きな事やりつづけ死ねるなら短命でいいさ”

「命令されて」部分は一瞬だけ、完全に歌だけになる。
そこからスライドのような音色で歪んだギターが入る瞬間は本当に鳥肌が立つようで。

BLAZEの広いステージで、光を浴びて立つ平さんは、自ら発光しているほどに眩しかった。

そんな風に思い入れがある好きな曲なので、
1周年のBLAZEで聴けてうれしかった。

このタイミングでMCだったのだけど、何をお話されていたのかまではほとんど覚えていない。
来てくれてありがとうございます、ということは丁寧に何度もおっしゃっていたように思う。
てんてんさんは、平さんはそういう人だ。

この場所を選んで足を運んだ人間を肯定してくださる。間違っていないと。

あとは、ラッコ1歳になりました、ということもおっしゃっていたかな。
1周年という言葉より1歳という言葉を聞いたような気がするので、ラッコという一見かわいらしい名前ゆえなのだろうかなどと思いを巡らせていた。

そう、それからこれはいつもおっしゃることだけれど、
「場所関係ねえし、ライブでは演る方も見る方も、空気読めない奴が一番空気読めてるからな!まわり気にせずに楽しもうぜ!」
とおっしゃっていたと思う。空気かー。天才的に読めないなー。じゃあ空気読めてるのか。じゃあいいか。


4.液体

ライブにおけるラッコのキラーチューンというか、掛け値なしに一番盛り上がる曲だと思う。

Ivyさんのベースソロっぽいフレーズから始まって、この曲を予感した客席の熱量が一気に上がる。

個人的には「デトックス」は合唱させないで平さんに歌ってほしい気持ちがあるものの、盛り上がるなあという気持ちで見ている。

この曲の時はリズム隊を見るのに忙しいのであまり平さんを見る余裕がないのだけれど、
(ベースとドラムの交互のソロとか、それはそれは見応えがある)

「キズモノになった君を僕がもらいましょう」とか「刃物あて裂け目チクチク血管ハイウェイノンブレイキ」とか
歌詞がぞくぞくするようなフレーズの連続なので、耳に入るだけで冷たい刃物を当てられたような気持ちになる。

まったく、平さんの言語感覚は常人離れしている。

SANさんとmilkさんの交互のギターソロも圧巻だし、毎回BLAZEくらいの広さで観たいな、とまた思った。
本当に華がある人たちだ。


5.人間博覧会

イントロで、平さんが客席の声と拳を煽る。

私はこの曲はそういう感じじゃなくてただ聴いていたいなあと思ってしまうんだよなあなんて思いながらぼんやり観てしまって、本当にラッコの客としての才能がないなと思うのだった。
うっかり前列に入った時はちゃんとするから。後ろで観ているときはそういう客であっても許してほしい・・・。

バラードではなくて激しく力強い曲だけれど、切なさが何よりも強い曲だと思う。

”何が足りない?そんなのわかるはずだろう 悲しいニュースも君の噂話も煩くて僕は聞こえてないフリし続けたよ”
”頼むから生きること諦めないで”

俯いて、膝をつくようにして叫ぶその声は、泣いているようで胸に刺さった。

”ショーウインドウに並べられた高値の人形のように古びていく”

人形、と歌いながら腕を横に伸ばして肘を直角に曲げてだらりと下げる。
その操り人形のような仕草は、私にとってはMBHIのREAPER MIMICを彷彿とさせる。

そうだった。私はこの美しい人が、ステージで歌い続けてくださるなら、他に何もいらないと願ったんだ。そんなことをふと、思い出していた。
MBHIが止まって、Re:MBHIが発表されるまでの、表舞台にいらっしゃらなかったほんの半年ほどの期間の記憶を、
私は生涯忘れないと思う。
「早めにおかえりって言わせるから」と勇気付けてくださったことも、
ステージの上で「ただいま」と叫ばれた日のことも。
今はこうして、ラッコの平一洋さんとして存在感を高めていかれているのを。私はずっと見ていたいな。



6.Googly eyes

確か、曲に入る前に「残り2曲です」と告げられていたように思う。
私はこの曲のことは走って逆ダイする曲、と認識していて思い入れがあまりないのだけれど(穿った見方)
ちゃんと聴くと曲調はかっこいいし平さんの英詞のシャウトある曲も他にそんなにないし、ごめん、これからはちゃんと聴く。と思うなどした。

この日特徴的だったのは、逆ダイパートの”Out of sight, out of mind”を歌う際に、WEEDのお立ち台の上にマイクを置いて、両手は台の上について、つまり手離しでマイクに向かって叫んでらしたこと。

言葉にすると説明が難しいけれども、客席まったく見ないで、叩きつけるように叫ぶ姿はかっこよかった。

そしてhigiriさんに合図して少し止めて、客席を煽る。

「さっきも言ったけどこの曲入れて残り2曲です。ここで暴れないでいつ暴れるんだよ!」
「3歩前に来てください。いーち、にー、さーん。お前らが詰めてこないと俺が飛べないだろ?俺をダイブさせてくれよ!」

というような煽りをして逆ダイループに戻る。
とは言えこの日は尺がなかったのか、3回程度で終わりだったと思う。

広い会場で人が多いのもあって、後ろから見ていると逆ダイに参加する人がどんどん増えていくのがわかったし、
確かにこれは演者も気持ちが良いものかもしれない。と思いを馳せていた。


7.終焉詐欺

曲の冒頭で平さんが「はーしーれ。」とおっしゃる。横モッシュというよりは横ダッシュではないかというほどのスピードでフロアが大移動する。

その光景を見て、にやりと口角をあげて笑う平さんは、やはり常人離れした神の立ち位置にいるようだった。

私はそんなお姿を遠くから、外界から眺めるようにして見ているのが好きで。
行列に並べない子供のような気持ちになることがよくある。

平さんはきっと会場を一体化したい。私は、私の宇宙で1人きりで、ラッコの音楽と向き合っていたい。
だから平行線のように相容れないんだろう。そんな風な葛藤ばかりし続けた、この1年間だった。

それでも、平さんが以前と違って、悲壮感や孤独感は影を潜めて、楽しそうにライブをこなされているのを、
素直に受け取れるようにはなってきた、と自分では思っている。きっとまだまだ足りないけれど。
はっきりと覚えているけど、「楽しそうなてんてんさんを、素直に心から好きだと思えた」のは、
2017年9月23日のAREAだった。ZEALLINK TOUR NEXT2017のファイナル。
あの日を境に、私は少し変われたと思っている。
しなやかにしたたかに変化する平さんの表現を、そのまま受け取れるファンになりたい。今はなれていないけれど。


無料編はここまで。平さんが「帰らないで残っていてくださいよ。」なんておっしゃりながら退場されたように思う。

有料編までの転換は30分近くあっただろうか。舞台上のスクリーンには、弱肉教職収録曲のリリックムービーや、今までのMVが次々と投影されていく。




そして始まった後半有料公演。

この日ライブでは初披露となった新衣装で登場され、milkさんはやはり牛模様のギター、SANさんは赤いテレキャスターに持ち替えていらした。
ここからはきっとレギュラーチューニングに変わるんだ、と思った。

<2017-11-03 ラッコ1周年記念公演(後半有料の部)セットリスト>
1.教育
2.終焉詐欺
3.白昼夢
4.火花散らしたら
5.幽囚谷のバッタ
MC
6.PM5:00
7.ほろ苦ィ。
8.青年ナイフ



1.教育

アルバム「弱肉教職」の1曲目にあたる曲で、このアルバムのコンセプトが決定するきっかけになった曲だと聞く。
1周年の門出の、新しいラッコの始まりにふさわしい選曲だな、と思いながら聴いていた。

記憶が確かなら、この曲と青年ナイフの時は、後方スクリーンにリリックムービーが流れながらの演奏だったと思う。

シニカルな歌詞に、少し気だるいような哀愁のこもった平さんの声がよく似合う、というのが音源で聴いた時の感想だったけれど、ライブで聴くとまさに鳥肌が立つようだった。

この曲のためにこの人の声があり、この声だからこそこの曲が映えるのだと思い知らされるようだった。

誰か教育してくれ 愛され方教えてくれ 僕は馬鹿だから 音楽が辞められない”

平さんが音楽を辞められないのは「馬鹿だから」ではなくて、
歌うために生まれてきた人だからだよ。と大真面目に思っている。


2.終焉詐欺

平さんが「走りますよ?さっきと同じです」というようなことを曲に入る時におっしゃった気がする。
無料編でも聴いたこの曲を、早速レギュラーチューニングで聴けるんだなと思うと新鮮さがあった。
そしてこの曲は弱肉教職には入っていないので、ああ、本当に新曲でも再録でもない曲達も、
こうやって変わっていくんだ、と思うと少し緊張するような気持ちになった。

広いBLAZEのフロアで、横モッシュというには激しすぎる全力ダッシュで走る光景を後ろから眺めては、
きっとこれは平さんうれしいだろうなと思ってお顔を見るとやっぱり口角をあげて笑っていらっしゃるのだった。

”この世の生きとし生く者の運命”
の後で音が落ちて再び歌が入るところ、かな?
平さんが一瞬音程を見失ったように見えてはらはらしたけれど、すぐに立て直してらしたのは流石だった。


3.白昼夢

higiriさんがお好きな曲とツイートしてらした白昼夢。
私はシンバルの音の聞き分けがつかないのだけど、ハイハットだけでなくて沢山使われている気がした。
気がしただけなので、今後のライブで確認したいなと思う。

変わったリズムや大人びたメロディが多い弱肉教職の新曲の中では、比較的キャッチーな部類なのかもしれない。
歪んだギター、耳に残るリフ、要所で光るようなぐっとくるベースライン。疾走感のあるリズム。
この曲はライブ映えするだろうなと思っていたけれど、本当にかっこよかった。
本当に、ラッコというバンドはプレイヤー1人1人が放つ華というか、実力に裏打ちされた個性が強すぎる。
圧倒されるような気持ちで見てしまうことが多いのも仕方ないと思う。


4.火花散らしたら

こちらは既存曲のリアレンジ。Ivyさん作曲。
あいびさんは広いステージだと水を得た魚みたいだなとあらためて思ったし、
この曲のギターソロはmilkさんなのだけど、眼鏡屋さんの頃より一層前に出ているというか、耳に飛び込んでくるような華やかさがあってとても好き。

この曲の時はきっとずっと楽器隊の皆さんを見てたんだと思うけど、平さんの記憶があんまりないです。
とは言え、いつ視界に入っても百点満点でかっこよかったです。それだけは確かです。


5.幽囚谷のバッタ

こちらは2月に出たシングルのリード曲で、今回レギュラーチューニングにリアレンジされて収録されている。

この曲はラッコの世界観を確立した曲と私は思っているので、アルバムに入るのはうれしかった。
歌詞もひりつく感じでとてもてんてんさんらしい。焦燥感に駆られながら、胸を押さえながら聞き入っていたい。

”誰かを蹴落としても飛び越えたいと誓った そんなカルマが何処までも君を追いかけてくる”

”誰もが幽囚谷の住人 飛び越える足を持つのならさぁ蹴り上げて”

平さんは本当にもう、一分の隙も無いほどにかっこよくて、ああ、こんな風に、大人みたいに歌うんだな。なんて馬鹿なことを考えたりした。
それが私にはうれしくもあり、寂しくもあった。

ここでMC。

有料編まで残ってくれてありがとうということを言われていたはず。

日付の口上がどのタイミングだったか忘れてしまったけど、有料編だった気もする。
(2017年11月3日新宿BLAZE、来てくれてありがとうございます。というような)

平さん「ラッコ、レギュラーチューニングに変えることにしました、歌っていてちょっと音を見失ったりもしたけど、ここまできてようやく、大丈夫と思えるようになってきた・・・笑」

2曲目でピッチ見失ってましたものね!(そっとしておきなさい)

平さん「新曲は、俺もまだここモッシュなのかなヘドバンなのかな?って定まってないところもあるけど」

好きに楽しんでほしいということとか、付いてこられますかー?というようなこともおっしゃっていた気がする。

平さん「残り3曲しかないです。・・・明るいからiPhone見てもいいかな、何を話そうかメモしてきたんだよ。」

そんなことをおっしゃりながら、ドラムセットの前あたりに置いてあったご自身のiPhoneを手に取る。

平さん「あーそうだ、こういうこと言おうと思ってた。・・・ヴィジュアル系でよく、死ねー!とか殺せー!とかそんな曲があるじゃないですか。もしくは反対に、何々をしてでも生きろ、とか。次の曲は、『一生懸命生きられないなら今すぐ死ね!』という曲です。」


6.PM5:00

そういう意味の歌詞だと思って聴いていなかったので、平さんの説明に少し虚を突かれたような気持ちになった。

タイトルは夕暮れ時の意味であることや、先ほど動画を貼ったMVのストーリーは、綺麗な都会の裏ではゴミを拾う人がいることとか、過去の自分を殺して内臓を引きずり出して自ら穴を掘って埋葬するような、そんなメッセージが込められているとMCやインタビューで読んだ。

”茜色に包まれて俺のヒーローは死んだんだ 憧れを亡くして現在まで生き続けてきたよ”

”死ねない理由は 二度と見れないソレになる為”


平さんの歌詞は、アイデンティティーの揺らぎというか大都会の中で自分を見失うような描写も多くて、
私はそれにあまり共感はないのだけど(自分の存在への期待が希薄すぎるし何者かになりたいという意思がない)、
この人はそうやって向き合って生きているんだ、と感じることが尊くて美しいと思う。

MVが公開された時から、展開が複雑でどこがサビなのかの解釈も人によって違いそうなこの難解な曲を、
ライブでどうやって演奏されるのか早く見たいなと思っていたのだけど、なんだかぼんやりとステージ全体を見ていた気がする。
ゆるやかな部分も激しさも秘めた曲で、どうしてこんなにひりつくような感覚を、音楽で与えることができるんだろう。そんなことを思わざるを得ない。

ラッコのライブは走り回る曲も多いし、それもきっと醍醐味だけど、私はこんな風に胸を突かれて茫然とさせられることも望んでいるんだなあと思うなどした。

そして、このフレーズはきっとmilkさんの音、と思っていたパートを、ライブで確かにmilkさんが弾かれているのを確認できて、そのことがうれしくて、うふふってなった。


7.ほろ苦ィ。

平さんがヘドバンを煽るようなことを曲に入る前からおっしゃっていたような気がするけれど。
仰せの通りに首を振っていたので記憶がございません。
この曲のSANさんのワウペダル使いが好きだったのだけど、初期ほどは使われていない・・・ような。

客席のモッシュも激しいし、広い会場に映える曲。いい選曲だなあと思った。


そして、さきほど残り3曲とおっしゃっていたから最後の曲だな、何で終わるんだろう。と思っていたら
曲に入る前に平さんが短く言葉を発した。

平さん「ラッコらしくないかもしれないけど、最後はバラードで終わります。伝えたいことは全部、この曲に入ってます」


8.青年ナイフ

平さんの伝えたいこと。そうか、今の平さんにとってはこの曲がそうなんだ。
「伝えたいこと」という言葉を平さんはよく使われると思う。
きっと、伝えたいことがあるから音楽という手段で表現しているという気概もお持ちなんだと思う。

ほんの一時期だけれど、ステージに立たれていない期間があって、その時期に見失ってしまったものがあるんじゃないかと不安だった。
だから平さんの口からその言葉を聞いただけで、込み上げてくるものがあった。

そして私にとって、点々さんの伝えたいことはすなわちMy BACTERIA HEAT IsLANDの「無題」だった。
伝えたいことが込められすぎていて、タイトルが決められないから無題なんだ、と当時おっしゃっていたから。
世界で一番好きだった曲です。本当はまだ過去形にしたくない。

2015年7月15日に仙台ワンマンで、無題の前に点々さんがおっしゃった言葉を私はずっと胸に抱いて生きてきた。
「今日のこの時間が終わっても、この瞬間のことを胸に持って、これから先も生きていけるように。そんな想いを込めて、次の曲を。」

過去のものとしてお別れしなければいけないんだと、この時強く自覚して、涙が止まらなくなった。
とっくに、知っていたけれど。それでも私の心の奥に、ずっといてくれる曲でありますように。


「青年ナイフ」という曲も、平さんの長いキャリアの中でもひときわ輝きを放つような、深く刺さるような名曲だと思う。
Re:MBHIにナイフという曲があった。だからこその青年ナイフなのかな、と私は思っているけれどどうだろうか。
「ナイフ」は、あの時期の点々さんにしか歌えなかったし書けなかった曲だと思う。
鋭い痛みを伴うような、ひりひりするような魂の叫びに満ちていた。

その時期を超えて、「青年ナイフ」は、もっとどしんとした鈍痛を与えてくれる。
この曲にもまた、生に誠実に向き合う、純粋さゆえに傷ついていく美しい生きもの、という印象を受ける。
私にとって平さんはそういう人だ。

”機械仕掛けな街で 小さな部品に成り下がる位なら スクラップでいいから貴方に届けたい”

ああ、美しいな。美しく気高くあろうと抗う人の姿は美しい。

”道端に落ちてる汚れたネジ所詮 僕等は 誰かの胸に空いた穴にハマるような存在になり手翳すから”
”震える掌翳して”


背後からの光を浴びながら、空に向けて掌をかざす平さんの姿は神々しいほどだった。
呼応するように私も手を伸ばしていた。

そう、こうやって届かない場所に向けて手を差し伸べる行為が、私はずっと好きだった。
憧れて、焦がれて、叫んで、届かなくて、そんな風に美しいものを求める行為が。
平さんはいつも、私が憧れている景色を見せてくださる。

平さん「掌を、翳してください。」

客席で静かに手が上がっていき、とても静謐な雰囲気の中で、光を浴びながら求められる平さんの姿は美しくて。
その光景を、私はずっと覚えていたいなと思った。

この歌詞はメロディーの最後の部分なので、アウトロの残響の中で、平さんが静かに客席に背を向けて、振り返らずに去って行かれた。
私は平さんの姿が見えなくなっても、差し伸べた手をおろすことができずに、捧げるように掲げ続けていた気がする。

1周年という節目のライブを、この曲で終えることにした平さんが、ラッコというバンドが好きだと思った。


最後にメンバーさんのツイート引用など。







本当に、凄いバンドだと思った。

てんてんさんの新しい活動を素直に受け入れることができなかった自分も、曲とライブの良さに刮目して説き伏せられた感があるし、
何より、平さんの世界観をこんなに尊重してくださるメンバーさんと共に活動されているということ。
感謝、というと私は何目線なんだよという感じになってしまうしもっと適切な表現を探したいけれど、
平さんが素晴らしいメンバーさんと共に音楽を創り続けてくださることを、私は祈っています。

私が1年かけて受け入れてきた違和感のようなもの、
それは5月20日のReNYワンマンでくっきりと輪郭を伴ってしまったものだけれど、
平さんは発展の過程にあって、それが私の期待する点々さん像とは思った以上に色濃く違いがあるということだ。

今はラッコの平一洋さんが好き。それは確かなことだけれど。

きっと私達から見えないところで努力を重ねられてきたのだと思う。
以前は、ご自身を追い詰めて孤独の底に沈むようにして、泣いているみたいにして魂の叫びを吐露される方だった。
神が降りてくるようにして発現するソレは、胸を打つものがあったし、怖いくらいだった。
オーラというものが目に見えるものだと錯覚させてくれる。私のカリスマでロックスター。

今の平さんは、そんな曖昧で不確定な、奇跡の発現に頼らなくても、安定したパフォーマンスをされるようになって、
いつだって安心して見ていられる実力派のボーカリストになられた。
そして客席のことを気にかけてくださるようなそんな余裕を感じる。

1年間かけて「ラッコのボーカリスト」としての在り方を模索され続けてきた平さんが、
今後はよりご自分のために、ご自分の表現されたいことに忠実に、歌ってくださったらいいな、とぼんやりと考えている。

そういう意味でも、「弱肉教職」は凄まじい作品だと思う。
こんなに個性的で、難解とも思える表現を、説得力をもって作品に昇華させてしまうのだから、
平さんもメンバーさんも常人離れしている。

これからも、ラッコの進化を見届けられたなら、いいな。


いつもながらライブの感想というより私の禅問答になってしまいましたが、
もしも最後まで読んでくださった方がいらっしゃるならありがとうございます。
読了のしるしに拍手ボタン押していただけるとうれしいです。コメントもお名前もなくて大丈夫です。

私はキチガイだという自覚がありますし、自分から他の平さんファン、ラッコファンの方にお話かけないのは、恐怖を与えたくないから、に尽きます。
よかったらぜひ話しかけてください。カオナシのような対応をします(だめじゃん)

ああ。好きだなあ。

「弱肉教職」が本当に凄いからさ、中でも「冷えきった魂について」に精神を殺されかけたから。
この曲の歌詞の話だけで一晩語れると思うんだよね。その話はまた、いずれ。
私のジーザスクライスト・スーパースター。

この音楽が届きますように響きますようにって、ずっと、祈っています。

【2017/11/08 23:07】 | ラッコ | トラックバック(0) | コメント(0)
| ホーム |