プロフィール

香菜

Author:香菜
大槻ケンヂ先生、narasakiなっきー、ルーク篁さま、ANGEL-TAKAさん(肉眼で確認できる唯一の天使)、クラオカユウスケさん、点々さんが大好きです。

好きなバンドはCANTA、宇宙戦隊NOIZ、えんそく、My BACTERIA HEAT IsLAND、特撮、筋肉少女帯、coaltar of the deepers、INO HEAD PARK、eversetなど。

ライブという空間が生きがい。
しかし対社会スキルが異様に低いので人が多い場所ではキョドります。すみっこで生きてます。
脳内ダダ漏れチラシの裏blogです。
生まれてすみません。
Twitterでは「ザジ」という名前です。
どちらでも呼びやすい方で呼んでくださいませ。

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ザジ、あんまり殺しちゃだめだよ。
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2017-05-20 ラッコ 新宿ReNY
ラッコ2回目のワンマンツアー、ツアーファイナル。

結論から言えば、ラッコというバンドの始動から半年の集大成的な成功を収めたライブだと、ファンとしては思った。

楽曲もライブパフォーマンスもメンバーさんのポテンシャルもフロアの熱気も。
何もかも素晴らしかった。高みを目指していく、のぼりつめていく未来が容易く想像できるような。


なのに、それなのに、私という面倒な人間は、圧倒的幸福と同時に多大な喪失感を得てしまったので、
数日間激しく落ち込んだ。その話は追って書きたい。揺さぶられながら考え抜いたことを書き残したい。



新宿ReNYという大きな会場をその場所に選ばれたということはきっと難しさも伴う決断だったのではないかと思う。

2月15日のラッコ主催イベントのMCで、てんてんさんが

「5月20日に新宿ReNYでワンマンやります遊びに来てください。正直埋まると思ってないです」
「埋まると思ってないけど、ここでワンマンやろう、って決めてたんで。やります。」

というようなことをおっしゃっていて、
埋まらないと思ってらっしゃるんだな、この人は本当に率直な物言いをなさるなあと胸が痛んだのを覚えている。

それでも印象としては、このワンマンは勝負ではあるけれど2017年後半に向けて通過点であって目標ではないのではないかな、と思っていた。
刻一刻と進化していくようなライブパフォーマンスをされているのを、このツアーを通して目の当たりにしていたから。


私はMy BACTERIA HEAT IsLANDとして点々さんを知ってファンになってからまもなく3年になる。
てんてんさんの長いキャリアの中の、ほんの3年しか観ていない。
だからわからないこと知らないことが沢山あって、知ったようなことは言えないのだけれど、
私のフィルターを通して見てきたてんてんさんへの想いは膨大な記憶や葛藤と共にあって。
「ただ曲が好きで」「歌声が好きで」
そんなシンプルな【好き】ではいられなくなっていた。

これはてんてんさんに限らずだけれど、私は、文脈を持ってバンドとアーティストご本人を愛していると思う。
切り離すことができない。私の記憶と思い入れを紡いで、勝手な理想を押し付けては物語にしてしまう。

そういった意味で、私がてんてんさんに紡ぐ物語のターニングポイントは、
2016年9月25日のRe:MBHIの最後のライブだった。
「点々さんを好きだった自分」のお葬式のつもりで参加したようなライブだった。

自分の崇拝を一旦葬って、ラッコのてんてんさんのことは一から好きになろうと思った。
実際、半年かけて、ラッコのてんてんさんのことを好きになった。
本当に素晴らしいバンドで、唯一無二のボーカリストだと思う。

それでもライブを見ている時の自分は、どこか「私が好きだった点々さん」の面影を探してしまっていた。

変わらないものもある。変わり行くものもある。
目の前のものをただ素直に受け取ることだけに夢中になれたらいいのに。

このツアーの仙台あたりから、「てんてんさんの変化・進化」について強く意識していたので、
ツアーファイナルの3日前のてんてんさんのツイートが深く刺さった。


とはいえ私はいつも、てんてんさんの発される言葉を正確に理解することができないので、
ふわりとした理解しかできていないのだけれど。

それでも「答え合わせ」という言葉はしっくりきた。
私がこのツアーで感じたことの答え合わせをしようと思った。

<2017-05-01 ラッコ oneman TOUR 2017 シドヴィシャスTOUR FINAL 『ナンシー』新宿ReNY>

先にセットリストを。

1.液体
2.幽囚谷のバッタ
3.火花を散らしたら
4.人間博覧会

MC
5.色彩皆無
6.百足
7.終焉詐欺
8.数の原理

MC
9.偽物語
10.溝鼠讃歌
11.幸甚に存じます
12.Googly eyes
13.ほろ苦ィ。

MC
14.滅亡のブルース

encore
1.溝鼠讃歌
2.色彩皆無


つらつらと覚えていることを書いてみたいけれど、この日の私は視覚的な記憶をほとんどできなかったように思う。
だからこの先書けることなんて自分の感情の動きくらいしかない。

ただひたすらにてんてんさんを見ていて、その他のことはほとんど見えなくて。
それなのにてんてんさんがどんなパフォーマンスをされていたのか、その機微すらふわっとしか覚えていないのは、
てんてんさんの「今」を見せつけられたからだと思う。ただ、圧倒されていた。

頭から湯気でも出そうなほどに髪を振り乱しながら、鋭い目をして歌う姿がとても美しいことに心を奪われて。
これが、今の、てんてんさんだ。鮮烈に見せつけられた。
一瞬一瞬の輝きが眩しすぎて、脳が処理できなかった。ただただ、誰よりもかっこいいボーカリストだと思った。

そして同時に、ステージで輝きを放っているのは、あの頃私が好きだった点々さんではなかった。
半年かけて理解してきたことを、思い知らされた。

外の世界から、透明な膜を通してその空間を見ているような気持ちになることがよくある。
私はそこにいてそこにいない。ただ、てんてんさんの声だけが。私をこの世界につなぐもので。
ただぼんやりと光景を見ていることしかできなかった。

この日のてんてんさんはとても「強く」あった。
もしかしたら弱さを内包したしたたかさ、であったのかもしれないけれど、私にはそう映った。

オーディエンスの目を耳を惹きつけるだけでなく、もっと力強く手を引くような、そんな強さ。

あの頃私が好きだった、周りにどんなに人がいてもまるで世界にひとりぼっちみたいに、
深く孤独の底に沈んでいくように、泣いているように歌う少年ではなく。

少年みたいな純粋さと青さを持ったまま、もしかしたら私の想像以上に大人になられたのかもしれないって、
どこか寂しいような気持ちで思った。

生き残るためには強くならざるを得なかった少年が、死に物狂いで武器の使い方を覚えるように。
この人はさらに遠くまでご自身の音楽を届かせるため、響かせるために、新しい力を得たんだ。

変わったものと、変わらないものと。それは主観の話だから、変わったのは私自身なのかもしれないけれど。
絶対に変わらないものがあるとすれば、てんてんさんの純粋さ。
てんてんさんの言葉はいつもまっすぐで。
どうしてこんなに嘘がつけなくて、不確定な約束ばかりしてくださるのだろう、と思うことがよくある。
直視できないほどに眩しい。


禅問答のような前置きはここまで。ライブの話をしたい。

開演前、会場のSEはトム・ヨークのアルバムが流れていたのだけど、これはメンバーさんではなくPAさんのセレクトだったらしい。(スタッフさんのツイートより)

定刻18時からさほど遅れることなく、ステージの幕前に白いスクリーンが降りてきて、客電が落ちた。
今日は夏のツーマンツアーの共演バンドが発表されるということ、そのほかにも何かしらの告知があることは予告済みだったので、
きっとその発表だろうと思ってどきどきしていた。
結果、本当に盛り沢山な告知内容で、2017年後半のラッコの本気というか生き急ぐような勢いを感じた。

主催ツーマンライヴ『夏の陣 一騎打ち変』の詳細発表
6月28日(水)発売『溝鼠讃歌』収録曲発表
6月28日(水)発売『溝鼠讃歌』に収録の【液体】のMV初公開
ワンマンツアー『冬の陣 単独武者修行 収穫変』発表
振舞い、弐 大盤振舞いに備え、毎週値下がり単独公演
・振舞い、参 大盤振舞い!!1周年記念単独公演
※リンク先はラッコ公式blogで、下の2つだけまだラッコ公式では更新されていないようなのでViSULOGの記事です。

発表の順番は定かではないがこんな内容で、あまりの情報量の多さにくらくらした。
ついていけるだろうか。でもこのバンドの進化の過程に、できる限り立ち会いたいな、ということを思ったりした。

それにしても、既存曲のMVを作って新作の特典的な映像にすることは珍しいと思うのだけれど、
これは英断だと思った。
「液体」はラッコでも屈指のライブチューンで、ラッコを聴いたことがない人にも刺さりやすい曲だと思うし、
この曲が収録されているマキシシングル「虫入りチョコレート」は収録曲すべてが名曲で、
全曲試聴動画などがなく拡散されづらいのが惜しかったと思っていたので。
今回のことをきっかけに広まるといいなと思う。というわけで貼る。


告知映像の流れとしては最後にこのMVが少し流れて終わり、だったかと思う。

ステージの幕が開くと、聴き慣れない登場SEが流れ、ステージ際の数カ所から垂直に白煙があがる特効。
まだ薄暗いステージに、Ivyさんとhigiriさんがつい先ほど映像で公開された、新衣装で登場され、悲鳴のような歓声があがった。
続いてSANさんとmilkさんが登場。SEに合わせて徐々に楽器の音が増えていき、
ゆるやかに、演奏が始まる1曲目につながるような音色にシフトしていったような気がする。

Ivyさんが、ベースが前面に出るようなフレーズを奏で始めたので、ここから液体に繋がるのかなと思ったらそのとおりだった。

一番最後にてんてんさんが上手袖から登場される。
まっすぐにステージセンターに進み、マイクスタンドに手をかける。


1.液体

やはり1曲目は液体だった。MVを作るような代表曲だから、この節目のライブの1曲目にはとても相応しいと思った。

<今 流行りのデトックス>

その印象的な冒頭を歌うとすぐにマイクスタンドからマイクを外す。
そこから先は、広いステージを転げ回るような勢いで動きながら歌うてんてんさんだったと思う。

てんてん「ツアーファイナル、始めようかー!」

確か1曲目の曲中でそう叫ばれていたと思う。その一声だけで、射抜かれるような気持ちになった。

ラッコのてんてんさんは、ぎらぎらとしていて時に噛み付くみたいだから、動物的なものを感じる。
野生的で獰猛な。

この曲は本当にライブ映えする曲で、ベースが一番目立つ曲だと思うし、
リズム隊の交互のソロはぞくぞくするものがある。ギターソロ回しも華やかだ。
SANさんもmilkさんも技巧派のギタリスト様だけれどそつなくおしゃれなフレーズが多い印象があって、
それがこの曲では若干攻撃的なのがまた好き。

<誰よりも私光るわ>
のあとのhigiriさんのフレーズが頭に血がのぼるほど好き。

好きしかないな。なので映像化したのはとてもうれしいしこの魅力が伝わるといいなと思う。

てんてんさんの歌詞も才気走るという表現がぴったりだ。てんてんさんの言語センスはもっと評価されてほしい。
<刃物あて裂け目チクチク 血管ハイウェイノンブレイキ>
<ステマの様にみんな歌う こんな歌嫌い>


なんだろう、この曲のシャウトするところ以外で、メロディーを歌うてんてんさんの声はほかの曲と少し違う。
少し気怠さが勝っている気がするし、それがまた歌詞を引き立たせるから、背筋がぞくっとするのかもしれない。

アウトロで演奏が高まっていく中、てんてんさんは不敵な笑みを浮かべながらマイクのコードを持ってぐるぐると振り回していて、ああ、てんてんさんらしいなと思う。
そして楽器隊が一瞬の溜めのあとに音を揃えるタイミングで、てんてんさんもぱしっとマイクを空中でキャッチする。

この人のステージングはどうしてこんなに神が宿るんだろうな、と思うことがよくある。
たとえば指先の角度、目線の流し方。
何もかもが「正解」でしかないと思う。音楽の神様に愛されすぎている。


2.幽囚谷のバッタ

イントロでこの曲だと気付いた瞬間に、序盤からとんでもないことになったなと思った。
1曲目、2曲目と、勝負曲を豪速球で投げつけられるように感じたことは覚えている。

それは主観が入りすぎだけれど、実際凄まじい曲だと思う。
テンポが曲中に切り替わって雰囲気ががらりと変わるところとか。
噛み付くようなてんてんさんのシャウトは、この日は本当に切れ味を増していた。


3.火花を散らしたら

イントロに入るとほぼ同時にてんてんさんが客席を見下ろしながら低い声で手拍子を促す。

てんてん「お手を拝借。」

率直な話、最初の音源「怪しい眼鏡屋さん」初回盤の収録曲が発売当時の私の心情と相まってほとんど好きじゃないんだけど(ライブで聴くとかっこいいなあとかは思うけど、家では今も聴かない)
最初に好きかもなあと思ったのは、「水眼鏡」が二つ名のこの曲だったな、と思い出した。Ivyさん作曲。

少し歌謡曲っぽいというかこういうのなんていうんだろう、メロディーに哀愁があるようなところと、
あとは歌詞がてんてんさんだなあいかにも、と思ったので好きだった。

<灰色になった灰の地歩く いつかの業火で枯れた胸です>

<氷菓子のようなこの世を舐めまわせ 溶けきれば泳いで行くよ 水眼鏡破裂する其処へ>


この「其処」は「底」でもあるんだろうなあとか。
ここだけ抜粋すると意味不明なのでぜひ歌詞カード読んでいただきたい。


4.人間博覧会

曲に入るまでの短い暗転の間に、てんてんさんがマイクスタンドをセットされているのが見えた。

<毎日が人間博覧会 競うように 虚像と知りながら 踊らされる君は>

の後半の部分で、腕を横に広げ、肘先をがくんと垂らす。
操り人形のように。

この曲を歌われる時にてんてんさんの醸し出される切なさが好きだ。
最近お立ち台として使用されているWEEDのスピーカーキャビネットに、座り込むようにしたり膝をついたりする姿に、胸が締め付けられる。

私にとっては、こういうところが、あの頃の点々さんというか、変わっていない部分なのかもしれないな、と思う。

てんてんさんの強さも弱さも愛せたらいいのに。

私はてんてんさんにずっと「孤独さゆえに儚くて」「消えてしまいそうな」
そんな弱さのままでいてほしかったんだろうか。残酷な話だ。

ここでMC。
内容や言い回しは正確ではないけれど。

てんてん「ラッコワンマンツアーファイナル新宿ReNY、お越し下さってありがとうございます。」

てんてん「わざわざチケット買って、ライブ会場まで足を運ぶのが面倒だなって思われる時代だけど、今日この場所を選んでくれて、ラッコのために1日使おうと思ってくれてありがとうございます。」


てんてんさん・・・。最近いつもおっしゃっている気がする。
ラッコを選んでここに来てくれてありがとう、という意味のことを。

選ぶことは生きること。選ばれないことは死ぬこと。私はこの先もてんてんさんから目を離さずにいられるだろうか。
必死になることを本能が拒むような時期を越えて、今はもっと必死になりたいと思っている。

てんてん「みんな、抱えてるものとか辛いこととかあるよな?今日はここに全部ぶつけてこいよ!そしたら俺がそれ全部、ぶっ飛ばしてやるから!!」

今日はここに、と言いながら、客席の上空あたりに向けて手をかざしてらした。
なので私は、空間に漂うもやもやとした暗いオーラを、てんてんさんが吹き飛ばしてくれるところを想像した。

最近のてんてんさんは本当にそれぐらいの強さがある。
聴いていてひりひりするような歌声なのは変わらないのだけれど、痛みの質が変わったとでも言おうか。

傷口を開くようにして歌う人だと思っていたけれど、それよりもっと、
がむしゃらに傷だらけになって立ち向かって、強く手を引いて一緒に行こうとするような。


5.色彩皆無

あー。ラッコ始動時に最初にMVが公開された曲なので、否が応でも当時のことを思い出すし、
それは私にとっては苦い記憶だ。情報解禁日から今日までの記憶が走馬灯のようにぐるぐると廻る。
そんなこんなで、この曲のことは一番苦手だし、ライブでも苦しくなりがちで。
いつか和解したいと思っている。曲に罪はないのにごめんねという気持ち。


6.百足

この日の百足、とてもよかった。higiriさんのドラムの好きなところも堪能できた。
てんてんさんの声もよく通って、歌詞を飛ばしてしまいがちな曲だと思っていたけどしっかり歌い上げてらして。
声に宿る気迫がすごかった。

てんてんさん、肺活量あげるトレーニングなさってるのかな、とツイートで見て思ったけれど
こんなに声量が上がったのだからきっと続けていらっしゃるんだと思う。

てんてんさんは私が好きになった頃からずっといい声をしてらしたし、
ご自分では「歌が下手」とおっしゃるけどそんなこと全然なくて、
いろんな歌い回しができる人でそつなく上手くて。

でも声量とか持続性は不安定なところあるかな、でもそれも味だよなーなんて思っていたのが嘘のように、
本当にボーカリストとして進化されているんだなって思い知らされる。
技術があることは説得力につながると思うから。
音楽は理屈じゃないかもしれないけど(実際、歌が上手くなくても響く人はいるし)
てんてんさんの努力が、さらにたくさんの人に歌が届くきっかけになるといいなと思った。


7.終焉詐欺

横モッシュ曲ですね。横モッシュをしていた以外の記憶がありません。
嘘です、折りたたみしていた記憶もあります。

あ、サビは横モッシュじゃなくてぐちゃぐちゃモッシュだ。
私はくるくるモッシュ出身なので(出身ってなんだよ)
腕をまっすぐあげてぽよんぽよんしてるんだけど、ラッコはもっと激しい雰囲気だろうか。


8.数の原理

会場限定シングル。ラッコの音源としては現状一番新しい。
この曲が私はとても好きで、ラッコは音源が出る度に前作を凌駕していくような勢いがあるのが本当にすごいと思う。

激しいAメロの歪んだギターの音が好き。弾かれているところをちゃんとライブで見たいと思っているんだけど、
なんで記憶がないんだろうと思ったら、きっとその部分サークルモッシュしてるわ。だからか。
リフが印象的なんだよなあ。ハーモニクスで出してるのかなみたいなキュイーンとした高音にもわくわくする。

<暴かれたこの世は灼熱地獄 僕はまだ土の中>
<命令されて 生きるよりも 知らず喰われるよりも 好きな事やりつづけ死ねるなら短命でいいさ>


ああ。てんてんさんだなあ。「短命でいいさ」のあたりが特に。
てんてんさんは早逝のカリスマにきっと憧れがあるのだろうけれど、生きる事を選んでくれたロックスターだから。

若くして死んだ人は美しいままで変わらなくて。生きている人は老いながら変わっていかざるを得ない。
生きて歌い続けて、ステージに立ち続けることは覚悟が必要なことで、尊いことだ。

私は、点々さんの儚さを愛しすぎたのだと思う。
目の前で力強く歌うてんてんさんに圧倒されながら、私が自分のフィルターを通して見ていた幻影のことを考えていた。


2回目のMC。

てんてん「・・・話すこと考えてあったんだけど、全部忘れちゃったな。えっと、本当に、今日ここに来てくれてありがとうございます。」

てんてん「頭おかしいこと言ってると思われるかもしれないけど、世の中に対して違和感感じることが色々あるじゃん?なんかおかしいな、って。え、ない?あるよね?」

てんてんさんのお話はいつも唐突だ。
そして客席に同意を求めて、反応が悪いとわかりやすくあわてるところとか、本当にてんてんさんらしい。

てんてん「その違和感、大事にしたらいいと思うんだよね。それを何年も抱え続けてたら、いつかそれがその人の個性になると思うし。・・・はい、何が言いたいかわからなくなってきたのでやめまーす!(笑)」

そういうところは本当に、全然変わらないな。
訥々と語られるのに突然、何が言いたいかわからなくなったってやめちゃうの。
私はてんてんさんの昔のことは知らないけれど、きっと昔からずっとそうに違いない。

てんてん「言いたいことは全部、曲に詰まってるってことです。次の曲、気持ち込めて歌います。・・・『偽物語』。」


9.偽物語

てんてんさんは気持ちを込めて、とかこの場にいる全員に届くように歌う、とか、そんな不器用なくらいストレートなことをよくおっしゃるけれど、それにまったく嘘がない人だ。

<似たような偽物語続いてゆく世界で>

歌詞でいうとこのあたりの変拍子、というのかな、あの変わったリズムのパートを聴くたびに、
ラッコは全員がハイプレイヤーだなあと感嘆する。ライブで聴いた時のグルーブがすごい。

<遺書として残したなら・・ 多少は信じて貰えるのかな>
<沢山の人を裏切ってしまった、これは最後の泣き言>


いつもながらこのあたりで例外なく泣いてしまう。
「怪しい眼鏡屋さん」初回盤の最終楽曲だったこの曲は、てんてんさんの決意がにじんでいて辛い。

Re:MBHIの最後のライブを、点々さんを好きだった自分の弔いにしようと思って参加した気持ちを思い出してしまう。
そうやって私はこれからも色眼鏡で、自分にしかないフィルターで、てんてんさんが私が求めている姿をしているかどうか、確認してしまうのかな。

てんてんさんが拳をあげるように煽るのを、まったくもって無視しながら、そんなことを考えていた。
頼む、泣かせてくれ。という気持ち。


10.溝鼠讃歌

6月に発売のワンコインシングルの収録曲。
この日がライブ初披露、かつ動画などの公開もなかったので、タイトル以外の事前情報はなく、
ファンへのまったく初めてのお披露目だった。

イントロの歪んだギターがぞくぞくするほどかっこよかった。
そんなことに気を取られて、また歌詞が気になって、メロディーには集中できなかった。
どぶねずみ、を漢字で書くと溝鼠になることにようやく気付く。
それはつまり、偽物語に通じる気がする・・・
ドブネズミみたいに美しくなりたい。見えない自由がほしくて見えない銃を撃ちまくる。
考えすぎかな。

しかし本当にかっこいい曲だった。
これもすごいライブチューンに育っていくんだろうな、と思いながら聴いていた。


11.幸甚に存じます

<君のせいにせず 生くと決めたからさ 運命よそこを退いてくれ>

普段よりも噛み付くような歌い方に聴こえた、そんな気がした。

<うかれた様子でいらっしゃるところ誠に恐縮ではございますが ご逝去あそばせていただければ幸甚に存じます>

吐き捨てるような地声から、「ご逝去あそばせて」あたりでなめらかに高音にあがっていくような、てんてんさんの声の表現力。

私はてんてんさんの一挙手一投足まで偏執的に目で追うタイプのファンだから、
歌いながらどんな仕草をされていたかとか上手にいたとか下手にいたとかもおおよそ覚えていたりするのだけれど、
不思議とこの日は本当に、音や歌い方の記憶はあるのに視覚の記憶が薄すぎる。
唖然としながら呆然としながら、ただただ目を見開いていたんだなあと思う。


12.Googly eyes

サークルモッシュ曲にして逆ダイ曲だ。逆ダイのループを数回やったところ、てんてんさんがひぎりさんに合図して演奏をストップする。

てんてん「平しゃべりまーす、あ、俺、平って言うんですけどちょっとしゃべります。残り3曲しかないです。今日アンコールやるつもりないんで、出し切ってください。」

てんてん「俺らのワンマンなのにこんなこと言うのもおかしいかもしれないけど、ここで暴れないでどこで暴れるんだよ!今日来てみたけどなんか違うなっていう人は今は休憩時間にしていいから。ロビーでて煙草吸っててもいいしドリンクカウンター行っててもいいし、ここで寝そべってても別にいいよ怪我しないなら。」

あー。てんてんさんだなあ。てんてんさんだよ。暴れないなら帰れよ、じゃなくて休んでたらいいよなんだもんな。

そして次の曲にいく前に、隣の奴と手つなげー!と煽る。ということは、あの曲か。


13.ほろ苦ィ。

二人組になって、という煽り方じゃなかったので、横一列に手をつなぐ形だったと思う。

冒頭でヘドバンをしなければならないのだけど、SANさんがワウペダルを踏んでおりますので、ヘドバンせずに眺めさせていただければ幸甚だな、と思いながら。
やっぱりギターソロはワウなしverだったけど。ワウ使われる曲増えますように。


てんてん「今日は本当にありがとう。静かな曲のときでも、楽しそうにしてくれててもいいし、好きに見てくれたらいい。ライブの時は、空気読めない奴ほど空気読めてると思ってるから」

てんてん「次で最後の曲です。今の世の中に一番必要な曲だと思ってます。『滅亡のブルース』」



14.滅亡のブルース

この曲で終わるんだな、と思った。それはとても美しすぎる幕引きで。

滅亡のブルースは私がラッコの曲の中で一番好きな曲で、
初めて聴いた日から、てんてんさんがこの歌を歌われる限り、私はてんてんさんのことを好きでいるだろう、と思った曲。
だから歌詞もメロディーも大切に思っている。ライブで聴ける時は全身で受け止めようとしている。

<目立って生きて 殺される人がいる うまく逃げる 我先に逃げ出したい>

殺される人がいる、の部分を音源とは違う歌い回しをされていて、それがふっと刺さった。

<あの頃あの瞬間だけを 切り取っては頭蓋骨の内側に貼りつけ 1人眺め迷う>

オクターブ下げで歌い初めて、切り取っては、のあたりで本来の音程に戻されていたと思う。
どのフレーズをとっても本当に好きで、ずっと脳内で歌詞とメロディーをなぞりながら、聴き入っていた。

<君が放棄した世界 僕が壊すよ>

この日は歌詞を変えず、音源どおりに歌われていた。

世界を放棄した「君」は、この世界にはもういないんだろうか。そう思いを馳せてはとても胸が痛くなる。

私は、私の中の17歳は、世界を壊してくれる人をずっと待っていて。
てんてんさんに限らず、世界を壊すことを歌にしてしまう人にとても弱い。

現実の私は、そんなに不幸じゃなくて、世界は壊れなくてもいいんだけど、
それでもてんてんさんの音楽が届かない響かない世界は嫌い。早くひっくり返して、壊してほしいな。
とずっと思っている。

その最後の歌詞を歌い終えると、てんてんさんは静かに上手袖に退場していかれた。
まだアウトロの残響が残る中、ステージの赤い幕が下りてきて、バックライトで照らされたメンバーさんのシルエットが浮かび上がる。
それはとても美しい演出だったと思う。私は嗚咽に近い泣き方をしていたのであまりちゃんと見ていられなかったけれど。


この曲で終わるのはとても美しいと思ったし、アンコールはやるつもりがないとおっしゃったけれど、
少しでも長く、1曲でも多く演奏してほしいと思うのもまたファンの性だ。

てんてんさんの言葉のせいか、一瞬の躊躇いのような空気があったけれど、アンコールがかかる。
てんてんさんは本当に、アンコールをしないと決めたら頑なに登場されない時もあるので、
祈るような気持ちだった。


encore

アンコールに応えて最初に登場されたのはSANさんとIvyさん。
SANさんがワウペダルを駆使したアドリブっぽいソロを弾かれて、非常に高まった。ワウが気狂いレベルで好き・・・
そしてIvyさんが、声に出さずにジェスチャーでSANさんに、ステージセンターで弾くように促すのだけど
SANさんがエフェクターボードを指して、これがあるから行けないよという仕草をする。
するとIvyさんが大丈夫大丈夫!任せて!というようにしてSANさんを送り出し、
SANさんの演奏に合わせて手でワウを操作するというなんともめずらしい場面があった。

うん、なんかよかったです、ありがとうございます・・・ワウ好きやねん・・・。

そのあとはmilkさんが登場されてロックの定番フレーズ的なものとか(あれなんだっけ、レニークラヴィッツ?←違うわ、リフ思い出したけど曲名が出てこないので音階で。ラドレファレドレーソーファーミードーレーみたいなリフ!だよ!
アドリブソロとかを披露されるんだけど、higiriさんがなかなか登場されないのを気にするようにしてわざとらしくドラムセットを何度も振り返って、「higiriー?!」と叫んでらした。

そしてhigiriさんとてんてんさんも登場。

てんてん「アンコールありがとうございます。せっかくなんでもう一回、新曲やります」


1.溝鼠讃歌

1回目の時に気づかなかったのか2回目のアドリブなのかわからないけど、SANさんが曲中でワウペダル使ってらしたのでもうそれが気になって気になって。
アドリブじゃなくてそういうフレーズなんだったらいいな・・・また見たいな・・・
ワウが好き・・・震えるほど・・・なのでそれ以外の記憶がない。


てんてん「年末のワンマン、必ずソールドアウトさせます。そして来年もしもここでやる時には、もっとパンパンにするから!!」

ああ、まただ。そうやって子供みたいに純粋な約束をしてしまう、てんてんさんはそういう人だ。
そのまっすぐさを愛するし、ひりひりするような気持ちで見守ってしまう。


てんてん「アンコールで呼んだからにはさあ、準備できてるんだよね?すごいもの見せてやるから!すごい景色作ろうぜ!」


2.色彩皆無

そうか、アンコールはこの曲で最後なんだ。やっぱりラッコの記念碑的な曲なのだろうし、節目の日の締めくくりにはふさわしいのかな。
本編最後が私の一番好きな曲で、アンコール最後は私の一番苦手な曲か。なんて考えてぼーっとした。


歌い終わると他のメンバーさんより一足早く、足早に去っていってしまうのは本編と同じだった。
客席をすっと一瞥して。思い残すことはない、というような穏やかな笑みを浮かべているようにも見えた。

メンバーさんが一人ずつ退場されていって、最後に残ったhigiriさんが、バスドラムを乗り越えてまっすぐにステージ前方に出てこられた姿が印象的だった。


ライブ感想はここまで。いくつかツイート引用。







てんてんさんもメンバーさんも好き。ラッコはいいバンドだと思う。
まだ見たことがない人にも伝わってほしいな。


全体的に、ライブの感想というよりは私の精神論みたいになってしまったけど。
もし最後まで読んでくださった方がいらしたら、ありがとうございます。

読了のしるしに拍手ボタン押していただけたらよろこびます。
あーラッコとてんてんさんをお好きな人が読んでくださったのかなって思えるので。


20日のライブを終えてから数日間を悶々と過ごして。
直後の勢いで書き終えてしまわなくてよかった。
そうしたらもっとひどいことになっていたと思うので。精神的自傷が止まない。

少し頭が冷えたので、冷静さも持って振り返ることができた。
(この内容で冷静???頭大丈夫か???と思われるかもしれませんが、大丈夫じゃないです。)

何度も、もう無理だと思った。
大好きだけれど、大好きゆえにこんな風にぶちのめされて、大好きなのに素直に受け取れないなら、
私のフィルターと物差しでしかてんてんさんを見つめられないなら、手を離すべきだと思った。

それでも私はてんてんさんの音楽が必要で。まだもう少し、支えでいてほしい。

こんな厄介なファンでいることへの罪悪感は凄くあるけれど。
血反吐を吐くようにして、のたうちまわりながらも、好きでいたいです。

まっさらな気持ちでてんてんさんのパフォーマンスを見つめられるように、なれたらいいな。


本当に本当に、ラッコはすごいバンドで、てんてんさんは唯一無二のカリスマ性を放つロックスターだから。


この人は歌うために生まれてきた人だと静かに悟ったあの日から、
その気持ちだけはずっと揺るがないです。

その音楽が、歌声が。
沢山の人に、届くべき人に、届きますように。

祈っています。


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