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プロフィール

香菜

Author:香菜
大槻ケンヂ先生、narasakiなっきー、ルーク篁さま、ANGEL-TAKAさん(肉眼で確認できる唯一の天使)、クラオカユウスケさん、点々さんが大好きです。

好きなバンドはCANTA、宇宙戦隊NOIZ、えんそく、My BACTERIA HEAT IsLAND、特撮、筋肉少女帯、coaltar of the deepers、INO HEAD PARK、eversetなど。

ライブという空間が生きがい。
しかし対社会スキルが異様に低いので人が多い場所ではキョドります。すみっこで生きてます。
脳内ダダ漏れチラシの裏blogです。
生まれてすみません。
Twitterでは「ザジ」という名前です。
どちらでも呼びやすい方で呼んでくださいませ。

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ザジ、あんまり殺しちゃだめだよ。
2017-11-03 ラッコ 1周年記念単独公演 新宿BLAZE
ラッコさん、1歳のお誕生日おめでとうございます。

これからも共に生きてくれる音楽でありますように。

2016年9月15日に情報解禁、2016年11月3日に初めてのライブを行ったラッコが、始動から1年を迎えた。

私はライブに通っている頻度から言えばさほど熱心なファンとは言えないけれども、
最愛のボーカリストてんてんさんのバンドとして、静かに情熱を傾けて応援してきた。

なお、てんてんさんは2017年10月10日にご本名の平一洋さん表記になったので、
これ以降はなるべく平さんと記載しようと思う。

私は2014年7月のMy BACTERIA HEAT IsLAND正式始動以降の平さんしか知らないので、
ようやく3年のファン歴しかなく、その中で活動が続いているままで1周年を迎えるのは初の経験だった。
(MBHIは1年間活動し、1年経過とほぼ同時に活動休止したので)

私にとっては世界で一番かっこいいボーカリストで、MBHIもRe:MBHIも心底好きだった。
素晴らしい音楽を作られていたと思うので、世界の涯てまで届かずに途切れたことが、ずっと苦い記憶で。

だからラッコの音楽は届いてほしくて、届くまで続いてほしいと思っている。
1周年記念公演の2日前、11月1日に発売された1st FULL ALBUM「弱肉教職」は凄まじい名盤なので、少しでも多くの人に伝わりますように。

弱肉教職の発売に先駆けて公開されていた「PM5:00」のMVはこちら。

どちらかというと難解とも思えるこの美しい曲を、リード曲として選んで、MVを作ることにしたそのセンスが好きだと思った。

前置きが長くなりましたが1周年記念単独公演のことを、セットリスト以外には何も正確なことはありませんが、
覚えておきたいので記録しておきます。

<2017-11-03 大盤振舞い!!ラッコ1周年記念単独公演 at 新宿BLAZE 感想覚書>
20171103_20171106004757695.jpeg

この公演は特殊な形式で行われた。
まず前半の無料公演。そして後半の有料公演を観たいと思った人はそのまま会場に残って、退場時に代金を支払うというルール。

つまりライブ自体も二部構成だったので、まずは無料編のことから書いていく。

<ラッコ1周年記念公演(前半無料の部)セットリスト>
1.色彩皆無
2.溝鼠讃歌
3.数の原理
MC
4.液体
5.人間博覧会
6.Googly eyes
7.終焉詐欺


開演前、BLAZEの大きなステージを見上げるだけで胸が高鳴るものがあった。

ステージ後方には、六角的のロゴと「LACK-CO.」の文字が描かれた大きなバックドロップ。
この日に向けて作られたものだと思う。

開演時に客席の照明が落ちると、流れてきたのは「怪しい眼鏡屋さん」のSEだった。
始動時期のワンマンツアーなどで使われていた登場SEだ。

懐かしいという感覚と同時に胸が痛んだ。
私がラッコのことを、ラッコのてんてんさんを受け入れがたいと感じていた時期にずっと聴いていた音だったから。

最初にステージに登場したのはhigiriさん。
SEが流れた時点で想像はしていたものの、衣装も始動時期に着用されていたものだったので、
そうか、前後編できっと衣装も違うんだろう、と考えた。

続いて登場したIvyさん、SANさん、milkさん。
milkさんのギターが久しぶりに拝見する深緑色のストラトで、SANさんは使用頻度の高い青い7弦ギターだった。

ということは、前半は今までどおりのドロップAのダウンチューニングなのかな、と予測できた。

ラッコはこの日からレギュラーチューニングに変更するという(アルバム収録曲はレギュラーチューニング)ことがあらかじめ公表されていたからだ。

きっと後半はmilkさんは牛柄のギター、SANさんは赤いテレキャスターをお使いになるんだ、と思った。

最後にステージに登場された平一洋さんは、ファージャケットだけは眼鏡屋さんの頃の衣装だったけれど、その他は私服だったのではと思う。

白いシャツ、細いネクタイ、黒い細身のサルエルパンツ、サスペンダー。
黒い丸型レンズのサングラスをしてらしたのは、「眼鏡屋さん」意識なのかな、と考えたりした。


1.色彩皆無

平さんが登場されてすぐにこの曲のイントロが始まった。
ラッコの情報が解禁されて、最初にMVが公開された曲で、シングルではないけれど最初のリード曲と言える曲だ。
この曲からラッコが始まったのだと思うし、1周年の節目に、この曲を1曲目に選ばれるのはとても理にかなっている、と思った。

1年前、この曲のことがとても苦手だった。理由は単純で、てんてんさんの新しい活動を素直に受け止められなかったからだ。

ライブで演奏されるのを一年間聴いてきて、徐々に受け入れられるようになったし、何より曲に罪はない。ごめんねという気持ちでいるよ。

記憶が確かなら、この日は音源どおりの歌詞で歌われていた気がする。
(ライブだと「僕」を「俺」に変えて歌われることがよくあるので)

そして、ラッコはやっぱり、大きなステージが、天井の高い会場が似合うバンドだと思った。
平さんは私にとっては世界一かっこよくて、自ら光を放つような人だし、Ivyさんはじめステージングが派手で華やかなメンバーさんばかりだから。

小さなステージには収まりきらないものがあると思っている。

そんなことを考えながら、客席のほぼ最後列から、BLAZEの光景を俯瞰していた。

1曲目が終わると、平さんはファージャケットを脱ぎ捨てるようにして左後方に放った。
そのあたたかそうな上着をライブが始まって早々に脱いでしまうのも1年前と変わらないな、と思ったりした。


2.溝鼠讃歌

このタイミングか定かではないが、曲と曲のつなぎで平さんが客席を煽りながら、
「死んでんのか?お前ら。声聞かせろよ!」とおっしゃったのを覚えている。

私はこの煽りがあまり好きではないので、
(客席をむかつかせて声を出させようという試みは成功しているということになります)
平さんに向けて心の中指を立てるなどしていた。まあそれはよい。


そして会場を左右に分けて、平さんがフロアに降りてきて煽る。

平さん「日本の法律で・・・ライブハウスには柵があるんだけど・・・」

はい??法律って言いました・・・?

平さん「柵も場所も気にすんな、俺が全部許すから・・・!すごい光景にしようぜ!」

平さんらしいなあ。

溝鼠讃歌はとても好きな曲で、何が好きかというとイントロのmilkさんのリフとか、
SANさんがワウペダル多用されるところとか。

平さんが、場所関係ねえぞ、混ざれ!とか煽っていたのはこの曲だったろうか。
本当に記憶が薄いしどのタイミングでサングラスを外されたのかも覚えていないのだった。

ダウンチューニングでこの曲を聴くのはきっと最後になるんだ、と思って音に耳を澄ましていた。

溝鼠讃歌の発売時に、これは相当下げてる気がするなあと思ってインストアの質問用紙で質問したら、
ラッコはずっとドロップAだと答えていただいて、レギュラーチューニングではないだろうくらいに
(ドロップDとかそれくらいかなあと)思っていた私はとても驚いた。

そしてこの日から変わったことのひとつにhigiriさんのドラムセットがあって、
なんとフロアタムが2つになっていた。なかなかそういうセッティングの人はお目にかかれない気がする。

曲中だったか、もしくは次の曲への繋ぎのアドリブだったのか定かではないのだけれど、
左手と右手でそれぞれ2つのフロアタムを同時に叩いている場面を目にして、かっこいい・・・!と思った記憶がある。

フロアタムの音が好きなのだけど、そんなに曲中で多用するものでもないし、今後はどのタイミングでフロアを使われているかちゃんと把握しよう・・・と思うなどした。


3.数の原理

溝鼠讃歌からの数の原理・・・!疾走感あふれる曲が続くな、と内心浮き足立っていた。

隠れた名曲というには隠れていないけれど、会場限定シングルで、確かオフィシャルYoutubeなどにも試聴音源はないはずなので、ライブに来ている人しか知らない曲なはずだ。

新しい音源が出る度にラッコのことが好きになっていった1年間だった。

この曲も確実に、私の心を掴んでくれた曲で。もう、何に思いを馳せても胸が痛んだ。

この曲は特にドラムのリズムというかパターンが、どのフレーズを取ってもかっこよくて、
歌詞も相まって焦燥感にかられながら聴いてしまう。

higiriさんはとても正確なドラムを叩かれる方という印象なのだけれど、
こういった勢いある曲での気迫のこもり方も凄まじいものがある。

そして私はこの曲の時くらいにようやく、平さんがお立ち台として使用されているのが、白いWEEDのスピーカー(キャビネットというのかもしれない)であることに気づいた。

春のワンマンツアーでもお使いだったけれど、ここ最近の小さめの会場のワンマンでは使われていなかったように思う。

その台の上にぺたんと座り込むようにされながらマイクに覆いかぶさるようにして歌う姿とか、足をかけて身を乗り出すような仕草ひとつひとつが、本当に絵になるボーカリスト様だ、とあらためて考えていた。

「数の原理」が好きな理由のひとつは、歌詞にある。

平さんは歌う曲が変わっても活動が変わっても一貫して、歌いたい表現したいそうやって生きて死にたい、と叫び続けてきたような人だと私は思っていて、
この曲の歌詞にはそれがあまりにも痛切ににじんでいるから。
地中から地上にでていこうとする蝉になぞらえながら

”そろそろ地上にでます 逢いたくて遭いたくて 鳴き声をこの世に響かせたい”

ライブで聴く度に、突き刺さるようだと思う。全身から、歌で伝えたいという思いがあふれるようで。

”暴かれた世は灼熱地獄 僕はまだ土の中”

このパートは、楽器の音がほぼ落ちて、静寂の中で歌声が響く。

”命令されて 生きるよりも 知らず喰われるよりも 好きな事やりつづけ死ねるなら短命でいいさ”

「命令されて」部分は一瞬だけ、完全に歌だけになる。
そこからスライドのような音色で歪んだギターが入る瞬間は本当に鳥肌が立つようで。

BLAZEの広いステージで、光を浴びて立つ平さんは、自ら発光しているほどに眩しかった。

そんな風に思い入れがある好きな曲なので、
1周年のBLAZEで聴けてうれしかった。

このタイミングでMCだったのだけど、何をお話されていたのかまではほとんど覚えていない。
来てくれてありがとうございます、ということは丁寧に何度もおっしゃっていたように思う。
てんてんさんは、平さんはそういう人だ。

この場所を選んで足を運んだ人間を肯定してくださる。間違っていないと。

あとは、ラッコ1歳になりました、ということもおっしゃっていたかな。
1周年という言葉より1歳という言葉を聞いたような気がするので、ラッコという一見かわいらしい名前ゆえなのだろうかなどと思いを巡らせていた。

そう、それからこれはいつもおっしゃることだけれど、
「場所関係ねえし、ライブでは演る方も見る方も、空気読めない奴が一番空気読めてるからな!まわり気にせずに楽しもうぜ!」
とおっしゃっていたと思う。空気かー。天才的に読めないなー。じゃあ空気読めてるのか。じゃあいいか。


4.液体

ライブにおけるラッコのキラーチューンというか、掛け値なしに一番盛り上がる曲だと思う。

Ivyさんのベースソロっぽいフレーズから始まって、この曲を予感した客席の熱量が一気に上がる。

個人的には「デトックス」は合唱させないで平さんに歌ってほしい気持ちがあるものの、盛り上がるなあという気持ちで見ている。

この曲の時はリズム隊を見るのに忙しいのであまり平さんを見る余裕がないのだけれど、
(ベースとドラムの交互のソロとか、それはそれは見応えがある)

「キズモノになった君を僕がもらいましょう」とか「刃物あて裂け目チクチク血管ハイウェイノンブレイキ」とか
歌詞がぞくぞくするようなフレーズの連続なので、耳に入るだけで冷たい刃物を当てられたような気持ちになる。

まったく、平さんの言語感覚は常人離れしている。

SANさんとmilkさんの交互のギターソロも圧巻だし、毎回BLAZEくらいの広さで観たいな、とまた思った。
本当に華がある人たちだ。


5.人間博覧会

イントロで、平さんが客席の声と拳を煽る。

私はこの曲はそういう感じじゃなくてただ聴いていたいなあと思ってしまうんだよなあなんて思いながらぼんやり観てしまって、本当にラッコの客としての才能がないなと思うのだった。
うっかり前列に入った時はちゃんとするから。後ろで観ているときはそういう客であっても許してほしい・・・。

バラードではなくて激しく力強い曲だけれど、切なさが何よりも強い曲だと思う。

”何が足りない?そんなのわかるはずだろう 悲しいニュースも君の噂話も煩くて僕は聞こえてないフリし続けたよ”
”頼むから生きること諦めないで”

俯いて、膝をつくようにして叫ぶその声は、泣いているようで胸に刺さった。

”ショーウインドウに並べられた高値の人形のように古びていく”

人形、と歌いながら腕を横に伸ばして肘を直角に曲げてだらりと下げる。
その操り人形のような仕草は、私にとってはMBHIのREAPER MIMICを彷彿とさせる。

そうだった。私はこの美しい人が、ステージで歌い続けてくださるなら、他に何もいらないと願ったんだ。そんなことをふと、思い出していた。
MBHIが止まって、Re:MBHIが発表されるまでの、表舞台にいらっしゃらなかったほんの半年ほどの期間の記憶を、
私は生涯忘れないと思う。
「早めにおかえりって言わせるから」と勇気付けてくださったことも、
ステージの上で「ただいま」と叫ばれた日のことも。
今はこうして、ラッコの平一洋さんとして存在感を高めていかれているのを。私はずっと見ていたいな。



6.Googly eyes

確か、曲に入る前に「残り2曲です」と告げられていたように思う。
私はこの曲のことは走って逆ダイする曲、と認識していて思い入れがあまりないのだけれど(穿った見方)
ちゃんと聴くと曲調はかっこいいし平さんの英詞のシャウトある曲も他にそんなにないし、ごめん、これからはちゃんと聴く。と思うなどした。

この日特徴的だったのは、逆ダイパートの”Out of sight, out of mind”を歌う際に、WEEDのお立ち台の上にマイクを置いて、両手は台の上について、つまり手離しでマイクに向かって叫んでらしたこと。

言葉にすると説明が難しいけれども、客席まったく見ないで、叩きつけるように叫ぶ姿はかっこよかった。

そしてhigiriさんに合図して少し止めて、客席を煽る。

「さっきも言ったけどこの曲入れて残り2曲です。ここで暴れないでいつ暴れるんだよ!」
「3歩前に来てください。いーち、にー、さーん。お前らが詰めてこないと俺が飛べないだろ?俺をダイブさせてくれよ!」

というような煽りをして逆ダイループに戻る。
とは言えこの日は尺がなかったのか、3回程度で終わりだったと思う。

広い会場で人が多いのもあって、後ろから見ていると逆ダイに参加する人がどんどん増えていくのがわかったし、
確かにこれは演者も気持ちが良いものかもしれない。と思いを馳せていた。


7.終焉詐欺

曲の冒頭で平さんが「はーしーれ。」とおっしゃる。横モッシュというよりは横ダッシュではないかというほどのスピードでフロアが大移動する。

その光景を見て、にやりと口角をあげて笑う平さんは、やはり常人離れした神の立ち位置にいるようだった。

私はそんなお姿を遠くから、外界から眺めるようにして見ているのが好きで。
行列に並べない子供のような気持ちになることがよくある。

平さんはきっと会場を一体化したい。私は、私の宇宙で1人きりで、ラッコの音楽と向き合っていたい。
だから平行線のように相容れないんだろう。そんな風な葛藤ばかりし続けた、この1年間だった。

それでも、平さんが以前と違って、悲壮感や孤独感は影を潜めて、楽しそうにライブをこなされているのを、
素直に受け取れるようにはなってきた、と自分では思っている。きっとまだまだ足りないけれど。
はっきりと覚えているけど、「楽しそうなてんてんさんを、素直に心から好きだと思えた」のは、
2017年9月23日のAREAだった。ZEALLINK TOUR NEXT2017のファイナル。
あの日を境に、私は少し変われたと思っている。
しなやかにしたたかに変化する平さんの表現を、そのまま受け取れるファンになりたい。今はなれていないけれど。


無料編はここまで。平さんが「帰らないで残っていてくださいよ。」なんておっしゃりながら退場されたように思う。

有料編までの転換は30分近くあっただろうか。舞台上のスクリーンには、弱肉教職収録曲のリリックムービーや、今までのMVが次々と投影されていく。




そして始まった後半有料公演。

この日ライブでは初披露となった新衣装で登場され、milkさんはやはり牛模様のギター、SANさんは赤いテレキャスターに持ち替えていらした。
ここからはきっとレギュラーチューニングに変わるんだ、と思った。

<2017-11-03 ラッコ1周年記念公演(後半有料の部)セットリスト>
1.教育
2.終焉詐欺
3.白昼夢
4.火花散らしたら
5.幽囚谷のバッタ
MC
6.PM5:00
7.ほろ苦ィ。
8.青年ナイフ



1.教育

アルバム「弱肉教職」の1曲目にあたる曲で、このアルバムのコンセプトが決定するきっかけになった曲だと聞く。
1周年の門出の、新しいラッコの始まりにふさわしい選曲だな、と思いながら聴いていた。

記憶が確かなら、この曲と青年ナイフの時は、後方スクリーンにリリックムービーが流れながらの演奏だったと思う。

シニカルな歌詞に、少し気だるいような哀愁のこもった平さんの声がよく似合う、というのが音源で聴いた時の感想だったけれど、ライブで聴くとまさに鳥肌が立つようだった。

この曲のためにこの人の声があり、この声だからこそこの曲が映えるのだと思い知らされるようだった。

誰か教育してくれ 愛され方教えてくれ 僕は馬鹿だから 音楽が辞められない”

平さんが音楽を辞められないのは「馬鹿だから」ではなくて、
歌うために生まれてきた人だからだよ。と大真面目に思っている。


2.終焉詐欺

平さんが「走りますよ?さっきと同じです」というようなことを曲に入る時におっしゃった気がする。
無料編でも聴いたこの曲を、早速レギュラーチューニングで聴けるんだなと思うと新鮮さがあった。
そしてこの曲は弱肉教職には入っていないので、ああ、本当に新曲でも再録でもない曲達も、
こうやって変わっていくんだ、と思うと少し緊張するような気持ちになった。

広いBLAZEのフロアで、横モッシュというには激しすぎる全力ダッシュで走る光景を後ろから眺めては、
きっとこれは平さんうれしいだろうなと思ってお顔を見るとやっぱり口角をあげて笑っていらっしゃるのだった。

”この世の生きとし生く者の運命”
の後で音が落ちて再び歌が入るところ、かな?
平さんが一瞬音程を見失ったように見えてはらはらしたけれど、すぐに立て直してらしたのは流石だった。


3.白昼夢

higiriさんがお好きな曲とツイートしてらした白昼夢。
私はシンバルの音の聞き分けがつかないのだけど、ハイハットだけでなくて沢山使われている気がした。
気がしただけなので、今後のライブで確認したいなと思う。

変わったリズムや大人びたメロディが多い弱肉教職の新曲の中では、比較的キャッチーな部類なのかもしれない。
歪んだギター、耳に残るリフ、要所で光るようなぐっとくるベースライン。疾走感のあるリズム。
この曲はライブ映えするだろうなと思っていたけれど、本当にかっこよかった。
本当に、ラッコというバンドはプレイヤー1人1人が放つ華というか、実力に裏打ちされた個性が強すぎる。
圧倒されるような気持ちで見てしまうことが多いのも仕方ないと思う。


4.火花散らしたら

こちらは既存曲のリアレンジ。Ivyさん作曲。
あいびさんは広いステージだと水を得た魚みたいだなとあらためて思ったし、
この曲のギターソロはmilkさんなのだけど、眼鏡屋さんの頃より一層前に出ているというか、耳に飛び込んでくるような華やかさがあってとても好き。

この曲の時はきっとずっと楽器隊の皆さんを見てたんだと思うけど、平さんの記憶があんまりないです。
とは言え、いつ視界に入っても百点満点でかっこよかったです。それだけは確かです。


5.幽囚谷のバッタ

こちらは2月に出たシングルのリード曲で、今回レギュラーチューニングにリアレンジされて収録されている。

この曲はラッコの世界観を確立した曲と私は思っているので、アルバムに入るのはうれしかった。
歌詞もひりつく感じでとてもてんてんさんらしい。焦燥感に駆られながら、胸を押さえながら聞き入っていたい。

”誰かを蹴落としても飛び越えたいと誓った そんなカルマが何処までも君を追いかけてくる”

”誰もが幽囚谷の住人 飛び越える足を持つのならさぁ蹴り上げて”

平さんは本当にもう、一分の隙も無いほどにかっこよくて、ああ、こんな風に、大人みたいに歌うんだな。なんて馬鹿なことを考えたりした。
それが私にはうれしくもあり、寂しくもあった。

ここでMC。

有料編まで残ってくれてありがとうということを言われていたはず。

日付の口上がどのタイミングだったか忘れてしまったけど、有料編だった気もする。
(2017年11月3日新宿BLAZE、来てくれてありがとうございます。というような)

平さん「ラッコ、レギュラーチューニングに変えることにしました、歌っていてちょっと音を見失ったりもしたけど、ここまできてようやく、大丈夫と思えるようになってきた・・・笑」

2曲目でピッチ見失ってましたものね!(そっとしておきなさい)

平さん「新曲は、俺もまだここモッシュなのかなヘドバンなのかな?って定まってないところもあるけど」

好きに楽しんでほしいということとか、付いてこられますかー?というようなこともおっしゃっていた気がする。

平さん「残り3曲しかないです。・・・明るいからiPhone見てもいいかな、何を話そうかメモしてきたんだよ。」

そんなことをおっしゃりながら、ドラムセットの前あたりに置いてあったご自身のiPhoneを手に取る。

平さん「あーそうだ、こういうこと言おうと思ってた。・・・ヴィジュアル系でよく、死ねー!とか殺せー!とかそんな曲があるじゃないですか。もしくは反対に、何々をしてでも生きろ、とか。次の曲は、『一生懸命生きられないなら今すぐ死ね!』という曲です。」


6.PM5:00

そういう意味の歌詞だと思って聴いていなかったので、平さんの説明に少し虚を突かれたような気持ちになった。

タイトルは夕暮れ時の意味であることや、先ほど動画を貼ったMVのストーリーは、綺麗な都会の裏ではゴミを拾う人がいることとか、過去の自分を殺して内臓を引きずり出して自ら穴を掘って埋葬するような、そんなメッセージが込められているとMCやインタビューで読んだ。

”茜色に包まれて俺のヒーローは死んだんだ 憧れを亡くして現在まで生き続けてきたよ”

”死ねない理由は 二度と見れないソレになる為”


平さんの歌詞は、アイデンティティーの揺らぎというか大都会の中で自分を見失うような描写も多くて、
私はそれにあまり共感はないのだけど(自分の存在への期待が希薄すぎるし何者かになりたいという意思がない)、
この人はそうやって向き合って生きているんだ、と感じることが尊くて美しいと思う。

MVが公開された時から、展開が複雑でどこがサビなのかの解釈も人によって違いそうなこの難解な曲を、
ライブでどうやって演奏されるのか早く見たいなと思っていたのだけど、なんだかぼんやりとステージ全体を見ていた気がする。
ゆるやかな部分も激しさも秘めた曲で、どうしてこんなにひりつくような感覚を、音楽で与えることができるんだろう。そんなことを思わざるを得ない。

ラッコのライブは走り回る曲も多いし、それもきっと醍醐味だけど、私はこんな風に胸を突かれて茫然とさせられることも望んでいるんだなあと思うなどした。

そして、このフレーズはきっとmilkさんの音、と思っていたパートを、ライブで確かにmilkさんが弾かれているのを確認できて、そのことがうれしくて、うふふってなった。


7.ほろ苦ィ。

平さんがヘドバンを煽るようなことを曲に入る前からおっしゃっていたような気がするけれど。
仰せの通りに首を振っていたので記憶がございません。
この曲のSANさんのワウペダル使いが好きだったのだけど、初期ほどは使われていない・・・ような。

客席のモッシュも激しいし、広い会場に映える曲。いい選曲だなあと思った。


そして、さきほど残り3曲とおっしゃっていたから最後の曲だな、何で終わるんだろう。と思っていたら
曲に入る前に平さんが短く言葉を発した。

平さん「ラッコらしくないかもしれないけど、最後はバラードで終わります。伝えたいことは全部、この曲に入ってます」


8.青年ナイフ

平さんの伝えたいこと。そうか、今の平さんにとってはこの曲がそうなんだ。
「伝えたいこと」という言葉を平さんはよく使われると思う。
きっと、伝えたいことがあるから音楽という手段で表現しているという気概もお持ちなんだと思う。

ほんの一時期だけれど、ステージに立たれていない期間があって、その時期に見失ってしまったものがあるんじゃないかと不安だった。
だから平さんの口からその言葉を聞いただけで、込み上げてくるものがあった。

そして私にとって、点々さんの伝えたいことはすなわちMy BACTERIA HEAT IsLANDの「無題」だった。
伝えたいことが込められすぎていて、タイトルが決められないから無題なんだ、と当時おっしゃっていたから。
世界で一番好きだった曲です。本当はまだ過去形にしたくない。

2015年7月15日に仙台ワンマンで、無題の前に点々さんがおっしゃった言葉を私はずっと胸に抱いて生きてきた。
「今日のこの時間が終わっても、この瞬間のことを胸に持って、これから先も生きていけるように。そんな想いを込めて、次の曲を。」

過去のものとしてお別れしなければいけないんだと、この時強く自覚して、涙が止まらなくなった。
とっくに、知っていたけれど。それでも私の心の奥に、ずっといてくれる曲でありますように。


「青年ナイフ」という曲も、平さんの長いキャリアの中でもひときわ輝きを放つような、深く刺さるような名曲だと思う。
Re:MBHIにナイフという曲があった。だからこその青年ナイフなのかな、と私は思っているけれどどうだろうか。
「ナイフ」は、あの時期の点々さんにしか歌えなかったし書けなかった曲だと思う。
鋭い痛みを伴うような、ひりひりするような魂の叫びに満ちていた。

その時期を超えて、「青年ナイフ」は、もっとどしんとした鈍痛を与えてくれる。
この曲にもまた、生に誠実に向き合う、純粋さゆえに傷ついていく美しい生きもの、という印象を受ける。
私にとって平さんはそういう人だ。

”機械仕掛けな街で 小さな部品に成り下がる位なら スクラップでいいから貴方に届けたい”

ああ、美しいな。美しく気高くあろうと抗う人の姿は美しい。

”道端に落ちてる汚れたネジ所詮 僕等は 誰かの胸に空いた穴にハマるような存在になり手翳すから”
”震える掌翳して”


背後からの光を浴びながら、空に向けて掌をかざす平さんの姿は神々しいほどだった。
呼応するように私も手を伸ばしていた。

そう、こうやって届かない場所に向けて手を差し伸べる行為が、私はずっと好きだった。
憧れて、焦がれて、叫んで、届かなくて、そんな風に美しいものを求める行為が。
平さんはいつも、私が憧れている景色を見せてくださる。

平さん「掌を、翳してください。」

客席で静かに手が上がっていき、とても静謐な雰囲気の中で、光を浴びながら求められる平さんの姿は美しくて。
その光景を、私はずっと覚えていたいなと思った。

この歌詞はメロディーの最後の部分なので、アウトロの残響の中で、平さんが静かに客席に背を向けて、振り返らずに去って行かれた。
私は平さんの姿が見えなくなっても、差し伸べた手をおろすことができずに、捧げるように掲げ続けていた気がする。

1周年という節目のライブを、この曲で終えることにした平さんが、ラッコというバンドが好きだと思った。


最後にメンバーさんのツイート引用など。







本当に、凄いバンドだと思った。

てんてんさんの新しい活動を素直に受け入れることができなかった自分も、曲とライブの良さに刮目して説き伏せられた感があるし、
何より、平さんの世界観をこんなに尊重してくださるメンバーさんと共に活動されているということ。
感謝、というと私は何目線なんだよという感じになってしまうしもっと適切な表現を探したいけれど、
平さんが素晴らしいメンバーさんと共に音楽を創り続けてくださることを、私は祈っています。

私が1年かけて受け入れてきた違和感のようなもの、
それは5月20日のReNYワンマンでくっきりと輪郭を伴ってしまったものだけれど、
平さんは発展の過程にあって、それが私の期待する点々さん像とは思った以上に色濃く違いがあるということだ。

今はラッコの平一洋さんが好き。それは確かなことだけれど。

きっと私達から見えないところで努力を重ねられてきたのだと思う。
以前は、ご自身を追い詰めて孤独の底に沈むようにして、泣いているみたいにして魂の叫びを吐露される方だった。
神が降りてくるようにして発現するソレは、胸を打つものがあったし、怖いくらいだった。
オーラというものが目に見えるものだと錯覚させてくれる。私のカリスマでロックスター。

今の平さんは、そんな曖昧で不確定な、奇跡の発現に頼らなくても、安定したパフォーマンスをされるようになって、
いつだって安心して見ていられる実力派のボーカリストになられた。
そして客席のことを気にかけてくださるようなそんな余裕を感じる。

1年間かけて「ラッコのボーカリスト」としての在り方を模索され続けてきた平さんが、
今後はよりご自分のために、ご自分の表現されたいことに忠実に、歌ってくださったらいいな、とぼんやりと考えている。

そういう意味でも、「弱肉教職」は凄まじい作品だと思う。
こんなに個性的で、難解とも思える表現を、説得力をもって作品に昇華させてしまうのだから、
平さんもメンバーさんも常人離れしている。

これからも、ラッコの進化を見届けられたなら、いいな。


いつもながらライブの感想というより私の禅問答になってしまいましたが、
もしも最後まで読んでくださった方がいらっしゃるならありがとうございます。
読了のしるしに拍手ボタン押していただけるとうれしいです。コメントもお名前もなくて大丈夫です。

私はキチガイだという自覚がありますし、自分から他の平さんファン、ラッコファンの方にお話かけないのは、恐怖を与えたくないから、に尽きます。
よかったらぜひ話しかけてください。カオナシのような対応をします(だめじゃん)

ああ。好きだなあ。

「弱肉教職」が本当に凄いからさ、中でも「冷えきった魂について」に精神を殺されかけたから。
この曲の歌詞の話だけで一晩語れると思うんだよね。その話はまた、いずれ。
私のジーザスクライスト・スーパースター。

この音楽が届きますように響きますようにって、ずっと、祈っています。

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